1月9日 米と醤油があるみたいです
猿の街商店街(?)でクレープ的ななにか発見です!。
大きな鉄板の上で、小麦粉を薄く焼き物や砕いた木の実を入れて丸めたものです。
その上からフルーツジャムをかけ、大きな竹の葉みたいなもので包んであります。
見た目は、和風クレープって感じかな。
「ハリィさん、あれが食べたいです。とっても食べたいです。
食べましょう、今すぐ食べましょう」
「…にゃにゃにゃ」
すっかり諦めモードのハリィさんは、大人しく私の財布がわりになってます。
予想通り、和風クレープはフルーティーなスィーツでした。
砕いたアーモンドダイス的ななにかがアクセントになってます。
ああっ、今度はポップコーン的ななにか発見です。
「ハリィさん、今度はあれです。あれがいいです」
「…にゃにゃ」
丁寧の編まれた籠に山盛りのポップコーン的ななにか。
シューシーなバター的なにかの香りと、弾けた豆的なにかの香ばしさ。
ナイスマッチングで地球のポップコーン、見事に再現してます。
猿の街グルメ商店街(?)実にすばらしいですね。
おっと、あれは串団子的ななにかでは?
醤油ベース甘だれ的な匂いがします。
猿の町で醤油発見でしょうか?
じゃ、お味噌とかお米もあるのかも。
絶対確かめなきゃいけません、串団子的なにかの露店へ行きますよ。
「ハリィさん、あれは絶対食べなきゃです。何が何でも食べますよぉ」
「…みゃ」
あれ、ハリィさん、仔猫帰りしてる?
もうみゃあとしか言わないハリィさんを連れて、串団子的なにか屋さんへ突進あるのみです。
※※※
山盛りの甘味を抱えて、冒険者ギルドへ戻りました。
持ちきれないのは、みゃとしか言わないハリィさんが持ってます。
彼の目がちょっと空ろなのは、気のせいってことで。
ギルドの裏口から目立たないように、中へ戻ります。
といっても、猫族と人族のコンビだからどうしたって注目集めまてますけどね。
そのまま、座学の教室へと直行です。
「ギンさん、大ニュース、大ニュース!!ついに見つけたよ~~!!」
「いかがした、ツキ」
「お米と醤油の産地が判ったんです。この世界にもやっぱりあった~」
もう食べられないかもって思ったご飯、これで何とかなるかもです。
指名依頼で青の水竜王の領域へ行きますけど。
なんと、その領域にお米と醤油があるそうなんですよ。
教えてくれてありがとうです、串団子的なにか屋さんの、猿のおじさん♪
「嬉しいなあ、あ、ギンさんへのおみや
いろいろです」
「ふむ、いろいろ買ったようじゃ」
「ハリィさん、ありがとね」
「…うにゃ」
「ハリィは疲れておるぞ」
「そうかなあ」
「にゃ」
「吾とハリィで土産を堪能するとしよう。サツキは勉学に勤しむがよいぞ」
上機嫌なギンさん、三本の尻尾をゆらゆらと振って前足をひょいと挙げました。
ロマンスブルーな鬼教師シルバさんが、にっこり笑って立ってました。
「猿の町を楽しまれたようですね。さあ、午後からの授業を始めましょうか」
ううっ、すっかり忘れてましたよ、午後からの授業。
お米と醤油への道は、辛く険しいみたいです。
それでは皆様、また明日…。
今日の更新です。




