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転生魔王の異世界征服  作者: 星川 佑太郎
二章 魔界編
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盗賊達との戦い

サブタイ的に戦いそうだけど、あんまり戦いません

俺たちの旅の出だしは順調そのものだった。

休憩を挟みながら疲れるまで歩いて、飯食って、交代で番をしながら睡眠をとる。

そんな何事も無い日々が一週間ほど続いた。


なんだ、順調じゃないか。


「ジェイドさん、平和だね?盗賊も出ないし」

「なんだか、怖いくらい順調だなぁ。今日で7日目だし、もう直ぐ着くんじゃねえか?」


ジェイドもそう言っていた。

もしかして、俺今フラグ立てちゃった?


その時。


「………?遠くから何か……来るよ………?」


アクアが何かを見つけたらしい。

アクアの見つめる先を目を凝らして見てみるも何も見えない。


「何にも見えないけど……」

「ちょっと待ってな……」


ジェイドはそう言いながら望遠鏡を取り出して覗き込んだ。


「と、盗賊だ!」


ジェイドは驚愕しながら叫んだ。


「ほら、ね…………?」

「何で得意げなんだよ」

「じ、嬢ちゃん……お前ぇ、滅茶苦茶目ぇ良いんだな……」

「それほどでも、……ある」

「で、でもどうすんの?逃げんの?」

「いや、逃げらんねぇだろうな。アイツ等の乗ってる馬はコイツよりも速えだろうからな……」


ジェイドは馬をペシペシ叩きながら前方を睨みつけた。


「取り敢えず、服ん中に食料を隠せ!保存食なら隠しやすいだろう。食料が無くなっちゃあ死んじまうぜ!」


俺たちは慌てて食料を服の中にしまった。

それから数分も経たない内に盗賊がやってきた。

そう言えば何で盗賊ってゲヘヘとかグヘヘって笑うんだろう。


「へへへ、金目の物を渡しな……。あと、食料もだ……」


人数が多いな……10人程はいるぞ……。


戦うにしても少々人数が多い。確実に勝てる保証が無いのだ。ここは黙って従おう。

ジェイドは買っておいた宝石類を差し出した。


「これで全部だ。見逃してくれ」

「まぁ、待てよ……。今から中を調べる」


盗賊達は積荷を調べ始めた。


「かぁ〜!シケてやがる!この宝石類以外は殆ど何もねぇじゃねぇか!」

「だからこれで全部って言ったろう。分かったらこれを持ってどっか行ってくれ」


すると、奥から1人の傷だらけの男が出てきた。


(コイツが親玉か……?)


「おーいおい、何言ってんだぁ?テメェ達は……。ここに良〜い金目のもんがあるじゃあねぇかよぉ?」


そう言って男はアクアを指差した。


「ヒッ……?」


突然指差されたアクアはビクッと震えた。

怖がってると思われるからやめとけば良いのに。


しかしまぁ、ありがちだけど、下衆な奴らだ……。


正直言って俺にはまた余裕があった。いくら何でも勇者より強い何てことあるわけ無いからな。

しかし、ジェイドは違った。


「な……や、止めてくれ!こ、コイツ達は俺のガキなんだ!3人で故郷に帰るところなんだよ!それに、まだ小せえガキじゃねぇか!見逃してくれ!頼む!」


しかし、盗賊達は下卑た表情で応じる。


「バカか?お前は。「見逃してくれ!頼む!」って言われてはいそうですかって言う盗賊が何処にいるんだよ。それにこのガキ、大きくなりゃあ上玉になるぜぇ?今のままでもどっかの変態貴族殿に売れるかもなぁ?」

「て、テメェ達……」


ジェイドは憎々しげに盗賊を睨みつけた。


「何だ?その態度は。良いんだぜ?今からお前をぶっ殺してそのガキさらってもよぉ?」


そう言って盗賊達はニヤニヤと笑いを浮かべた。


コイツらクズだ。死んだ方がマシだな。


俺は驚く程冷静にそんなことを考えていた。


その時ジェイドが盗賊達に掴みかかった。

「自分の身は自分達で守れ」とか言ってたくせに。全く……何て良い人なんだ。


ドカッ!


盗賊がジェイドを蹴り飛ばした。


「てめぇ、ぶっ殺すぞコラ!」


アクアは心配そうな顔をして俺を見ている。

心配すんな。俺が何とかするさ。

俺は意を決して口を開いた。


「おじさん達ホントにクズだね。死ねば良いよ」

「んだと?このガキぃ……ぶっ殺す!」


盗賊の1人が剣を振り上げた。


「『強化魔法(ブースト)』‼︎」


ギィィン‼︎


盗賊の剣を右手の手刀で受け止めた。

強化魔法を使うことによって俺の手は人体を簡単に切断する程に強化される。


「アクア!魔力引っ込めろ!」

「了、解……!」


アクアに魔力を抑えさせて、俺は右手にに魔力を込めた。


「喰らい尽くせ『ソウルイーター』」


ソウルイーター。


これは周囲の魔力を発しているありとあらゆるものから魔力を強制的に吸収する能力(スキル)だ。

生物はは生きているだけで常に魔力を消費し続ける。その魔力を一気に吸収するとどうなるのか……答えは簡単だ。


失神する。

別に死なないよ?死ぬと思った?


ちなみに、魔力が空になると一時的に動けなくなったり、体力が無くなったりするが時間経過で治る。

そもそも、魔力が空になっただけで死ぬんだったらおいそれと魔法を使えないじゃないか。


そういう訳で盗賊達は全員仲良く失神した。訳も分からず仕舞いだろうな。


ジェイドが信じられないという顔で俺を見ている。


「兄ちゃん……ホントに魔法上手いんだな……冗談だと思ってたぜ……」

「酷いな……もう」

「悪かったよ!嬢ちゃんも大丈夫か?悪いな情けねえ保護者でよ……」

「ううん、ジェイド、さん……カッコ良かったよ……助けてくれて……ありがと」

「そいつは兄ちゃんに言ってやんな。あのガキ、誰も褒めてくれねえから拗ねてやがる」


べ、別に拗ねて無いわい!誰もかまってくれないから隅っこの方に行ってただけだもんね!

別に寂しくなんて無いんだからね!


「リュート……助けて、くれて、……ありがと」


アクアは笑顔だった。

アクアがこんな嬉しそうに笑うのは初めて見た……と思う。

いつも抑揚の少ない話し方をするからかな。


「お、おう……別に、良いってことよ。気にすんなよ……」


俺は少し照れてしまった。

まさか、こんなロリっ娘相手に緊張してんのか?俺。

見た目的には同い年だけどね。


不意にアクアの胸のあたりに目をやると何かぐっしょりと濡れていた。


「ん?どうしたんだ?それ」

「……え?」


服の中に隠していたフルーツが爆発して果汁を飛び散らしていた。

ていうか、おっぱいの部分に隠すなよ。一瞬巨乳に見えたじゃねぇか。

それじゃあ虚乳だよ。


「あ」

「あ〜あ〜、やっちまったな。嬢ちゃん、切羽詰まってたとはいえ、服ん中に果物隠すのはどうかと思うぜぇ?」

「ん……気をつける……」


甲斐甲斐しくアクアの世話をするジェイドを見ていると何だか家族みたいだなって思えてきた。


「ほらほら、水魔法で洗ってやるからこっち来な」


取り敢えずベタベタするだろうし、体を洗ってやろう。

朝起きて見た時にブクマとか増えてたらニヤニヤしてます。本当にありがとうごさいます。

感想とかも出来れば送って欲しいです。

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