エピローグ:何か忘れている?
エピローグ
「お世話になりましたー!」
プリムとソフィアはグランツ夫人とペペロンチーノに頭を下げた。
「もう帰っちゃうの?」とグランツ。
「もう帰っちゃうの?」とペペロンチーノ。
「ええ!あんまりお世話になるつもりは無いんで!」
「頑張って、エイツリーさんを見付けて下さいね!」とプリムとソフィアは言う。
「ありがとうね!プリムちゃんに、ソフィアちゃん!後…」と庭の片隅を見ると、
"ランドの墓"
と書いてある墓がある。
「ランド君にもヨロシクね!」とグランツ夫人は笑顔で答えた。
「ランド君…16年前に同じ場所で同じ様に縛られてたんでしょ?もしかしたら、エイツリー…」
突然、言い出したグランツ夫人の言葉に全員驚いた。
「もしや…」とプリム
「気付いた?」とソフィア
「君達も気付いてたのか」とペペロンチーノ
「もしかしたら、エイツリーと会ってるかも知れないわね!」
音を立てて3人がズッコケた。
「やっぱり、似てるわどっかの誰かと…」
「ええ…そっくりです」
「ランド君は私に似なかったのか…」
はぁーっとため息をつく3人。
「どうしたの?大丈夫?」
グランツは心配して、3人を見下ろした。
3人は立ち上がると、何も無かった様な顔をした。
「さてっと、庭の片隅に埋まってる奴を出して行きましょうか?」
とプリムは言う。
「そうですね!お兄ちゃんが居ないと、私帰れませんから」
とソフィア。
「ソフィアは走って帰れるでしょ?狼なんだもん。私は普通の女の子だから、ランドにお姫様ダッコをしてもらわなきゃ!」
「私だって、普通の女の子です!プリムさんが走って帰れば良いじゃないですか!」
「狼になったり、人間になったり、ネズミを生で食べる人を普通の女の子とは言わないのよ!」
「コンガリピッグを生で食べていたのは何処の誰ですか!」
「アレは生でも食べれるのよ!ゴブリンやネズミやウサギは生で食べません!」
玄関でギャアギャア騒ぐ女の子達を見ても、ペペロンチーノは動じなかった。慣れたのか?
今日も良い天気だ!と空を見上げた。