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prologue
自分以外、誰もいない草原。 あたりを見わたしてそれを確認する。
撫でつける風の冷たさで、いつも確かめる。
目覚めると、この場所でいつも。
生きていることを。
命に近づく恍惚を。
冷たさはいつも教えてくれる。
少年は目を閉じる、すると、たちまち浮かび上がってくるものがあった。目蓋ではない、己の内にである。
しかし外気より冷たく、心の臓を波だたせるそれは、すぐ底に沈んでいった。
それが何なのか未だに分からなかったが、昔から繰り返されていた。
ずっと昔から―――