表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
54/90

元旦 やはり新年会ナウ

 戦いすんで、夜が明けました。

普通、戦いがすんだら日が暮れるものですが。


 竜王陛下のワンサイドな宴会は、オールナイトとなりました。

オールナイトで初日の出を拝みましたよ。

日本でなら厳粛な雰囲気で初日の出拝むのになあ。

ご機嫌な竜王陛下、お歳暮のビール、半分は飲んだと思います。

今はお歳暮をおいてるとーさんたちの部屋で、爆睡しています。

龍が風邪ひくかどうかわかんないけど、とりあえず毛布をかけときました。


 陛下のワンサイド宴会で開き直ったハリィさんとトルナさん。

こちらも仲良く撃沈して、ダイニングで爆睡しています。

同じように毛布かけて放置してます。

疲れてるだろうから、ゆっくり寝てください。

それにしても幸せそうだね、ハリィさんとトルナさん。

お互いの尻尾を絡み合わせてますよ。

…リア猫、ばくは、げふんげふん。


さて、私も寝ます、寝るったら寝るんです。

徹夜は美容に悪いのですよ、竜王陛下。

目の周りに熊とか発見したら、責任とってもらいますからね。


「我が君が世話をかけてすまぬな」


責任を感じてるのか、ギンさんがしゅんとしてます。


「ギンさんが悪い、や、ちょっとは悪いのかな」


「吾のせいもあろうぞ」


「もう、いいよ、私達も寝ましょう」


「うむ」


もちろん、ギンさんの添い寝で私も爆睡です。

文字通り、みんなで寝正月ですね。


※※※


 おそようございます。


よく寝たら、お腹がすきました。

もう夕方みたいです。


竜王陛下は、まだご就寝中です。

ハリィさんとトルナ嬢は、お互いに解毒の呪文をかけて復活しました。

仲良く毛づくろい中です。

おおぅ、私も混ざりたいです。

混ぜてって突進しようとしたら、ギンさんに阻止されました。


「気配を読め、愚か者」


って、前足で頭を叩かれました。

やっぱり思います。

リア猫、ばくは…げふんげふん。


 元旦にはお雑煮とお節がデフォルトですが。

ここは異世界ヴァルノーラです。

お米もお味噌もありません。

ヴァルノーラにトリップしてから、半月たったしね。

冷蔵庫の日本の食材も、そろそろ在庫切れです

それでもお正月らしくしたいじゃないですか。


ご飯、せめてご飯が食べたいなあ。


白ご飯、炊き立ての銀しゃりです。

お茶碗によそって、お箸で食べるのです。

はふはふして、口にいれて噛みしめて。

ほのかな甘さを味わって…あ、よだれおちました。


そんなわけで。

最後のお米でご飯たきました。

冷凍したブリの切り身と大根で、ブリ大根作ります。

ハリィさん達もギンさんも初体験の、純和食のメニューにしてみました。

かーさんの作るお雑煮やお節にはほど遠いけどね。


「このご飯、かめばかむほど甘くなるにゃ」


「ぶり大根、うまい、うまい、うまいにゃ」


と、二猫さんには大好評です。

相変わらず、異世界の料理には魔力が溢れてるそうです。

謎な異世界補正は、健在なようですね。


「うむ、人の仔よ、この酒はびいる以上に美味であるぞ。

 ギンも猫たちも、飲んでみよ」


竜王陛下、ご起床のようです。

片手に高級ブランデーをかかえていらっしゃいます。


あああっ。

不覚をとったでござる。

しまったでござるよ、ギン先生。

お歳暮の山の中に、ブランデーあったんでした。

お宝の山の中に、ヨッパを寝かせてしまいました。


第二ラウンドのワンサイド宴会は、夜中まで続いたのでござるよ。


……陛下、ほんとは暇でぼっちなんでしょ?


評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ