ep.7 生存者
「これが...全員ですか?」
「はい、そうです」
そこには数十名程しかいなかった。必死に親友の顔を探すと...
「フレア!無事だったか!」
「ソラ!」
良かった!フレンが無事で...本当に...
「なぁみんな」
皆が一斉にその声の方向に顔を向ける。
そこにはオーデさんが居た。
「これで攻撃が終わりだと思うか?」
確かに...でももしまたあの量が来たらそれこそ一貫の終わりだ!この人数ではとても防ぎきれない...
「いや、そうは思わないな、もしかしたら既に迫ってきてるかもしれない」
生存者の一人がそう答えた。
「じゃあ何か?!このまま死ぬのを待てって言うのかよ!!今街中は大混乱だ!とてもじゃないけど避難を誘導することは出来ない!」
「落ち着けよ!一旦!」
「これが落ち着いて居られるか?!くそっ!ここで死んでたまるか、俺は逃げるぞ!」
そう言って兵士は逃げていった。
「おっ、おい待て!」
まずいよ、このままだとみんな殺されてしまう...どうすれば...どうすれば...
「君達!一旦落ち着け!」
女性らしき兵士がそう叫ぶ。
「これから君達には、できる限りの人々を避難させてくれ!ここから近い位置にニーダという街がある。そこへと避難させてくれ!」
無茶だ...明らかに人手が足りない...しかも今街は大混乱状態だ...
「無茶だとは思うが、できる限りやるしかない!誰か私について来い!」
「わかった、僕が行く」
そう言ったのはヴァーリだった。
「残りのみんなは避難誘導をしてくれ!頼む!」
よ、よし...やるしかない!
「ソラ!行こう!」
「あぁ分かった!」
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「大体避難は完了したかな?」
「あぁ、そうだな」
フレンと共に避難誘導をした結果、意外と早く終わった。良かった...これで一安心かな...
「ところでさフレン」
「なんだ?」
「あの...さ、その...えっと」
「何だよ、気になるだろう」
「もしこの襲撃の原因が魔王だったら...どうする?」
「どうするって何がだよ?」
「えっと...つまり...」
「君が魔王を倒す役目があるかもしれない、そうだろう?」
「...ッ!」
「お前は...!」
そこにはヴァーリが立っていた。というか何故王家の人間だって事を...!
「い、いつから居たんだ!何故俺が王家の人間ということを!」
「やっぱりそうなんだ、フレンって名前を聞いたからカマを掛けたんだけど...見事に当たったようだね」
「...周りに言うのか?」
「そんなことする訳ないだろう、むしろ興味が湧いてくるよ」
「おーい皆さん!!」
後ろから声が聞こえて来たので振り向くとそこにはレイさんとオーデさんが居た。
「皆さん無事だったんですね!」
「あぁ...何とかな」
良かった...これなら何とかなるかも知れな「危ないっ!」えっ?!
ドガァァァァン!!




