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第三十八話 『ケーニッヒ・ブッシュボーン』⑥

 部屋の中は冷たい空気が漂い、床には破片や未完成の魔道具が無造作に散らばり、工具や金属の部品が放置されたままの状態だった。


 机の上には、紙が乱雑に積み重ねられ、そこに書かれた図面はほとんどが滲んで見えにくくなっている。窓から差し込む薄明かりが、散らかった道具や無造作に置かれた材料に冷たく反射していた。


 全体的に、ひと気のない、どこか冷たい寂しさを感じる部屋だった。


 ボクが淋しいと思い出したら部屋の中までも、そうなっていくのだろうか?


 本気で、そんなことを考えていた時にボクは見た。


 部屋の窓の外を見ると、いつもの弟のフィルがまたあの場所にいる。


 兄のアルトメイア、弟のフィルレンシャル。


 ボクは部屋に引きこもってハッサンさんとばかりいたから、このふたりのことはあんまり知らない。


 何年か前は仲が良く、二人してなにかバカなことばかりして使用人達によく叱られていた覚えがある。


 だけど……最近、その二人がどこかおかしい……


 わたしが知るのはその程度だ。


 どんな性格で何が好きなのかなんて興味がない。


 今までそうだった。


 食事するときも、ただ一緒に食べるだけ、ボクも不必要に喋らなかったし、むこうもそんなボクをどうしていいかわからない感じだった。


 別にそれでいい。


 だって、ボクにはやることがあるのだから。


 そして、その時がきた。


 いつものように弟がいつもの場所で何かをしていた時に、弟の周りに違和感を生じて、突然、黒い物体が現れていた。


 その光景にボクは驚いたっ!


 なんだろう? あれ?


 弟が身振り手振り、その物体に何かを伝えていた。


 それが気になり、ボクは弟のいる場所に向かった。


 けど……けど、そこには何もなかった……


 弟も、もういなかった……


 気になる……


 ボクの胸はそのことでいっぱいになりつつあった。


 それは日が増すにつれ強くなり、知りたくなった。


 けれど……いつ行ってもそこには何もない……


 弟に見つかると厄介だから、いない時に来ているのに何も見つからない。


 でも、部屋から弟と見ている限りではそこになにかいる。


 そして、弟は鎧? のヘルメットのようなものを被り、なにか踊っているように見えていた。


 あれはなんだろう? 


 気になるっ!


 なぜ、いつ行っても何もないの?


 気になるっ!


 日増しに興味がどんどんと溢れていく中で、食事にくる弟になんども尋ねてみたくなる衝動が強くなった!


 けど……今まで、なにも接点のないボクにそんなことができるわけがない……


 気づいたら、いつも弟を目で追っていた。


 全てはあの「なにかっ!」について知りたいためにっ!



 そして、その「なにかっ!」を知る時がきたっ!


 それは夕闇が近づき、どんどんと暗くなり夜の世界に変わりそうな時間に、皆が騒がしくなり、何が起きたのかが気になって外に出た時だった。


 弟とチスタがどこかへ消えたと思ったら、それが現れたっ!


 初めて見たそれは、小さい『グリムヘッド』? 宙を浮いて移動する大きい魔道具?


 そうとしか言い表せないものだった。


 それが、目の前を一瞬で滑走していった。


 あとを追いかけようとしたが、どこにいったかも足跡や車輪などの痕跡をさがしたがなにも痕跡がない。


 当然だっ!

 

足元の地面から何の音も立てずに、まるで浮かんでいるかのように前進していた。その姿勢は不安定で、まるで不完全なもののように見えたが、動きは確実に計算されている。ケーニッヒはその光景に目を見開き、息を呑んだ。


 だって、宙を浮いて移動していたのだから。


 ケーニッヒに取って、それだけでも興味が沸いてしかたがない!


 なぜ、あんな大きい物が宙を浮いて移動できるの?


 弟はどこにいったの? チスタは?


 もしかして、あの中にいるのっ!?


 もう、ケーニッヒはその大きい魔道具のことで一杯になっていた。


 もしかして、あの時みたのは「あの魔道具」だったんじゃないかとも思いだした。


 もう止まらない!


 弟に問い詰めてみようっ!


 こればかりは……この気持ちは、もう止まらないっ!


 いや、止めたくもないっ!


 戻ってきたら尋ねようっ!


 絶対に! 絶対にだっ!


 ――兄と弟とチスタが戻ってきた。


 戻ってきたんだけど……


 尋ねられる雰囲気じゃなかった……


 何があったのだろう?


 帰ってきていきなり、兵士になにを伝えていた。


 その後、兵士たちが血相を変えて、たくさんの兵士を連れて屋敷から出て行った。


 すごく物々しかった。


 ワケがわからないまま、ボクはその日を過ごした。


 いつの間にか、魔道具を分解しながら……


 そして、兵士が帰ってきたと思ったら、今度は弟が独居房に入れられた……


 ワケがわからない……


 後で聞いた話だと――


 なんでも、魔物の巣食う森で魔物をたくさんやっつけて、独房に入れられたらしい……


 余計ワケが分からなかった。


 魔物を倒して、なんで罰を受けるのかと?


 不思議だったけど、後の経緯を聞いてボクはようやく理解した。


 バカな弟だ……


 しかし……結局、あの魔道具のことが聞けなかったな……


 仕方ない。


 弟が出てくるまで待とう。


 そう言いながら、ボクは「声をかければ踊りだす魔道具」を分解していたのだった。

ちなみにですが、ガン○ムマークⅡ(トゥ)はエゥー○カラーよりティ○ーンズカラーが好きな作者です。


さて、このケーニッヒ姉さんは始め次男にしようと思いましが、次女の方がよくね? と感じて次女にしました。


あと、その後、ストライカーとの絡みで色々製作出来るかもと思って、魔道具制作が好きとだけ決めていて、あとはその場のノリで書いていました。


そして、軽く終わるだろうと思っていたら、あれ? なんか長くなってしまった……どうしようと思いましたが、最終的にはそれなりに良い感じだと思い、そのまま投稿することにしました。


どうしても長くなってしまい、メインの話を進めていく中でどこかにねじ込もうかと悩みましたが、結局「もういいや、始めにやっとけ」と思い、そのまま進めていくことにしました。


話が途切れてしまってすみませんでした……


これからも、頑張る……それは当然ですよね?

でも、その当然が一番難しいですから、頑張るというより、心が折れない程度に進めていきます。


こんな私ですが、よろしくお願いします。


誤字脱字の報告、感想などもお待ちしております。


また、面白ければ★、ブックマークなどをポチって頂ければ、目汁流して喜びます。

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