1月10日 洞窟温泉回ですよ
おはようございます、猿な人の街滞在三日目の朝です。
昨日は午後からみっしりずっしりがっちり、シルバさんの講義を受けました。
こう、脳みそがつるつるになった気がしてます。
疲労困憊で、食事もせず、お風呂も入らず寝てしまいました。
もちろん夢の中まで、シルバさんが講義しにきました。
ギンさんと森のパトロールして、薬草採取とか魔物退治したいです。
そっちの方が冒険者してるしね。
座学は、もうこれまでにしとうございます。
だけど、今日も座学の日なのです。
鬼教師シルバさんめ。
もう、ロマンスブルーな猿の人、なんて呼ばないんだからね!
「サツキ、起きたか。温泉に参ろうぞ」
添い寝してたギンさんから、嬉しいお誘いです。
火炎竜王陛下の加護がある猿の街にも、当然のように温泉が湧いてます。
街中にいくつも公衆温泉があり、温泉巡りができるそうです。
「うんうん、朝温泉いきましょう~」
お腹が空っぽだと、いつかのように湯あたりで倒れるかもしれません。。
昨日買った、串団子を食べましょう。
うん、醤油的何かのタレ、冷めても美味しいですね。
座学で習ったリフレ王国の名産は、ずばりお米だそうです。
豊富な水源を利用して、ヴァルノーラ世界の稲作を一手に担ってる国なんだそうです。
そのリフレ王国に、私みたいな異世界トリッパーが確実にいるようですしね。
それはともかく。
お米です、白ご飯です、銀しゃりです!
日本の乙女としては、何がなんでも絶対ゲットするのですよ。
「…サツキ、串団子を握りつぶしておるぞ」
あ、ほんとだ…。
「手をきれいにするためにも、温泉ですよ、温泉」
「力まなくともよい、温泉はギルドの地下ぞ」
「ええっ、ギルドから出ないんですか?」
「街中の温泉は夕方からぞ」
「…ちっ、座学ふけようと思ったのに」
「願望が言葉になっておるぞ」
いけない、いけない…ギンさん、残念な子をみるような視線、やめてください。
※※※
猿の街冒険者ギルド温泉なう。
洞窟ジャングル温泉とでもいいましょうか。
猿の街冒険者ギルドの地下温泉は、鍾乳洞のような広い洞窟に湧き出てました。
この街の温泉は、全部ここから汲み上げた温泉なのだそうです。
堂々とした柱のような石筍が、数え切れないほどあります。
光を閉じ込めたランプが無数にともり、石筍がきらきらしてなんとも幻想的です。
お湯は少し温めで、のんびりくつろげます。
「ふわあぁ、気持ちいいね、ギンさん」
「うむ」
シグムンかきで温泉内を泳ぎ回るギンさん。
ゆらめく水面下、お湯の動きにあわせて尻尾の毛がたゆたってます。
泳ぐギンさんをおっかけて、私もスイミング開始。
ほんと、気持ちいいですね。
みっしりがっつりなシルバさんの講義は、正直いうと嫌なんですけどね。
猿の街グルメ街食べ歩きに、野趣あふれる地下の洞窟温泉。
なにより、お米と醤油があるって判ったのは大きな収穫でした。
「ところでギンさん」
「なんじゃ」
「ハリィさんは、どうしたのかな?昨日帰ってきてから姿をみてないけど」
「だから疲れておると言ったであろう。指名以来の準備もある故、一足先に猫の街へ帰った」
「ええっ、疲れたってなんでかなあ」
「…主が理由を問うでないぞ」
「はい?」
ハリィさん、以外に体力無いのかもですね。
さて、今日も座学がんばりましょうか。
体力∞は、伊達ではないのですよ。
今日の座学が終わったら、猫の街と自宅に戻って指名依頼の準備もしなきゃです。
異世界ヴァルノーラに来て、初めての長期旅行になりそうだしね。
それじゃ、勉学に励んできますね。
追記
おにきょうしシルバがでた。
たたかう
☆にげる
だがおにきょうしシルバにまわりこまれた。
☆にげる
だがおにきょうしシルバにまわりこまれた。
勇者サツキ、MPに多大なるダメージを受け、猫の街に帰還。
魔力無限大の勇者も、座学には勝てないのであります。
いよいよ指名依頼開始ですね。
今日の更新です。




