12月23日 ケッカフザは空中浮遊に必須です?
今日のお話です。
三連休のはずが出勤とは^^:
おはよーございます。
目がさめると、目の前にギンさんのもふもふ尻尾がありました。
もう、すっかりデフォルトになってます。
キツネ色のつやつやな毛が、今では金色がかったフローラルな香りつき。
毎日、シャンプーしてリンスしてブラッシングしてますからね。
ギンさんは全身洗うから、減り方がハンパないのです。
買い置きのがなくなったら、代わりのなにかを買わなくちゃです。
そのへん、猫族のハリィさんに聞いてみないと。
ハリィさんからお砂糖の売上げがもらえるのは、もう少し先だろうし。
ヴァルノーラで使えるお金、手に入れないといけませんね。
それに、せっかく冒険者ギルドに登録したんです。
冒険者として依頼を受けて、報酬を得てみたいじゃないですか。
家の周りにある森は、薬草や香木の宝庫です。
これを活用しない手はありません。
猫の街でギルドから採集の依頼を受ける、を目標にしようっと。
さて、恒例のPC,ケータイのメールチェック。
それとネットとTVでニュースのチェック。
そそ、予約録画のアニメも見なきゃ。
秋アニメの最終回ラッシュが始まります、ああ、忙しいなあ。
とーさんたちから、毎度の留守電です。
声だけでも聞けるから、ちょっと嬉しいです。
あ、カナミ達からメールだ。
『昨日、どこからログインしたの?元気なんだね!』だって。
そっか、そういえば、ソロでダンジョンに潜りましたっけ。
陛下の騒動で、すっかり忘れてました。
履歴で確認したのかな?
毎日ログインしたら、私が元気なことは伝わるかな。
もう、私の家が消えた事件は、どこもニュースにしてません。
他にも似たような消失事件があるみたいで、そっちに話題が移ってます。
日本は平常運転、クリスマスの話題豊富、明日はイブだもんね。
「魔力は練っておるようだな」
「おはよう、ギンさん。もちろん練ってますよ。もう、魔力漏れしないでしょ」
「今はな、寝ている間は漏れておったぞ」
「それ、全部食べたんですか?」
「魔力を無駄にするは、愚か者の所業であろう」
ギンさん、食べすぎです…魔力太りってあるのかなあ?
※※※
朝食後、家の外で魔法の修行開始です。
「我が君の命により、お主を剣とせねばならぬ」
と、ギンさん、鬼コーチとしてぼうぼうと燃えております。
今日は結界の魔法あれこれお教えくださるそうです。
魔力を練って、結界を全身にまとうスキルは取得澄みです。
今日はソレの応用編だね。
「結界をまとい己の体を強くする技じゃ、よく見て覚えよ」
ギンさんの全身に魔力がいきわたり、燐光をまとってます。
大地を四肢で踏みしめて、空を仰ぎ見ました。
その四肢の光が強くなってます。
とん、と軽く蹴っただけで、ふわりと宙に浮くギンさん。
おおぅ、これこそマジモンな空中浮遊ですね。
「結界を使った浮遊術ぞ。これで身軽に動けるようになる」
なるほど、ギンさんが縦横無尽にすばやく動けるの、この術のせいなんだ。
「魔力を操り、サツキもやってみよ」
大地に降り立ったギンコーチのお言葉です。
空中浮遊をするには?
ええと、胡坐をかいてこう両手をひざにあててっと。
なんだっけ、座禅をくむみたいなポーズ、奈良の大仏さんみたいな?
たしかにーちゃんが言ってた名前は、ケッカフザ?
「…サツキ、何をしておる?」
いきなり座禅を組みだした私に、ギンさんが不思議そうに聞いてきました。
「空中浮遊の準備です」
「くうちゅうふゆー?」
「はい」
座禅を組んだ私は、そのままふわふわと浮き出しました。
やった、空中浮遊マスターしたよ、ギンさん。
にーちゃん、ケッカフザでオッケーだよね。
あとでグーグル先生にきいてみよっと。
胡坐姿でふゆふゆしてる私に、ギンさんはなにか納得いってないみたいだけど。
どうしたのかなあ?




