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12月24日 温泉回ですね(違)

 山盛りの焼肉でエネルギーフルチャージです。

再びギンさんの背中に乗って、城壁修復ツアーに向かいました。

城門と街道周辺の瓦礫撤去と同じ方法で、撤去、整理整頓、城壁補強を続けます。

もう、目いっぱい頑張りました。

夕方までには、なんとか終了しましたよ。

これで、他の街や村からの救援物資も受け入れどんと来い、ですね。

明日は倒壊した城壁内の建物の撤去、手伝いましょう。


「さすがに疲れたね、ギンさん」


「うむ、そうじゃな」


ギンさんもずっと私を乗せて飛んでたから、きっと疲れてるはずです。

魔力の補充は私からできても、疲労は軽減できないもの。

瓦礫撤去で埃もかぶったしね。

私の髪も、ギンさんの狐色の毛も、どことなく灰色チックになっちゃってるし。

ああ、お風呂はいって着替えたいです。


「サツキさん、ギン殿、お疲れさまにゃ」


冒険者ギルドの前で、ハリィさんが出迎えてくれました。


「もう、城壁の補強工事が終わったと報告あったにゃ。お二人のおかげですにゃ。

 緊急通信網で頼んだ救援物資も、受け入れやすくなったにゃ」


綺麗なグリーンアイを細めて、ハリィさん嬉しそうに笑ってます。


「ギルドの大浴場の温泉で、疲れを癒してほしいにゃ」


「お、温泉ですとぉおお?」


「温泉にゃ」


ハリィさん、力強く保障してくれます。

火炎竜種が住む火炎山は、火山だからあるとは思ってたけど。

まさか猫の街の冒険者ギルドにあるとは思ってませんでした、温泉♪


「さっそく、一風呂浴びてきます~♪ギンさん、行こう」


「うむ、温泉か、良いな」


ギンさんも凄くうれしそうです。


「今なら貸切ですにゃ。ごゆっくりどうぞ」


って、さらに嬉しくなるようなハリィさんのセリフがおっかけてきました。

貸切だって、やったね!


※※※


 ギルドの大浴場は、掛け流しの露天風呂でした。

日本の露天風呂のように、大きな自然石を漆喰で固めて湯船にしてます。

広々として、とても開放的です。

湯船の側にある体を洗う場所も、すばらしいモザイク壁画で飾られてます。

嬉しいことに、いい匂いの石鹸完備です。

脱衣場には、磨きあげられた鏡、ブラシなど至れり尽くせり。

地球のリアル猫さんは、とてもお風呂嫌いが大半ですが。

ヴァルノーラの猫族は、どうみてもお風呂大好きみたい。

猫の街の住人の、ツヤツヤピカピカな毛並みの秘密はこれですね。


「サツキ、湯船につかるは、体を清めてからじゃ」


「はいはい、わかってます」


二人とも誇りまみれだもんね。

洗い場で汚れをおとしてから、いい湯だなをしましょうね。


「おおぅ、サイコーです」


広々湯船で手足を伸ばして、ゆったり気分です。

ギンさんは器用に泳いでます。

犬掻きならぬシグムン掻きですね。

三本の尻尾がゆらめいて、なんともおかしな感じですけど。


「広い湯船は気持ちが良いぞ。サツキの家のしゃわあとやらも気持ちが良いが」


「ああっと、今まで聞いてなかったけど、ギンさんって性別あるの?」


「ほんに今さらじゃな、吾に性別は無い」


「幻獣だから?竜王陛下はどうなの?人の姿のときは、男の人だったけど」


「そうじゃ、幻獣に性別はない。我が君もそれは同じぞ。

 人の姿をとる時は、男の姿を好んでとられるがな。

 吾や我が君、吾の同胞は、そのように在るからのう」


「ふうん、そのように在る存在なのか」


もし、ギンさんが人の姿になったら…。

けも耳の細マッチョなイケメンさんではないでしょうか。

三本のもふもふ尻尾は、そのままあってほしいな。

脳内妄想、暴走してます。


「……いいっ」


おおぅ、鼻血でました、赤面大魔王再びです。


「サツキ?いかがした、サツキ?」


水没した私を、ギンさんが大慌てで救出してます。

湯あたりしたようです。


みなさん、おやすみなさい、ブクブクブク…。



残業あとのやさぐれた心に。

増えてるブックマーク、心が踊ります。

ありがとうございます。

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