第6話:「灼熱のサウナ、マグロとサバの決戦 ~伝説のサウナ、灼熱の泉~」開幕ッ!!
ジャングルの奥深く、誰も足を踏み入れたことのない秘境。そこには古代の遺跡とともに存在する「灼熱の泉」と呼ばれる伝説のサウナがあった。
「ここが……求めていた場所か……!」
ひげが汗を拭いながら、目の前のサウナを見上げる。
おっさんも、すでに滝のような汗を流しながら、深くうなずいた。
「たまんねぇな……この蒸気……!」
間欠泉の熱で満たされた天然のサウナ室。
湿度は100%を超え、体中の水分が一瞬で蒸発する。
地面からは絶えず高温の蒸気が噴き出し、空気はまるで灼熱の地獄そのものだった。
二人は言葉を交わすことなく、ゆっくりとサウナの中央に歩みを進める。
「これは、やるしかねぇな!」
汗と蒸気に包まれた決戦の幕が、今、開けようとしていた——。
「いくぜ、おっさん……!」
「おう……全力で来いよ……!」
ひげが全身から汗を飛び散らせながら突進。
おっさんも負けじと拳を握りしめ、真正面から迎え撃つ!
ゴッ!!
二人の拳が激突する。衝撃で汗の雫が四方に飛び散り、サウナの床に染み込んでいく。
「クッ……お前の拳、相変わらず重てぇな……!」
「てめぇこそ……まるで岩みてぇな拳しやがって……!」
だが、ここで終わる二人ではない。
「そろそろ……出番だな……!」
ひげは背中に背負っていたサバを引き抜く!
おっさんもまた、背中から巨大なマグロを取り出す!
バトルフィッシュ・モード発動!!
いつもの様に、音楽が流れ始めた!
サウナの熱気の中で、魚の脂が滴る。
床には汗と脂が混ざり合い、異様な香りが立ちこめた——。
「行くぜ……!」
ひげがサバを振りかざし、全力でおっさんの顔面を狙う!
ブンッ!!
鋭い風切り音が響く。だが、おっさんはギリギリで回避!
「甘ぇよ、ひげ!!」
おっさんはカウンター気味にマグロ・スイングを繰り出す!
ビタァァァン!!
ひげはサバを盾にして防ぐが、衝撃で汗が飛び散り、サウナの温度と混ざって異様に生臭い蒸気が立ちこめる!
「ぐぅっ……! くせぇ……!」
「お互い様だろ……!」
おっさんも汗と脂にまみれながら、再びマグロを振り上げる!
「オーバーヒート!!!」
「決めるぞ……! マグロ・熟成スラッシュ!!」
おっさんの体が紅く輝き、マグロが火花を散らしながら振り下ろされる!
「くそっ……負けられねぇ!! サバ・干しカウンター!!」
ひげはサバを横に振り、おっさんの攻撃を弾き返す!
ビチィィィン!!
マグロとサバが激突し、異様な轟音が響き渡った。
その衝撃で、天井から蒸気が吹き出し、サウナ全体が一瞬で見えなくなる!
蒸気の中、ひげとおっさんは荒い息をつきながら、お互いを見据えた。
「……やるな、おっさん……!」
「お前もな……ひげ……!」
二人はすでに体力の限界を迎えていた。
しかし——
「……なら、最後の一撃だ!!」
ひげはサバを逆手に持ち、低い姿勢から飛び込む!
「くらえ!! サバ・クラッシュ!!」
おっさんは迎え撃つべく、全身の力を振り絞り、マグロを振りかぶる!
「こっちもだ!! マグロ・フルスイング!!」
ズバァァァン!!
二人の魚が、灼熱のサウナで激突した——!!
数分後——
サウナの床には、汗と魚の脂が混ざり合い、香ばしい香りが漂っていた。
「……ハァ……ハァ……」
おっさんがマグロを杖代わりに立ち上がる。
一方、ひげはサバを握りしめたまま、床に膝をついていた。
「……俺の……負けだ……」
「やっと勝ったぜ……!」
おっさんが笑いながら、ひげに手を差し出す。
ひげは一瞬驚いた顔をしたが、やがてニヤリと笑い、汗まみれの手を握り返した。
「……次は、もっと熱いサウナで勝負だな……!」
「決まりだな!」
次なる戦いの舞台は、さらに過酷なサウナ……………かもしれない。
サウナと汗の戦いは、まだまだ終わらない!