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レッド・ヘッド・ドレッド・ドラゴン ~希代の暴君は蘇る~ [※尚、転生先は中途で新婚です]  作者: 夏野ツバメ


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家事は二人でやります

週に2~3話更新です!

是非ブックマークよろしくお願いいたします!

 騒々しい一日がようやく終わり、俺はやっと我が家へ帰ってこられた。扉開けて入った瞬間、いつもの家の匂いがした。たったの一日家を空けただけなのに、なんとも言えない安堵感と懐しさが胸をつく。


 ……昨日は寒ざむしい寝床と臭い飯、本当に散々な一日だった。


「シアンさん。夕御飯の用意出来ましたよ」


「ありがとうリリィザ。やっと君のご飯が食べられる、心の底から嬉しいよ」


 本音が溢れた。昨日の冷めた飯を思い出すと、よく食べられたものだと自分でも感心してしまう。


「フフっ……大袈裟な人ですね。さぁ、それじゃあ冷めないうちに頂きましょうか」


 リリィザの作った温かい料理を見て、心底噛みしめる。これが幸せというものだと。




「フゥー、お腹いっぱいだ。本当に美味しかった、ご馳走さまでした」


 テーブルの上に並べられた彩り豊かな品々をあっという間にたいらげると、満腹感から一息ついた。向かいに座るリリィザは手を合わせて一息つくと、口を開いた。


「シアンさんはさっきの話どう思います?」


「さっきの話? ああ、【ロチルドの財宝】の事?」


 食べ終えた空の食器達を片付けようと立ち上がるリリィザは、皿を集めながら俺に尋ねる。自分の前に置かれた皿を集め、流し場へ運ぶのを手伝いながら彼女の言う【さっきの話】についてぼんやり考えた。


 ……ロチルド財団が探しているのが先祖の残した財宝だったとして、そこまで欲しがるのか? あんな物、あの時代ならばともかく、この時代ではただの……


「やっぱり私、明日ドナーさん達と町長さんの所へ行ってみようと思うの。もう一度、しっかりと話し合いが必要じゃないかしら」


「ああ、そうだね。このままほっとくワケにはいかない。……だけど土地の権利がすでにロチルド財団にあるのなら、いくら話し合っても計画の中止は難しいとも思うな」


 流しの水の音と擦れる食器達の音が静かに鳴り続ける。俺もリリィザも考え込むように黙り込んでいた。


「アイツは何か知っているのかな? 開発計画自体には、かなり熱が入っていたみたいだし……」


「ヴィクター・ロチルドさんの事? 話だけ聞けば、本当にサンスビアの経済的な活性化を考えているようにも思えますよね」


「そうなんだよ。もしも皆の言う通り財宝が目的なら、あんなに細かい所まで施設構想なんて練らないんじゃないかな?」


 (リリィザ)から洗い物を終えた食器を受け取ると、俺は手に持った布巾で水を拭き取る。特に指示されるでもなく自然に行ういつもの共同作業だ。この習慣もいつの間にか慣れたものだな。濡れたの皿を落とさないよう意識を手元に集めていると時、ふと頭を過った。金髪男(ヴィクター)が自己紹介で言い放った一言、それが妙に引っ掛かったのだ。


「ロチルド財団……セイネンブブチョウ……なぁ、リリィザ。セイネンブってのは若手の集まりって認識でいいのかな?」


「間違ってはいませんが。若手って括り方よりも、後継者や起業家の集まった団体って方が正しいかも知れませんね」


 キギョウカ……? 後継者ってのは後継ぎとかって意味合いだよな?


「後継者ってことはアイツは誰かの後継ぎってこと?」


「そうですね。お名前からしてロチルド財団の会長、もしくは理事長とかのご子息なんじゃないかしら?」


「カイチョウ、リジチョウ、それは……一番偉い立場の人ってことだよな?」


 リリィザは不思議そうに俺を見ると頷いた。当たり前の事をなぜ聞くのか? そんな表情の彼女を慌てて誤魔化す。


「いや、確認しただけなんだありがとう。そうか。金髪男(ヴィクター)の上には財団を取り仕切っているボスがいるワケだよな……」


 リリィザはさらに不思議そうに首を傾げる。俺は僅かな希望を見いだしていたのだ。


「そうか……それなら。おれ……いや、僕にひとつ考えがある!」


 俺はある計画を思い付いたのであった。


 

 


 


 


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