衝撃の事実に立ち尽くす
俺がLP問題で為す術無く呆然としていたあの頃から1年の月日が経った。
この間に俺は、取り敢えず出来る事としてEXPを貯める事にした。
と言っても、あれから数日はあぁでもない、こうでもないと頭を悩ませながら現状の打開方法を考えたけど進展は無く、埒が明かないと思ったダンジョンコアさんにEXPを貯める事にしないかと提案された。
実際どうすることも出来ない状況だったため、俺はそれを実行することにしたからだったりする。
と言ってもやったのは、最初のレベルアップの時みたいな無謀で生産性の無いただ殺されるだけの作業ではなく、殴る蹴るの暴力で取り敢えずの俺の戦闘技術を身に付けるのと、出来るだけの安全作として例の木のナイフを使っての短剣術ってヤツの訓練をしながら、召喚されたゴブリンと戦った。
どうやらこの世界、ゲームなんかでよく見る所謂ステータスというものが少なからず存在するらしく、更にゲームみたいにスキルとかそういう物まで存在するらしい。
少なからず存在するらしいというのは、まだ俺がダンジョンコアさんのステータスと俺のHP(体力)が数値化された物しか確認出来ていないから、本当に一部程度の物しか無いという事しかまだ知らないからだ。
で、スキルについては、最初は殴る蹴るじゃなくて最初のレベルアップの前に宝箱から出したゴミを投げてたんだけど、ある時頭の中に【スキル:投擲術Lv.1 を習得しました】ってアナウンスのようなものが流れた。それでスキルの存在について知ったんだけど、まぁつまり、修練さえすればスキルを手に入れる事が出来る事がわかった。
それからはダンジョンコアさんに、木のナイフや殴る蹴るの肉体の強化と俺の身の安全を少なからず確保するためを名目に、殴る蹴るとナイフを使ったスキル習得の為の修練を行うようになった。
たまに死ぬことも有ったけど、そうした事の繰り返しで今の俺のスキルは【投擲術Lv.2】と【格闘術Lv.3】と【短剣術Lv.3】を身に付ける事が出来た。
スキルレベルが上がればそれだけ早くモンスターを倒せるようになり、今ではゴブリンぐらいなら楽勝とは言えないけど普通に勝つことが出来るようになった。
そんな事を約1年続けた今日、いつもと変わらない日常に変化が訪れた。
突然ダンジョンコアさんが話さなくなり、その表面が大きく波打っていた。
ちょうど俺が召喚したゴブリンを倒したタイミングでその変化が起こった。
そんな現象初めて見る訳だから、当然狼狽える。
「だ、ダンジョンコアさん?!だ、大丈夫!?」
心配の声を挙げ安否確認をしてみても、返事が返って来ることはなかった。
当然だけど、俺はより焦った。
「な、何が起こってんの?!え、ダンジョンコアさん死ぬの?!
そしたら俺も死ぬ!
どうする?どうする?どうすれば良い?
いや、焦ってても仕方ない!此処はまず深呼吸をして落ち着かないと!!」
ヒッ、ヒッ、フー… ヒッ、ヒッ、フー…… フッ、フッ、ヒー……… ハッ、ハッ、フー…………
『……何を為さっているのですかマスター?出産中の妊婦のような呼吸から凡そ呼吸なのかどうか怪しいおかしな呼吸をしていますが…、
動けない私を見てまさか本当に興奮でもしましたか?』
「ダンジョンコアさん!!」
良かった!早速なんか毒吐かれたけど、だからこそわかる!いつものダンジョンコアさんだ!!
「心配したんだよダンジョンコアさん!!俺がゴブリンを倒したら急に身体を震わせて反応が無くなったんだ、いつもと違う事が起こって本当に心配したんだよ!!?」
『心配してくださったのはわかりました。心配してくださった事については大変嬉しく思います。
ですがマスター、少し落ち着かれてはどうでしょうか?現在マスターは極度の興奮状態に見舞われています。そのままではナイフを振り回したりして危ないので、落ち着くか落ち着けないのであればせめてナイフを地面に置いてください』
「でもダンジョンコアさんがダンジョンコアさんでダンジョンコアさんのダンジョンコアさんが」
『とにかく落ち着いてください!
それと早く落ち着いて早急にレベルアップ後の姿に成らせてください!!こうやって途中で中断するのは大変危険で気を抜けないんですから!
とにかく!早く!落ち着いてください!!』
ダンジョンコアさんが何かを言ったと同時に俺の身体を静電気でバチッとなった時と同じ痛みが襲う。
そこでようやく俺は正気を取り戻した。
「………ダンジョンコアさん?」
『落ち着かれましたか。ではしばらく大人しくしていてください。このあとしっかりと説明いたしますので、今は私が次に言葉を発するのを待っていてください』
ダンジョンコアさんがそう言うと、また静かになって表面が波打ち始めた。
「……何がどうなっているんだ?」
正直訳がわからない。何故いきなりダンジョンコアさんがこうなっているのかもわからないし、俺が慌ててた時に何故かバチッてしたのもわからないし、何故ダンジョンコアさんがあんなに鬱陶しそうに少し苛立った声で話してたのかもわからない。
わからないことだらけだ。
ただ、どうやらこの波打っているのはダンジョンコアさん的には問題の無い事らしい。うん。それだけはわかった。
……………じゃあ、ダンジョンコアさんの言う通り、しばらく大人しくしてるか……。
………………………。
……ナイフの素振りとか、シャドーボクシングみたいに仮想の相手に対して攻撃するのは良いよね?
ダンジョンコアさんからの反応を待つことにした。
ο──────ο
それから体感20分ほど、ダンジョンコアさんからようやく反応が有った。
俺は早くダンジョンコアさんの身に何が起こったかを知るために、ダンジョンコアさんの方を向いた。
すると、向いた先に居たダンジョンコアさんは、片手に収まるくらいの大きさだったのが、バレーボールぐらいの大きさになっていた。
「ダンジョンコア、さん?」
『なんでしょうかマスター』
「えっと、レ、レベルアップ……したんだね」
『はい。これで、私に何が有ったのか、理解していただけましたか?』
「えっと…、勝手に慌てて逆に迷惑掛けてごめんなさい」
『次からはやめてくださいね。緊急時以外は、レベルアップによる進化途中に中断するのはとっても危険な行為なので、出来れば2度とさせないでくださいね』
「本当にごめんなさいでした」
なんか、離婚前の母親を思い出した。
ダンジョンコアさんの怒り方というか説教の仕方というか、静かに何が駄目で何故駄目なのかを説明しながら怒ってる時の母親にソックリだった。
母親がこの怒り方をするときは必ず本気で怒ってる時だけだから、それを思い出してしまった。
ダンジョンコアさん恐い……。
ダンジョンコアさんも怒るとあの怒り方するのか……。2度と怒らせないようにしなければ!
「えっと、あの、それでダンジョンコアさん?」
『なんでしょうか』
やっぱり恐い!!思わず吃って上手く話せないけど、仕方ないと思う!本気で恐い!!
正直恐いからこのまま黙っていたい…。でもそれだとより今の感じで話されそう……。うん、絶対そうなる。この世界に来る前は会話自体無かったけど、俺の経験が言ってる。此処は素直にちゃんと話すべきだ。
「その…、ダンジョンコアさん。ダンジョンコアさんに何が有ったのかの確認は出来たから、今度はレベルアップしたことでダンジョンコアさんや俺が出来るようになったことを教えてほしいな」
『マスターに言われるまでもなくちゃんと説明するつもりでしたので、いちいちそんなことを言わなくても良いですよ。
それよりマスターは今後、このような事が"絶対に"無いよう努めてください』
うっ……。いつもより言葉に棘が有る…。というか普通に感じが悪くなってる……。
「わ、わかった。そ、それで?あのバチッとしたのとかは何?やっぱりレベルアップの恩恵?」
『黙ってください。ちゃんと話すと言っているのに何をそんなに急いているのですか。心配せずとも無能で無知な貴方にもわかるように説明して差し上げますので、私が質問がないか尋ねるまでしばらくその臭い口を閉じていてください』
く、口臭い……。確かにこの世界に来てから風呂に入ってないし、歯磨きなんかもしてないから臭くなってるだろうけど……。
というか本当に言葉に棘しかないのが堪える。いつもの軽口や悪口と違って、本当に俺を嘲るような言い方でめちゃくちゃ傷付く。
口臭いと言われた件と合わせて色々言いたいけど……、今は黙っていた方が良さそうだ。
ダンジョンコアさん、怒ると本当恐い。容赦ない。
『………何か色々考えたり思ったりしているようですがようやく黙ったようなので話をさせていただきます。
まずは今回の事がないように、私のレベルアップ時の事について話して差し上げます。
私のレベルアップはマスターにわかりやすく言うと爬虫類や昆虫の脱皮や羽化に近いです。
更に大きくなるために栄養……EXPを貯め、そのEXPを貯蓄出来なくなる程までEXPが貯まれば、更に貯蓄出来るように体が成長する。
これが私のレベルアップの仕組みです。爬虫類や昆虫が脱皮や羽化の時に邪魔……この場合攻撃と言っても良いですね。これをされると中途半端に成長したりそのまま死ぬ事も有りますよね?
マスターが先程私に対して行ったのは、私に対する攻撃だったのです。
自分が何をしたのか、理解しましたか?』
「…………………つまり俺はさっき、自殺しようとしていたって事?」
『珍しく理解が早いですね愚図マスター。その物分かりの良さを常日頃から発揮してください』
言葉が出ない。
いや、ダンジョンコアさんが此処まで恐くなってるんだから、それ相応の理由が有るとは思ってた。
でも、でもまさか、まさかそんな危険な事をしていたなんて考えもしなかった。
せいぜい履歴書書いてる時に机を揺らすぐらいの物だと思ってた。
バイト希望先に提出する履歴書を書いてる時に友人に邪魔をされて物凄くキレた事がある。大切な作業中に邪魔されてキレたぐらいの感覚だった。
ダンジョンコアさんが此処まで恐くなる訳だ。俺と自分の命が危なくなってたんだし、そりゃ棘だらけの言葉になるのも頷ける。
「ごめんダンジョンコアさん!説明されて、ようやく俺がどれだけ危険な事をしたのか理解した!!
2度とこんなことはしない!!」
『そうですか。それと黙ってください。
では次の説明に移ります』
……………あれ?
「え、あの、ダンジョンコアさん……?」
『黙ってください。私が質問がないか尋ねるまでしばらくその臭い口を閉じていてください。
そうお伝えした筈では?まさかついさっきの事まで忘れるほどマスターの脳は小さいのですか?
念のためもう一度言います。黙ってください。私が質問がないか尋ねるまでしばらくその臭い口を閉じていてください。
では次の説明に移ります』
あ、これ完全に駄目なやつだ。何を言っても何をしても私刑宣告のやつだ。これは本当に黙ってないと口すら聞いてもらえなくなる1番駄目なやつだ。
俺、賢いから黙っとく。
『……何やら残念でとても不快な思考を感じましたが、続けます。
次は先程説明したレベルアップの仕組みについての補足をさせていただきます。
レベルアップ時は緊急の場合を除き基本的には動くことはとても危険です。ですが戦闘中にレベルアップし成長しなければならない場合もあります。そうなった時にダンジョンコアは魔法という形で自身の身を守る事が出来ます。
興奮していたマスターを落ち着かせる為にも魔法を行使しました。マスターの感覚で言いますとバチッとしたのではないでしょうか?
それは雷属性と呼ばれる特殊属性の最低位の魔法です。
マスターにわかりやすく言うと、少し強い静電気を発生させる程度の物です』
!
魔法!
遂にファンタジーらしい醍醐味の要素が来た!!
ゴブリンはゴブリンで十分ファンタジーの要素だけど、やっぱりファンタジーと言えば魔法だよな!
これは後で、詳しくダンジョンコアさんに聞かなければ……。
『この魔法、本来であれば相手を問答無用で殲滅するために超強力な威力を誇るものが行使されるのですが、今回のレベルアップにより常時使用可能な上、手加減出来るようになりました。
良かったですねマスター、自分の愚かな行為のおかげで死ぬことがなくて。
今回の魔法のように、ダンジョンコアにはレベルアップ時以外にも様々な恩恵を行使することが出来ます。
その内の1つがマスターとの情報の共有です。
流石のマスターも、これの意味はわかりますよね?』
つまりこうやってダンジョンコアさんから説明を受けたり、俺が質問したことに対する返答をダンジョンコアさんがすることで情報共有を行うって事だよな?
だったらわかる。
俺は首を縦に振って頷いた。
『流石に理解していますね。
では今から、この情報の共有の行使によるマスターへの情報の開示を行います。マスターにわかりやすく言うと、今回のレベルアップで何が出来るようになったのかなど、前回のレベルアップ直後にした説明のようなものです。
今回のレベルアップで私が出来るようになったことは大きく纏めると【更なる情報の開示】のみです。
そして今回のレベルアップでマスターが出来るようになった事は大きく分けて【魔法の行使】と【モンスターの作成】と【宝箱に入れる宝の作成】の3つです。
順を追って説明します。
まず私についてですが、開示出来るようになった情報は大きく分けて3つです。【魔法についての情報とその行使の仕方の情報の開示】、【モンスターに関する情報の開示】、【現在のこの世界の情報についての情報の開示】です。
先2つはマスターが出来るようになった事のサポートの為に開示出来るようになったと認識してください。それ以外に説明のしようがないので。
最後の情報についてですが…、今は話さず先にマスターが出来るようになったことへの説明を行います。
マスターも先程から【魔法】と聞いて大変興奮して気にしているようなので、興奮を鎮める為にもそちらを優先させていただきます』
なんかダンジョンコアさんが色々凄いこと言ってたけど、確かにダンジョンコアさんの言うとおり、今は魔法!魔法についての情報を早く!!
早く魔法を使いたいから早く!!
そう、俺が興奮してダンジョンコアさんが続きを話すのを今か今かと待っていると、唐突に頭の中にスキルを手に入れた時と同じアナウンスのようなものが流れた。
【スキル:無属性魔法Lv.1 を習得しました】
【スキル:火属性魔法Lv.1 を習得しました】
【スキル:水属性魔法Lv.1 を習得しました】
【スキル:風属性魔法Lv.1 を習得しました】
【スキル:土属性魔法Lv.1 を習得しました】
【スキル:光属性魔法Lv.1 を習得しました】
【スキル:闇属性魔法Lv.1 を習得しました】
【スキル:雷属性魔法Lv.1 を習得しました】
【スキル:氷属性魔法Lv.1 を習得しました】
【スキル:毒属性魔法Lv.1 を習得しました】
【スキル:重力属性魔法Lv.1 を習得しました】
【スキル:空間属性魔法Lv.1 を習得しました】
【スキル:モンスター作成Lv.1 を習得しました】
【スキル:宝作成Lv.1 を習得しました】
あまりにも連続で流れた為、俺は思わず頭を抑えて、そのあまりにも酷い頭痛によりその場で膝をつく。
『どうやら今説明した"マスターが出来るようになったこと"に必要な能力をスキルとして手に入れたようですね。
では説明の続きを始めます』
ちょっ、ちょっと待っ、て……、ダンジョンコアさん。これ、ちょっと洒落にならないぐらい痛い。
そう思って、ダンジョンコアさんへと視線を向けるも、俺を無視してダンジョンコアさんは説明を始めた。
………ちょっとぐらい気にしてくれたって良いじゃないか…。
『今マスターが手に入れたスキルは恐らく基本となる四大元素と呼ばれる火、水、土、風の4属性と、特殊属性と呼ばれる光、闇、雷、氷、毒の5属性と、稀少属性と呼ばれる重力、空間の2属性、それに魔力そのものとも言うべき無属性計12属性の魔法と、モンスター作成スキルと宝作成スキルの計14個のスキルのLv.1だと思います。
それ等は全て、今後のダンジョンの運営に必要な必要最低限のスキルです。これ等の能力を活かす活かさないはマスター次第です』
ダンジョンコアさんがなんか言ってるけど、さっきとは別の意味でダンジョンコアさんからの情報が頭に入ってこない。
あたま、いたい……。
『魔法のLv.1というのは具体的には先程私がやったようなレベルしか出来ないとお考えください。
火なら火花程度の火しか点かない。
水なら1滴程度の水しか出ない。
風なら呼吸の際に吐き出した息程度の風しか吹かせない。
土なら軽く一握りの土しか使う事しか出来ない。
光なら一瞬気付かないほど小さな光しか点かない。
闇なら少し視界が暗くなる程度にしか役立たない。
雷なら弱い静電気程度しか使えない。
氷なら手に触れるとすぐに溶けてしまうような氷しか出せない。
毒ならよほど体が弱い者でなければ何の意味もない程度の効果しかない。
重力なら気持ち体が重いか軽いかぐらいしか効果がない。
空間なら少し動きにくい程度にしか操れない。
まさに"無くてもなんら問題の無いレベル"がLv.1の魔法です。有っても無くても代わりは無いと言い換えても良いですね。
それに引き換え、他2つのスキルは有用です。
まずモンスター作成はどれだけ弱いモンスターでも、最低スキルLv.3ほどの腕を持ったモンスターを作成することが出来ます。つまり今のマスターと同レベルの個体を好きに作れるという事ですね。
このモンスター作成は既存のモンスターも作れますし、ダンジョンマスターオリジナルのモンスターを作る事が出来ます。Lv.1ですと既存のものしか作れませんが。
宝の作成は宝箱の中身をご自身で設定したり、マスターの作った物を入れたり出来ます。Lv.1ですとマスターの作った物を入れることしか出来ませんが、レベルさえ上げれば望む物を入れる事が可能となります。
大まかな説明は以上となります。何かご質問は御座いますか?』
うん。色々言いたいし色々聞きたい。
でもね?俺、今、スッゴく頭痛くて気分も悪いんだ。それに変な寒気がする。
そして俺のこの症状は離婚前に父親から聞いた事がある。
当時は馬鹿馬鹿しいとか思ってたし、面白がってたけど、もし今の俺の状態があの時の父親と同じ状態ならこう言える。
ごめんなさい。もう2度と邪魔をしません。ゆっくりしてね。
つまり何が言いたいかと言うと、
「■■■■■■■■■ッ。」
『マスター?!汚い!汚いですよマスター!!』
吐いた。
ο────────ο
擬似的に二日酔いの症状に見舞われ、未成年の内から『酒は飲んでも呑まれるな!』の意味を知ってから10数分ほどが経った。
なんとか俺も落ち着き、改めてダンジョンコアさんから説明を受けて、取り敢えず今回のレベルアップによる恩恵を知る事は出来た。
魔法が使える!とは意気込んだものの、俺の思っていた魔法とはやはり違うらしい。
ただ、良いことも聞けた。他のスキル同様、魔法もモンスター作成や宝の作成も、使えば使うだけレベルを上げることが出来るらしい。
つまり可能性は無限大だということがわかった。
わっほい!いずれ思い描いてる魔法も使えるようになるかと思うと、今からテンション上がる!!
ダンジョンコアさんに質問は?と聞かれたので、気になっていた最後の情報について質問してみる。
「じゃあダンジョンコアさん、質問。今この世界に俺達以外の言語能力の有る生物って、この場所からどのくらい離れた所に居るの?
出来ればこの世界の人と会って、この世界についての情報交換とかしておきたいんだけど」
『………………………』
俺がこの質問をすると、いきなりダンジョンコアさんが黙った。
さっきまでは饒舌に、吐いた俺に対して罵詈雑言を吐き掛けて来ていたのに、それはもう不自然なぐらいいきなり黙った。
…………………えっ、まさか。
…………まさかそんな筈無い……よね?
「えっと、あの、ダンジョン……コアさん?だ、黙ってるとわからないなぁ~……なんて…」
『……………………………』
え、やっぱりそういうことなの?此処から会いに行けないほど遠い所に居るの?しかも海を渡るとか、そんなレベルで離れてるの?!!
「ちょっ、答えてよダンジョンコアさん!これ、結構重要な事だよ!!」
『…………………』
叫んでも尚も黙るダンジョンコアさん。
これはもう……確定ってことで……良い………のかな…。
「………そっか。そんなに離れてて会えないのか……。そっか……。色々聞きたかったんだけどなー……。」
『……………………………せん』
「人と会えたら取り敢えず色々話して、風呂にも入って、食事もしたりして、人間らしい生活を……って、ダンジョンコアさん?何か言った?」
『…………………居ません』
「今仙?えっ、今仙って所に居るの?それって此処からどのくら」
『居ません!!マスター以外この世界に存在する生物は現状居ません!皆無です!!』
…………………………。
「冗談キツいよダンジョンコアさん。この世界に俺以外の生物が居ないって?流石に其処まで何も無い世界って訳でもないでしょ。
いくら俺を馬鹿にしてようと、流石の俺でもそのぐらいの嘘見抜け」
『マスターのお花畑脳が理解するのを拒んでいるのはわかります。ですが紛れもない事実です。
マスター、現在この世界には、マスター以外の生物は居ません。より厳密に言えば、本当の意味での生物はマスターを含めこの世界には1個体も存在しません。
マスターにわかりやすく言いますと、現在のこの世界はマスターの故郷である地球が出来て微生物が生まれる前の段階です。
自分以外に生物が居ない事実に心痛めるのもわかります。
ですがマスター、これが事実です。これが現実なんです。
現在この世界にはマスター以外の生物は居ません。』
ダンジョンコアさんから告げられた衝撃の事実に、俺はどうしようもなくショックを受けてその場に立ち尽くした。




