1月15日 出航です
港町バンザイ、魚人の街バンザイです。
潮の香りに混じって、いろんな美味しい匂いがします。
シーリスさんと私は、その匂いも食欲を刺激されてます。
ランチで満腹なはずなのに、お腹の虫がグーと鳴いてます。
魚な人たちが、いろんな海産物の露店を営んでます。
冒険者ギルドの外は、海産物天国だったのです。
サザエの壷焼き的ななにか。
ホタテの貝柱の串焼き的ななにか。
秋刀魚の塩焼き的ななにか。
アサリたっぷりのボンゴレビアンコ的ななにか。
サバサンド的ななにか。
フィッシュアンドチップス的ななにか。
スルメ的ななにか。
タコ焼き的ななにか。
ここは異世界ヴァルノーラの魚人の街です。
我が鑑定君が流す文字情報は「的ななにか」で溢れてますけど。
1ヵ月ほど新鮮な海の魚と無縁な暮らしでした。
「的ななにか」でも、ばっちこいです。
全部、全部、美味しく、いただきましょう!
「にゃっはー!サツキ、この通りを征服するにゃ」
「よろこんで!」
さすが猫の人シーリスさん。
活気溢れる海産物露店街に、両の目を爛々と煌かせています。
シーリスさんの見える尻尾と、私の見えない尻尾を奮いたたせましょう。
戦士シーリスと魔法使いサツキ、魚人の街の海産物露店通りの制覇へ。
いざ出撃なのですよ。
※※※
海産物露店攻略、大勝利しました。
戦利品の大半は、シーリスさんと私のお腹の中。
スルメ的ななにかと、イワシとアジの味醂干し的ななにかと、ホタテの干し貝柱的ななにか。
リフレ王国への船旅のお供に購入しました。
珍しい猫と人のコンビに、無表情な魚人さんも丸い目をさらに丸くしてましたけど。
その食べっぷりにさらに驚いてたようです…たぶん。
「いろいろ買い込んだようじゃな」
「魚人の街もにぎやかでしょう」
帰ってきた私と手にした土産物を胡乱な目でみるギンさん。
魚人の街を楽しんできた様子に、プリペイモスさんは満足げですす。
「そろそろ出航の時間です、リフレに向かう船まで案内しましょう」
いよいよ船出の時間がきました。
船旅は生まれて初めてです。
日本で乗ったのは、遊覧船ぐらいかなあ。
帆船の旅って、ロマンですよね。
カリビアンとか、ひとつながりなお宝とか、ジョリー・ロジャーとか。
海賊女王に私はなる!みたいな?
おおぅ、三本マストの立派な帆船が停泊しています。
船首の飾りは、人魚姫じゃなく半魚姫ですけどね。
美麗に装飾された無表情な魚の人です…ちょっと怖いです。
船名はそのものずばり『プリンセス』号だそうです。
船員さんも大半が魚の人です。
少し毛無しザードマンさんに、兎さん、犬さん、猫さんも混じってます。
船長さんは、大きな魚の人です。
ギルド長のプリペイモスさんと私達をを出迎えに来てました。
「我がプリンセス号にようこそ。私は当船の船長リグリアスです」
「よろしくお願いします」
「リフレまでの航海を楽しんで下さい」
船長のリグリアスさんが船員さんを呼んで、私達の案内するように指示しました。
「この方々を得等室まで案内するように。夕食にご招待しますよ」
「サツキさん、ギン殿、シーリスさん。よい航海を」
「いってきます、プリペイモスさん」
プリンセス号に乗り込んだ
潮風をはらんだ帆が、プリンセス号をゆっくりと大海原に運んでいきます。
紺碧の海に白い軌跡を残して、魚人の街を後にしました。
舳先から臨む海は、雄大です。
明日からどんな冒険がまっているのかな、わくわくしますね。
「おー、嬢ちゃんもこの船にのっとるのか」
ああっ、励ましの言葉をくれたドワーフさん、再発見。
鉄板のビヤジョッキを掲げて、ご機嫌なドワーフさん。
ずんずんずんと近寄ってきて、嬉しそうに叫びました。
「奇遇じゃの、この船旅も面白くなりそうじゃぞい」
うん、そうですね。
この船旅でドワーフさん研究いたしましょう。
『ヴァルノーラ世界のドワーフ。酒に目がない種族。手先が器用で職人気質』
…鑑定君、情報ありがとうだけど、それよく知ってるからね。
PC絶不調で投稿できずorz
どうも長らくお待たせしてすみません。
その間にブックマークが200を越えてました。
ありがとうございます^^




