ユーザー間にある「小説家になろう」というサイトの認識の違いについての話。
皆様は「小説家になろう」というサイトをどのように認識されているのでしょうか。
大きく分けると以下の二つではないかと私は考えています。
“プロ作家への登竜門”
“小説を書く(読む)のが趣味な人の憩いの場”
私は後者(以下、“憩いの場”派)だと認識しています。
このサイトの案内にも、
≪小説を読みたい方・アマチュア作家・オンライン作家・小説サイトを管理されている方・プロ作家・出版社・小説業界の方まで、みんなのための小説サイトです。
小説を自由に掲載したり、掲載された小説を無料でお読みいただけます。≫
とあるので間違いないのではないでしょうか。
しかし、前者(以下、“登竜門”派)の捉え方を否定するわけではありません。実際に、作品が書籍化されたユーザーの方が多数いらっしゃるのは間違いなく、「自分もそれに続きたい」と考えるユーザーの方に私は違和感を覚えません。
ただ、“登竜門”派の考えを他のユーザーに押し付けるのは違うのではないでしょうか。
例えば、最近あった「“文章のルール”を守ろう」というエッセイは明らかに“登竜門”派の方の意見ではないでしょうか。これは同じ“登竜門”派の方達には「全くもってその通り」な意見となるのでしょうが、“憩いの場”派からすれば「趣味で書いているだけなのに強制されたくない」となるのも当然なわけです。
他にも、私は以前「感想欄への批判コメント」についてのエッセイを幾つか投稿しました。
そこでとあるユーザーから出た「批判は読者の権利だ」という意見はこの観点から考えると、“登竜門”派の主張となるのではないでしょうか。趣味で小説を書いている“憩いの場”派は全く受け入れらない主張でしょう。
こういった意見の相違は数多く、これらの根本的要因は結局「立ち位置の違い」なのではないでしょうか。
解決するはずがありません。
ただ、私は“登竜門”派の中には「“憩いの場”派がいること」そのものを認知していない方々がいるのではないかと考えています。
「“文章のルール”を守ろう」というエッセイもよくよく読んでみると、“憩いの場”派がいることが全く考慮されていません。投稿者全てを対象にしている点から見て間違いないのではないでしょうか。
「書籍化を目指すなら“文章のルール”を守ろう」としていたなら、誰も文句は言わないはずです。
ゆえに、私は“登竜門”派の方々に言いたいのです。
「小説家になろう」というサイトの利用者の中にはこのサイトを“小説を書く(読む)のが趣味な人の憩いの場”だと考えている人もいるんですよ、と。
小説を投稿している方が皆、書籍化を狙っているわけではないんですよ、と。
こう考えて頂くのは無理なことなのでしょうか。