そんなまさか・・・
扉に入った瞬間…
パンパカパーン!!
ファンファーレが、鳴った。目の前には人型のロボット。それもかなりリアルな女の子の。おそらく王女を模してるんだろう。景色もピンク1色で、なんだか…エロい。
「なんじゃこりゃー!!!!」
「うるさい!頭に響くから叫ぶな!」
「あ、ああすまん」
「たく。それよりなんだろうな? これ」
「なんなんだ?これ」
「やめろー!!押すなー!」
ロボットの胸にある2つのボタン…おそらく乳首を模してるんだろう。それをスラスケが押してしまった…。右乳首だ。
「バカヤロー!!」
ーーごごごごご。地面が揺れる。
「オメデトウゴザイマス。セイカイデス。ゼンモンセイカイデス。」
は? 問題聞いてないんだが。ゼンモンセイカイ? 正解だったのか? まぁそれはそれでよかったけど…どうなるんだ?
ロボットの真下の床が開き、ステージが登ってきた。そして誰かいる。
「やっほー! おめでとう!!」
…へ?
「リズちゃんの母で〜す! 一部始終見てました! 見事全問正解おめでとう!!」
…へ?
「誰だお前?」
「あ、君が最後の問題答えてくれた子かな? よくわかったね!」
「当たり前だろ!」
スラスケ…なぜ疑問を持たないんだ。しかも質問にも答えて貰ってないだろ。
「ちょっと待って、リズのお母さん…?」
「そーよー」
「え? 捕らえられたんじゃ…?」
「そんなわけないでしょ!」
「え…? でもパレードが開かれるとか…何とか…」
どういう事だ? 目の前にいる人がリズのお母さん…? リズに聞いてみよう…
リズを出した。
「お母さん…?」
「リズ! よく頑張ったわね!」
よく頑張った…?
「どうして…ここに?」
「リズに修行させようと思ってね! 1人でここまでこれるかどうかを」
「ちょっと待ってよ。それじゃ、人間に捕まったって言うのは…?」
「私が流したう、そ」
人々を騙せる程の影響力を持つ者…しかもここは王都…そしておそらく城の中…もしかして…ゲームでよくある最後の敵は身近なやつだったって系…? 王女様!?
「え…それじゃ、僕達は何しにここに…」
「リズの協調性を育むためよ!」
なんだそれ。
「え…と、はぁ、分かりました。それであなたは…?」
「ん?」
「あなたは何者なんですか…?」
「私はリズの母であり、この国の第4王女よ!」
はぁ…どうりで、冒険者時代にいくら探してもいなかったわけだ…まさか王族が獣神だったなんてな…。いやしかし、ゲームやアニメでよくあるパターンじゃないか…。
「そ…そうなんですか。」
「というわけで1件落着ね!」
「リズ!良かったな!俺とスラオのおかげだ!」
「え…ちょっとよくわからないですけど…とりあえず母が見つかって良かったです。」