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第七十八話 『馬? 車両? いえ「ヘッドローダー」です』

 ――フィルレンシャル・ラ・ブッシュボーンの朝は早い。


 ――バンッ!


「いやぁぁ! だから、いきなり扉開けないでぇぇ!!」


「もう、見飽きたから! さっさと準備してよっ!」


 またしても、ちょっとまずい状態に扉を開けられる。


「わ、わかったから、着替えさせてぇぇ!」


 このように、毎朝が早いのだ。


 ――そして、いつものように朝食を食べ、ヒュリエと鍛錬をする。


 その後は兄の訓練に付き合う。

 それが終わると、今度はヒュリエとラサラの勉学の先生となる。


「いいかぁぁ、愚民どもぉぉ。よ~く、覚えるのだぁ~」(若本のりP風に)


「「にゃ~イエス、にゃぁ!!」」


「事故の先には異世界転生!」


「「じ、事故の先には異世界転生?」」


「スキルはいつも特殊持ち!」


「「ス……スキルはいつも特殊持ち……」」


「この神はゲロ以下の匂いがする!」


「「こ、この神はゲロ以下の匂いがする……」」


「グッッッゥド!!」


 そして、オレは時たまに壊れてしまう……


 な、なんだろうか?

 最近、休む暇がない気がする……


 朝――ヒュリエがまた勝手に扉を開ける。

 朝食。

 朝稽古。

 兄の訓練。

 昼食。

 ヒュリエとラサラさんの勉学。



 合間にほんのちょっと休憩。

 そしてやっとストライカーのとこへ――と思ったら、時間が足りない。


 夕食、風呂、寝る。

 翌朝、また――扉を勝手に開けられる。


 この数週間はこの繰り返しだ。


 ……ん? オレの自由時間、どこ行った?


 そんなことを思いながらも数日が経った――



「うう~ん。なんとも微妙なのり心地だなぁ」


 オレはこの感覚はなんだろうかと考えてしまった。


「たしかに、不思議な感覚ですね」


 チスタもオレに同意した。


 だが、姉さんは……


「あはは、フィル! これ凄い。面白いっ!」


 と、楽しそうにはしゃいでいる。


 オレたちは街から東に二十キロほど離れた広い平野に向かっていた。


 兄の基礎訓練は問題なくなった。


 そこで、街の近くの野外訓練をすることになった。


 もともと、ここは訓練のために作られた場所だ。

 魔術による砲撃も可能。

 威力は制限され、安全は確保されている。

 的も設置されており、言うなれば 自衛隊の演習場のようなものだ。


 兄さんは練習がてらに、『1/12(ワン・トゥエルブ)』を操作しながら向かっている。


 オレたちはと言うと。


 ヒュリエとアマーリエ様はご自身たちの馬車で。


 チスタに姉さんとオレとドワーフの整備士の「ベルグボッグ」さんと一緒に乗り込んでいる。


 なぜ、整備士と乗っているのかは少し理由がある。


 実はこの馬車、ちょっと変わった方法で走っている。


 それは『ヘッドローダー』で馬車を引いているからだ。


 何故? と思うのだが。

 整備で使用するため、馬の代わりに使っている。


 この他にも、三台ほど予備部品。

 補修用品などを積んだ馬車も引いている。

 そのため、このローダーを引くために馬を用意しないといけなくなる。


 それなら「このローダーで引けば、いいんじゃね?」と。

 

 誰かが、天才的なひらめきから「それだっ!」。

 となり、馬代わりに使っているみたいだ。


 まぁ、たしかにそうなんだけどね……


 その先頭の馬車にオレたちが乗り込んでいる。

 そのため、馬とは違う感覚に不思議な思いをしていたのだ。


 この感覚はなんだろうかと思って考えていた。

 そして、ひとつの結論が出た気がする。


 これ、人力車に乗っている感覚なのだろうか?

 乗ったことないけど……

 そう思ってしまった。


 この『ヘッドローダー』も魔力で動いている。

 だが、グリムヘッドほどの魔力は必要ない。


 大気中の魔力を『マナインテーク(魔力吸気)』で取り込む。

 それを『マナストレージ(魔力貯蔵庫)』に蓄える。

 そこに溜まった魔力が、動力源になるのだ。


 ただし、吸気させる為に少量の魔力が必要になる。

 言うなれば、車のエンジンをかけるようなものだ。


 流れを説明すると――


 ①『マナインテーク(魔力吸気)

 → 大気中から魔力を取り込む(起動には微量の魔力が必要)


 ②『マナストレージ(魔力貯蔵庫)

 → 取り込んだ魔力を一時的に蓄える(バッテリーのような役割)


 ③『へクス・()アンプリファイアー(力増幅)

 → 必要に応じて魔力を増幅して出力を調整(ブースター的存在)


 ④『エピ()ック・ジェネレーター(力炉)

 → 魔力を動力として変換・供給するエンジン部(熱機関的ポジション)


 ⑤『魔術分別路(アークセパレーター)

 → 魔力の流れを魔術用途・運動用途などに分類(配線/配管の分岐)


 ⑥『マナアクチュエーター(駆動系魔力作動装置)

 → 魔力で四肢や各関節などを動かす機構(油圧やサーボの魔法版)


 ――このようになる。


 多少は魔力は必要だが、それでも負担は小さい。

 だから、魔術が使えない者でも、魔力さえあれば運用は可能らしい。


 グリムヘッドも基本的には同じ。

 だが、スターターに必要な魔力が違う。

 そのために、魔力が高いものでないと扱えない。


 だが、一度可動すれば後はストレージで安定する。

 それゆえ、攻撃に魔力を回せるようになる。


 とはいえ、魔力の使用に加えて操縦だ。

 疲労が溜まらないわけがない。

 そのため、交代要員として『ベルクボッグ』さんが同乗している。

 他にも、不具合が生じた時の点検なども担っている。


 後、オレの中に一つの疑問が沸く。


 なぜ、車輪をつかわないのかと?


 それを尋ねると、


「車輪もな、前は使ってたんだよ。石畳のとこじゃ快適なんだが……悪路だとすぐ引っかかってな。動かなくなっちまうんだ、これが」


「へぇ……」


「それにな、軸も長時間の重みに耐えられねぇ。結局、こいつの方が都合がいいんだよ」


「そ、そうですか……」


「ま、悪路が一番の原因だな。がっはは!」


 なぜ、最後笑うのだろうか……


「あ、見えてきましたね」


 チスタが窓の外を眺めて、呟いた。


「うっわぁ、ひっろ~い。あっ! あれなんだろっ!? あっちにも! ボクたのしみだよっ!」


 姉さんは興味が沸いて気分が高揚したらしい。


 たしかに、広いな。


 でも、あれくらいの広さがないと演習なんてできないだろうな。


「………」


 オレはそれとは別に他の心配をしていた。


 ストライカーはちゃんと見つからずに付いてきているのだろうか……


 ここに至り、オレはドキドキするのだった。

起動と可動はこれで大丈夫ですかね?

何とか、納得出来るかな? と思える設定にしてみましたが、なにか抜けている気がする。


簡単に設定は出来るだろうと かる~い気持ちで物語を始めましたが、なんとも大変でした……\(^o^)/


どうにも、穴がたくさんありそうですが、大体こんな感じだと思ってください。


こんな作者ですが、これからも応援おねがいします。


また、誤字脱字の報告、感想などもお待ちしております。


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