いざ地獄へ?
「ヤッホー。会いにきたよ。」
「うるさいです。さっさ僕の前から消えてください。」
「いいのかな~そんなこと言って。」
「どういう意味ですか。」
「はいこれ。」
「こっこれは!」
「そう。私も一応公爵家の令嬢だからね。」
「僕、あなたのこと嫌いです。」
「私は興味津々だよ。とりあえず私の家に来てもらおうか。ちなみにあなたに拒否権はないからね。」
「はぁ~。」
僕が彼女と初めて会った日僕が転移魔法を使ったところ目撃されただけでなく、
魔法が使われたときに自動的に動画を保存するアーティファクトにばっちり写っていた。
そして僕はそれで脅されて今、アテン公爵家にいる。
「はぁ~。早く終わらないかな~。」
「あなた聞こえてるわよ。それとも大きな独り言?クスッかわいそう。」
「.....(あー。うぜえなこの女。おっといけない今の僕はモブ。)」
「単刀直入に聞くわ。あなたがあの時使った魔法はなに?」
「さあ。なんでしょうね。」
「そう。隠し通す気なのね。でもあなた爪が甘いわね。私のスキル神精眼で
もうあなたが使った魔法は解析してある。」
「じゃあもう僕は帰ってもいいですよね。」
「いいえ。だめよ。」
「理由を聞いてよろしいですか?」
「私はこの魔法知らない。そしてあなたの体中に微少の魔力が纏ってあるからよ。」
「チッ」
「そうね。理由を教えてくれたら帰してあげる。」
「お断りです。」
「じゃあ。この魔法公開してあげようか。」
「お好きにしてください。魔法構築がばれたならそれは脅しにはもうなりませんよ。
(魔法構築されても消費する魔力量を大きくしてるから普通の人には使えないし、もし公開
されても幻影魔法で容姿をかえればいいだけだしね。」
「じゃあ。最後に名前を教えてもらっていいかしら。」
「僕の名前はイライジャ・スーザン(変装するための仮名)。平民です(ちなみに両親がそれなりに
名のある冒険者だったから裕福だった)。」
次の瞬間、僕はこんなこと言わなければよかったと思ってしまった。
「あなたわざわざ魔法で姿を隠してるのに名前を言って大丈夫なの?」
「あっ(汗)。うわあああああああーーー!(なんで僕は気づかなかったクソ!)」
「おつかれさま。私はこれから君にいろいろとちょっかいかけるから頑張ってね。」
そして学院生活一日目で僕はモブとして過ごすことができなくなった。(さすがにひどいよ。
はぁ~。)