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第18話 「相談支援(プランニング)と戦場のトラウマ」

悠斗の「共同受注ネットワーク」が軍需品納品権を獲得した後、王立軍のマルクス長官から、新たな緊急依頼が舞い込んだ。


「悠斗殿。我々の抱える最大の課題だ。戦争の終結後、多くの兵士が心と身体に深い傷を負って戻ってきた。彼らは社会に戻れず、軍の保護施設で孤立している。彼らを社会復帰させてほしい」


軍の保護施設には、極度の緊張状態、幻聴、対人恐怖、アルコール依存など、様々な『戦場後遺症トラウマ』を抱える元兵士が数百人、収容されていた。


悠斗は、この大規模で複雑な支援に対応するため、専門的な人材が必要だと感じた。


「マルクス長官。この課題は、単なる身体介護や就労支援では解決しません。彼らの人生を再構築するための『全体的な計画』を策定し、多様な資源を結びつける、『相談支援のプロ』が必要です」


悠斗は、王都で最も優秀だが、その才能ゆえに組織から疎まれていた元・宮廷学者の女性を探し出した。彼女の名はフィオナ・リゾム。


フィオナは、悠斗の事業所の理念を聞き、すぐに仲間に加わることを決めた。


【新メンバー:フィオナ・リゾム(元・宮廷学者)】 【チートスキル:相談支援(アセスメント&プランニング)】 【潜在能力:多職種連携(S)、制度知識(SSS)】


「私が担当します、悠斗様」フィオナは、冷静かつ熱意を秘めた瞳で言った。


「私の【相談支援】スキルは、対象者の複雑な状況を分析し、『個別支援計画』を策定するだけでなく、必要な外部資源(医療、地域、行政)を『強制的に連携させる』ことができます」


保護施設に到着したフィオナは、すぐさま元兵士たちのアセスメントを開始した。元兵士たちの多くは、薬物やアルコールに頼り、夜は幻聴と悪夢にうなされていた。


「これほどの複合的な傷病を、私たち福祉事業所だけで抱えるのは限界があります」フィオナは悠斗に報告した。


「その通りだ。だからこそ、『医療機関との連携』が不可欠だ」


悠斗は、フィオナの【多職種連携マルチリンク】スキルを発動させた。


「フィオナ。王都最高の魔導病院に、我々の『支援計画』への参加を強制的に要求しろ」


フィオナは、魔導病院の院長に直談判しに行った。当初、院長は「福祉事業所の仕事に構っていられない」と拒否した。


しかし、フィオナは【多職種連携】スキルにより、院長の研究テーマと、元兵士たちの病状データが、『魔導医学の最先端の研究材料』としてどれほど価値があるかを分析し、提示した。


「院長。彼らを放置すれば、社会不安の『負の資源』となります。しかし、我々の『個別支援計画』に沿って、貴院の『精神魔導治療』を提供すれば、彼らは貴院にとって『価値ある研究資源』となり、貴院の名声と研究予算は爆発的に増えます」


フィオナの論理は、クラヤミやゼニゲバが使った『経済合理性』を逆手に取った、悠斗の教えそのものだった。院長は、その説得力とデータに圧倒され、提携を承諾した。


「わかった……。ここまで緻密な『多職種連携計画』を立てられたのは初めてだ。彼らを支援しよう」


こうして、悠斗の支援事業所は、王立軍と魔導病院という巨大な外部資源を、元兵士の『地域移行支援』という目的のために結びつけた。


「さあ、元兵士たちよ。君たちが社会に戻るための『個別支援計画』は、最強のプロチームによって策定された。絶望は終わった。ここから、君たちの新しい人生が始まる」


悠斗は、フィオナが策定した緻密な支援計画書を手に、元兵士たちのいる施設へ向かった。彼らの『地域移行支援』という、新たな戦いが始まったのだった。

どもー、作者です!第二部後半戦、新メンバーフィオナ(相談支援専門員)の登場です!


「相談支援」は、物語の視野を一気に広げる重要スキルです。フィオナの【多職種連携】は、医療機関、行政、地域といった、様々な資源を悠斗の理念の下に『強制的に結びつける』チート能力!


今回は、元兵士のトラウマという複雑な課題に対し、『医療連携』を経済合理性で手に入れるという、悠斗流のやり方が光りました。


次回は、フィオナが策定した『個別支援計画』に基づき、トラウマを抱える元兵士たちが、悠悠自適のメンバーによる専門支援を受ける展開になるかと思います。ガルドの身体介護がトラウマ治療にどう役立つのか、お楽しみに!


また次話でお会いしましょう!感想と評価、お待ちしてます!

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