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転生魔王の異世界征服  作者: 星川 佑太郎
一章 魔王城編
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魔法の先生

まぁ、世界の征服とか、人間界の支配とか難しいことは置いておこう。

というか世界の危機なんだから、人間と協力する訳にはいかんのか?

絶対協力した方が良いと思うんだがなぁ……。


この世界に来て俺が1番楽しみにしてるのはやはり魔法だ。

なんでも良いから魔法を使ってみたい。

元日本人のオタクなんだから魔法使いたいに決まってるじゃないか。


まぁ、前世では魔法使い目前だったが……。


そ、その話は置いておこう。

俺ももう直ぐ8歳だ、魔法の訓練はさっさと始めるに越したことはないだろう。

座学の先生には魔法は10歳になってからとか言われたが、そんなことは知ったことでは無い。


そういう訳で、三人いる俺のメイドに魔法の使い方を教えてもらう事にした。

やっぱり独学より人に聞いた方が良いよね。そういうとこは社会人の時と同じだ。

しかし先生には質問出来ない。何故ならケチだからだ。

そこでメイドの出番だ。

メイドはみんな年下に見えるけど、悪魔だし実年齢は年上なんだろうなぁ…。

なんだか複雑な心境である。


---


1人目

気弱そうな栗毛のメイド、ノルンに聞いてみた。この人は優しいから魔法教えてくれるかと思ったが……、


「ねぇ、魔法教えてくれない?」

「そんな、私ごときが坊っちゃまにお教えする事など……」

「そっかぁ……」

「いえ、申し訳ありません……。サナリアさんに聞いてみたら如何です?」

「分かった、ありがとう」


気弱すぎて教えてくれなさそうである。

仕方ないのでサナリアをあたろうかな。


2人目

眼鏡黒髪ロングのメイド、サナリアに聞いてみた。この人は無意識なのか知らんがよく毒を吐くから少し苦手なのだ。


「ねぇ、魔法教えてくれない?」

「まぁ宜しいですが、どのような魔法を使いたいのです?」

「いや、割と何でも良いんだけど……」

「良いですかリュート様。魔法とはイメージなのです。こんな魔法を使いたいという明確なヴィジョン無くして魔法の行使はありえません。イメージしてから出直して下さい」

「アッハイ」


俺にこんな口の利き方をするメイドはコイツだけだ。俺は気にしてないけど。

どうでもいいけど、ヴィジョンって言葉カッコいいよな。

おっと話が逸れたな。

まぁ、魔法を使う突破口は開けた様な気がするし良しとするか。


3人目

緑髪ポニテのメイド、エルザに聞いてみた。

前は母さんの専属メイドだったらしい。母さんの遺言で俺のメイドになったのだとか。

この人が俺的には1番好きだ。いつも笑顔で俺の世話をしてくれる上、俺に滅茶苦茶甘い。

それはそれは甘い。

だいたいのワガママは聞いてくれるのだ。

俺はあんまりワガママ言わないけどな、大人だし。


「ねぇ、魔法教えてくれない?」


するとエルザは物凄く嬉しそうに詰め寄ってきた。


「魔法ですか⁉︎そうですかー、リュート様ももうそんな歳ですかー、時間が経つのは速いもんですねー」

「か、簡単なやつで良いんだけど」


俺はエルザのあまりの剣幕にちょっと引き気味に答えた。


「勿論任せて下さい!私が責任持って教えますとも!分かりにくかったら言って下さいね?」

「じゃあ、よろしくお願いします」


俺はぺこりと頭を下げた。これから俺は生徒だし当然の礼儀だよな。


「私は今からメイドのエルザでは無く先生のエルザですから、授業中は先生と呼んで下さいね?」


何かエルザが調子に乗り出した。

まぁいい、ヨイショしてやろう。


「ほらほら先生ー、早く授業始めてよー」

「わ、分かりました。では早速……」


こうして俺は先生(メイド)のエルザに魔法を習う事になった。


---


さて、エルザに魔法を習うのは良いがやはり予習はすべきだろう。

そもそも俺は魔法が何なのかという段階で魔法の事を解ってないのだ。

取り敢えず城の図書室に忍び込んでみる。ここは馬鹿みたいな数の蔵書を誇る図書室である。

しかも、当然の様に物理法則を無視して本棚が乱立している。


よく見たら天井から本棚が生えてた。


何で本棚が落ちてこないのか全く理解出来ないが、何かしら魔法的な力が働いてるのだろうと自分を無理やり納得させる。

ここには何でもある。父が趣味で集めたらしい。

魔王って本読むのか……。

まぁ、俺も本読むんだから親父も本読むよな。

なんて思ってたが、司書に聞くと親父は本は一切読まなかったらしい。


(じゃあなんで集めたんだってばよ?)


何だか自分の父親のことが分からなくなってきたぞ。

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