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12月20日 やっと帰宅しました

二日ぶりの投稿です。

遅くなってすみませんm(^^;)m

「いいですか、サツキさん」


ハリィさんは、おへその下あたりを右手で押さえ、左手を差し出しました。


「ここで魔力を練って、イメージします。明確に望むものを…灯りよ」


ハリィさんの左手のひらに、蝋燭の炎ぐらいの灯りが出現。


『生活魔法 灯火』


と、文字情報が教えてくれます。


「一度、やってみて下さい」


「はあい」


 何故、家に帰らず魔法教室になってるかですって?

トラベリングストーンを使って帰ろうとして、気がついたんですよ、

私、魔力無限大ですけどね。

どうして魔力をだすのか知らないや、てへぺろ…でした。

鑑定マックスくんの文字情報はでるんですよ。


『魔力使用 丹田で魔力を練り、想像する』


タンデンソレナニ、オイシイノ?


『丹田、内丹術で気を集め煉ることにより霊薬の内丹を作り出すための体内の部位

    下丹田は東洋医学の関元穴に相当、へその下3寸に位置』


鑑定くん、もっとわけがわからないよ…状態です。


 ギンさんがトラベリングストーンを使ってもいいんだけど。

いつも私といっしょってわけにもいかないしね。

で、ハリィさんの魔法教室開催ってわけです。

魔法は想像力が大事なんだそうです。

想像力、てか、妄想なら大好きですよ。

おへその下に魔力集中!

おおぅ、すごくあったかくなってきました。

手のひらに、灯りよこい!

えっと、ペンライトみたいなの。色はピンクで、すっきりした小さいの!


「…サツキさん、それはなんですか?」


「ええ?」


ハリィさんがまたもやフレーメンになってます。


「妙なものを作ったの、人の仔よ」


私の手のひらには、小さめのピンク色したペンライトがありました。


『無属性魔法 クリエイト ペンライト創造』


うん、鑑定くん、ありがとう、そして、ありがとう。

魔力の使い方は解ったから、もーまんたい、ですよね?

ペンライトは、フレーメンハリィさんにあげました、魔道具ですよって。

それでは、帰りましょう、そうしましょう。


 もう一度魔力を練って、トラベリングストーンに魔力を通します。

家に帰るって、強くイメージしながら。

家、私の家。

3DKマンションのダイニングキッチン。

とーさんと、かーさんと、にーちゃんと。

いつもいっしょにご飯を食べた、4人がけのテーブル。

帰りたいよ、おうちに。


「跳ぶぞ、人の仔よ」


ギンさんの声とともに、石が光りました。

フレーメンから再起動したハリィさん、手をふってます。


「また、来てくださいね。サツキさん!」


もちろん来ますとも。今度は、ハリィさんをもふりますからね~。

こうして私とギンさんは、ハリィさん家を去りました。


 誰もいないダイニングキッチン。

電気のスイッチきってるから、薄暗いです。

4人がけのテーブルの上に、私とギンさん出現です。

…土足です、かーさんに怒られます!

あ、かーさんはあっちの世界にいるんだっけ。

ばれなきゃ、大丈夫ですよね、ね?

あわててかーさんのウェスタンブーツを脱いで、玄関に持っていきました。

昨日の朝から今日の夕方までまる二日間、家をあけました。

なのにもっと長い間、留守にした気分です。

おかえりって言ってくれる家族はいませんけど。

玄関にブーツをおいて言いました。


「ただいま」


日本でこの言葉をいえるのは、いつになるかな。


 さて、感傷タイム終了です。

お風呂のお湯はって、夜ご飯の用意しなきゃです。

お洗濯もしなきゃだしねえ。

忙しいのですよ、一人暮らしは。

何より着替えなきゃ。

ダイニングキッチンの床でくつろぐギンさん、もふってほしそうだけど。

ごめんね、着替えてからねって、軽くスキンシップ。

とーさんの皮ジャン脱いで、ハンガーにかけてから私の部屋に行きました。

あれ、なんか違和感、あるなあ。


机と本棚、クローゼットにベッド。


見慣れた家具…、ううん、ベッドの上。

なにかある、なんだろう。

灯りのスイッチをいれて、ベッドの上にあるダンボール箱を発見。

箱の上に、可愛いイラストのついた封筒もある。

あれは、カナミの誕生日にあげたレターセットのです。


それは、日本からやってきた、ささやかな、でも大きな大きな贈り物でした。




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