戦闘
「スラスケ!! 一旦下がって後ろから魔法を頼む!!」
「おう!!!」
第3の魔王、皇帝獅子を前に、僕たちはかなり苦戦を強いられていた。
流石多量のクレームを集めただけのことはある……強い…!!
「スライムの身でありながら、見事だ。かなり修練をしてきたように思えるな」
かっこいい……この見た目にゲキシブボイス…そして何よりこの性格といえばいいのか? 強敵と書いてトモと呼ぶ、みたいなクソほどいい性格をしている。決して僕たちを蔑むことなく全力で僕たちに向かい合ってくれる…結構きつい戦いであるが、楽しい!! 冒険者時代も味わったことのないハラハラドキドキを感じながら戦闘する。
「お褒めにいただき光栄至極!! はああ!! スラスケ!! 身体強化が解けない程度にちゃんと魔法に込めるMPは調節しろよ!!」
硬化を連続使用し、MP変換が間に合うギリギリまでステータスを強化して戦っている。かなりの速度でMPが減っていってるが、うまい具合に均衡が取れている。撃進で突っ込む、しかし、やはり相手はステータスも圧倒的な相手、それを真っ向から受け止めて見せた。
「スライムとは思えぬほどの重みだ。だが、まだまだだの」
「しま……っ!!」
受け止められることを想定していなかったため、ボスの一撃をもろにくらってしまった。ステージの端の方まで吹き飛ばされた。
くっ…!! 痛…しかもダメージが入ってる…!? スライムは物理無効じゃなかったのか…!?
『スラオ』
HP: 742/830 MP: 348/601
ステータス硬化してさらにステータスもあげてるのに一撃で100近くも食らうのか…。流石にまずいな、一撃でここまで食らうとなると、うかつに飛び込めない。
スラスケがすかさず火球を飛ばした。それが僕を吹き飛ばしてスキが出来ていたボスにあたる。
「いい連携だ」
声を上げているが……どうだ? 多少は効いてるはずだが。