激戦!!!対魔王戦!!!!!
長らくお待たせしてすいません。
極寒の中を慎重にすすむこと数時間。僕たちはよくこのエリアの魔王が現れるとされるポイントまで来ていた。
「ここがよく魔物が現れるポイントだけど、吹雪いてて状況確認できないな」
「魔法で晴らすか?」
「え、どうやって? やれるなら、」
――バゴンっ!!
そう言おうとした瞬間。足元に氷塊がものすごスピードで飛んできた。
「あぶなっ!! なんだこれ!」
この氷塊……いや間違いない!!
「魔王だ! しかも、厄介だな。よりによって『氷鳥』だなんて……」
吹雪いている時、氷鳥はステータスが2倍。さらに攻撃威力は3倍になるというぶっ壊れ設定があるのだ。
記憶が正しければ今、あいつのステータスは、30000超え!!
「くそ……ステータス確認したいけどここからじゃどこにいるか見当もつかないな……」
「魔法弾乱射するか?」
「いや、やめた方がいい。位置がバレればあっちから集中して攻撃されるようになる。それにあいつは――」
とその時。僕の背筋に冷たいものが走った。
――ゴォ……ゴォ……
重々しい地鳴りがなる。
「お、おいおいおい……嘘だろ……!!」
「ぐぉぉぉおおお!!!!!」
なんて確率を引き当てたんだ俺たちは!! まさか氷人形と氷鳥が一緒に登場するなんて!!
「なんだ!?」
「スラスケ……俺たちはとんでもない確率を引き当ててしまったみたいだ……」
「どういうことだ?」
「これから俺たちは……魔王を二体同時に相手することになる!!」
「それってありえないんじゃなかったのか? 前言ってただろ。魔王と戦闘中は邪魔が入らないって」
「いや、このエリアは特別仕様なんだ。ボスが定位置にいないっていっただろ? それはこの理由に起因する。」
「つまりどういうことだ?」
「この極寒山脈は、このエリア全体が『ステージ』なんだ。そして、魔王と対峙した際。絶対に逃げられない」
それに加えて、氷人形も吹雪の中ではステータスが微増。1・5倍になる。
偏りのあるステータスをしているが、吹雪の際の奴の防御力魔力耐性は共に40000を超える……まさにスラスケの天敵だ。スラスケの魔力を大幅に上回っている。
「これはまずいことになったな……」
「どうすんだ?」
「出来る限り離れないようにしてくれ。今回ばかりはスラスケの魔法を持ってしても対処が難しい。氷人形には攻撃はほとんど通らない……本当にまずい。」
だが、まだ負けると決まったわけではない。MPはほぼ無尽蔵にある。徐々に削れば行けるはずだ。
そこに、さらなる不幸が降りかかった。
「ごあああああ!!」
……は? この……鳴き声……雪男……?
「なんだ今の鳴き声は!」
「……まずいことになった。まさか魔王を三体同時に相手することになるなんて……氷人形雪男氷鳥」