ep.10 手紙
「..い...おいっ!あんた!」
「.....何」
「そこ邪魔だよ!退けよさっさと!」
「ったく、ガキが」
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いつもなら話しかけてくれる人が居ない。いつもなら笑って話せる人が居ない。
僕が無くしたんだ。
襲撃から1週間が経った。あの日以来フレンとは会っていない、フレンなりの心遣いなんだろう。彼は優しいな、僕なんかと出会わければ良かったのに。
死にたい、僕が二人を殺したんだ。もう...何もしたくない。
もう...死のう....思い残す事なんて..
『俺の...引き出しを開けてくれ』
....!
俺の...引き出し....そう言えばどうしてオーデさんはあんな事を言っていたんだ?死ぬ直前に...
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「確かこの辺りのはず...」
そこはヨルムの街にある小さな家だった。
見た目は真新しい訳ではないが、薄汚れているという訳でもない家だ。
とりあえず誰か居ないか確かめてみよう。
「あの...すみません、誰か居ますか?」
そう言ってドアを軽くノックする。
すると
「はっ...はい、誰ですか?」
そう言って出てきたのは10歳程の女の子だった。この子がオーデさんの妹のフレイヤの様だ。
「お兄さんのこ「兄について何か知っているんですか?!」
「兄があの時以来帰ってきてないんです!最後にあったのは避難の時で、その後からどこに言ったか分からないんですが!」
「.....」
「どうしたん...ですか?」
「オーデさんは....
死にました」
「!?」
その瞬間彼女の顔から血の気が引いた様に感じた。
「...そうですか...兄は」
「それで...ちょっと頼みがあるんだけれど、お兄さんの引き出しを見せてもらってもいいかな?」
「.....」
「?どうしたの?」
「い...いえ...何でもないです。どうぞ上がってください」
そう言って中に入っていく、そのまま付いていくいくとドアの前に案内された。
ここがオーデさんの部屋...
ガチャ
ドアノブを回し、中へ入る。
そこには机とベッドがあるだけのこじんまりとした部屋だった。机の引き出しを開ける。すると白い手紙の様なものが入っていた。
これが最後に言っていたもの...一体何が書いてあるのだろう...
そう思って開けてみると...
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『お兄ちゃん何してるの?』
『あぁこれか...これは...そうだな、信頼する人への手紙...かな』
『誰に送るの?』
『あぁ、それは秘密だ、中身も見ちゃダメだぞ』
『えー、ケチ〜』
『ごめんなー、でも...もしもの時は...』
『何か言った?』
『いや...何でもない』
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....
オーデさん...貴方の最後の願い...受け取りました。
フレアより。
間違えて公開しちゃった...
じ、次回も〜




