前世の事や転生で得られた能力
ふう体調が・・・
俺の前世は、とある商社のサラリーマンだった。
中島 保ってのが、あちらでの名前だった。ショタじゃなく小太りラーメンとから揚げ大好きな中年なおっさんだったわけだが。あの日、いつものように会社に出勤していつものように仕事をしていた。定時に帰りたかったが、いつものようにハゲ沢こと白沢課長に呼び出された。
「なかーじまくん、今日も暇そうだね。もうやることないんだったら、これお願いね。」
ハゲ沢は、何冊かのファイルを取り出してきて目の前に置いた。
「ええと?これはなんざんすか?」
俺は、答えはわかっていたが尋ねてみた。
「はぁ?なかーじまくん、君の仕事に決まってるじゃないか。」
「ええと・・・昨日も帰宅前に仕事を・・」
「ああん!なかーじまくん若いんだから定時で帰れるなんて思ってないよね?」
ハゲ沢はじとりと俺を睨んだ・・・・
「課長、わかりました。」
俺は、いつものように、諦めて仕事の追加を認めた・・・
ハゲ沢が、俺に、こんな仕打ちをするようになってもう二年たつ。ハゲ沢は、上司の責任は部下の責任!部下の功績は上司の功績!を地でいく人だった。会社の自由企画選考会でハゲ沢に内緒で出した企画が会社で評価されたのがハゲ沢には気に入らなかったのか、選考会後にハゲ沢に呼び出された。
「なかーじまくん、君は上司に相談無く勝手に企画を出すんだね?」
ハゲ沢は忌々しげに俺に言った。
「いえ、そんなつもりでは・・・」
ハゲ沢に言えば、企画を取り上げて自分で発想したと彼は言うだろう。
「君ね、もう少し社会の事を勉強したほうが良いな。企画なんざ若いときに考えるべきじゃないよ。若者はもっと慎むべきだね。ワタシャ企画なんか40歳超えてから出してたよ、それまではじっくり上司の元でお手伝いさせていただいてたものだが・・・・最近の若いモンは上司に敬意が足りないな!よし、ワタシが、みっちり若モンの態度ってのを仕込んでやろう。」
ハゲ沢は、俺にそう宣言してからの毎日は残業漬けになった・・・・・
そういえば、もう10日以上休みなく御前さまな残業を続け会社の仮眠室で眠る日々を続けていたと思う。
今日も、深夜超えて作業をしていたわけだが、珈琲を汲みに、座席をたった時にスーッと意識が無くなっていった・・・・・
・・・・
・・
・
「おぎゃあおぎゃあ」
どこかで赤子が泣いている・・・俺は転生していた・・・・
転生した俺がショタってのは前に話したと思う。
生まれ変わった俺は、かわいいなと思った。いやあ母親が美形なので遺伝でかわいいのだが。前世ではかなりの不細工面だった俺としては違和感あるんだが・・・・
異世界転生にありがちな異能を得るというチート能力は前世の知識と抜群な記憶能力と高い魔力だった。無論それをいかして10歳で飛び級で大学に行ったわけだが。10歳まで前世の記憶ってのが部分的な知識ってだけで何でこんなこと知ってるのかな?程度な朧げな感じで生きてきたわけだが、今になってから完全覚醒して、自分の顔の違和感を自覚した後に、ここがゲームの世界、もしくは、それを完全に摸した世界であると気が付いたわけだが・・・・とにもかくにも、破滅しか見えない未来を乗り越えなければならないって事は自覚した。
三話めかけた