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転生魔王の異世界征服  作者: 星川 佑太郎
九章 妖精界編
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使徒

ウェブページ開けなくて投稿が遅れました。申し訳ありませんm(_ _)m


「ヌハハハハハハ!なぁに、台所どころか城が半壊していようと生活は可能だ!最悪野宿すれば良い!ヌハハハハハハ!」

「いやいや、一国のお姫様に野宿って……」


サリアはいかにもお嬢様といった雰囲気で野宿なんかした事なさそうなのだが。

偏見と言われればそれまでだが。

ルーナは一応勇者の従者という立ち位置だったので野宿にも慣れているのだろう。

そして勿論俺たちは野宿ぐらい何度もしたことがある。


「じゃあ今日は外で肉でも焼いて食いましょうか!」

「ヌハハハハハハ!面白い冗談だなアスタ!肉なんぞ食えるわけなかろう!」


このおっさんがエルフだって事を完全に忘れていた。

ってか、肉を食わずにどうやってその肉体を維持しているんだ?

そのガチムチな肉体は動物性蛋白質無しでは維持できないだろう……。


「ところで先程の奴らは一体……?」


ルシファーが話を戻したのでガハハと笑っている妖精王を置いといて、俺は少しばかり真面目な顔に戻った。


「一応尋問してはみたが……、『使徒』って何か分かるか?ルシファー」

「『使徒』……っ⁉︎そうですか……、ローグ様もなりふり構わないようになってきたようですね……」

「知ってるのか⁉︎」


やはり神族であるルシファーはその辺りに関しても博識だ。


「はい、使徒とは……神が地上に直接干渉するときの駒のような者です。運命を改変するのではなく、人そのものを自身の支配下に置くものです。しかし、ローグ様が使徒を使ってくるとは思いませんでした……」


その口ぶりじゃあ使徒ってのは良いように使われる手駒ってことで良いのか?


「基本的に使徒は洗脳状態とほぼ変わらない精神状態ですし、主人が正しいと信じて疑わないので」

「それって……、使徒に何か得でもあるのか?」

「いいえ、百害あって一利もありません。寧ろ普段よりも命の危険にさらされますし、自身の本来の立場や権力を失う結果にもなります」


あの黒い鎧の奴らは私財を投げ打ってこの城を攻めてきた。

そして勿論城攻めなんてして許されるはずも無い。多分処刑……、というか妖精王が直々に制裁を下したような気もするが……。

ま、サリアを無理矢理嫁にするとかほざいていたらしいので特に同情の余地は無い。


「そうか……。使徒ってのは厄介だな」

「よーし!では我が直々に料理を作ってやろう!我の料理は美味いぞ!多分な!」

「話聞けよ」


どうやら肉を食えないエルフ陣営が料理を担当することになったらしい。


「これは我がまだ王ではなかった時の話だが、我はたくさんの国を旅してきたのだ。その時に我は野営の仕方を学んだ。それで我も料理ができるようになったというわけだ!やはり味の保証はできんが、腹は膨れるぞ!」

「味の保証をして欲しかった」

「よぉし!ではしばし待たれよ客人!」


そう言うと森に向かって妖精王はまるで猪のように突撃していった。

おい、さっきの敵兵の処断はいいのか。それより飯が優先か。


「おい、いいのかアレで」

「仕方が無いよ、お父様ったら昔からああなんだから……」

「申し訳ありませんリュート様……」


サリアも申し訳なさそうに頭をさげる。


「あ、いや、お前達が気にすることじゃねえよ。取り敢えずめぼしい主犯格の奴だけでもとっ捕まえとくか。多分数日は目を覚まさねえと思うが……」


あのガチムチエルフにど突かれたんだから死んでそうなもんだが、まぁ生きてたらとっ捕まえておこう。


「さて、祐奈。お前は今日の寝る場所の確保だ。壊れずに残ってる部屋は女子優先な。ちなみにお前の優先度は最低だから悪しからず」

「そんなぁ……」

「文句があるなら過去の自分に言うんだな」


無慈悲なようだが仕方が無い。何故なら祐奈が壊したからだ。

やってしまったのは仕方が無いが、それはそれとして責任は取ってもらう。


「ルシファー、アスタ、多分今日は地べたに寝ることになりそうだ。悪いな」

「いえ、私はどこでも構いません」

「俺も慣れてるから気にしなくていいっすよ!」


二人とも魔将軍らしく、頼もしいセリフだ。


「流石に少しぐらい部屋残ってないか……?こんなに広い城だし、別に全壊してる訳でもないし」

「あ、じゃあ私の部屋は壊れてませんので祐奈様とルーナは一緒に寝ましょう。男性の方々は確か北の客間が難を逃れているはずですので……」


なんと奇跡的に寝る場所が残っていたらしい。

半壊で済んでいて本当に助かった。

その知らせを聞いた祐奈は嬉しそうに俺の手をとってブンブン振った。


「良かったですね!リュートさん!」

「お前が余計なことしなきゃ別に悩む必要はなかったんだがな」

「うぅ、だからごめんなさいって……」


やば、言いすぎたかも。祐奈が涙目になり始めた。


「はいはい、悪かった悪かった。言いすぎたな。反省したならもういいから今度からちゃんと周り見てからやれよ?」


同じことを何度も言っても仕方がない。過ぎたことは変わらないのだから。

それに一度言って変わらない奴は二度言っても変わらないしな。指摘するのは一回でいいさ。


「はいっ!」


祐奈は笑顔で返事を返した。

なんだか子供みたいだな。もしジンとエマが大きくなって何かやらかした時にはこうしてちゃんと諭してやれればいいな。

祐奈で練習しておこう。

祐奈は戦闘能力の割にかなり抜けてるからどうせまた何かやらかすだろうしな。


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