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救済しようなどと思っていない小説エタり時保健室  作者: 風待月
エタらないためのブレイクスルー
16/18

なんとなく:量よりも質を求める


【なんとなくでエタった場合】


 前出【キャラ増加:(逆)ハーレム≒エタる原因】にも通じますが、もう少し広い意味での内容を。


 質と量は反比例します。

 なんとなくでも理解して頂けると思います。


 100円ショップでは、大量生産の低価格品が売られています。

 専門店では、少量生産の高級品が売られています。

 100円のレトルトカレーを作る会社もあれば、1000円のカレーを作る店もあります。

 1パック498円のイチゴを育てる道を選んだ農家があれば、贈答用の1個500円のイチゴを育てることにした農家もあります。


 大工場でのライン生産で大量に作れる製品は安くなりますが、品質は値段相応になるでしょう。かと言って職人が手作業でひとつひとつ作る高品質品は、手間がかかるために高くなり、品数も薄くなります。もちろん大量生産できる高品質品が一番ですが、現実には難しいため、一般的に品質と生産量は相反しています。

 それを両立させ、どこに重きを置くか。それぞれの店舗や製造現場で定めているわけです。

 しかしなんであれ、最終的に求められるのは、質です。



 小説に限って話をすると。

 良作を次々と発表する小説家が、読者にとっても出版社にとっても、一番優れた小説家ですが、ここで質と量の重視でわけると。

 単純に考えただけでも、量を重視し、短いスパンで小説を発表する作家と、質を重視し、シリーズ数は少ないけれども壮大な長編小説を作る作家、二系統が存在します。

 ここまでなら量と質、どちらを重視するのが優れているとか、単純な比較はできません。

 しかし極論なMAX-MINで考えてみると。


 生涯にたった一作しか書かないけれど、500万部売れる作品を作れる作家。

 生涯に一度も売れることはないけれど、500万作の小説を書ける作家。


 読者や出版社は、どちらを求めるでしょうか?

 どちらが優れた小説家でしょうか?


 ここまでになると議論の余地なく、『たった一つでも名作を作った作家』です。

 大量の作品を作ることができれば、まぐれ当たりのヒットが出ても不思議ありません。なのに全く売れないということは、致命的な欠陥があるということです。


 いくら使い捨て前提の低品質品でも、一度も使えなければ、誰も買いません。量産されても、同時にある程度の質は求められるのです。

 だから質と量、究極的に求められるものは、質です。



 なのですが。そして自分の経験則ですが。

 執筆経験の少ない人ほど、質より量を重視する傾向を感じます。それを意識してるか無意識なのかはさておいて。


 ひとつのキャラクターやシチュエーションを深く描くのではなく、ポンポンと場面やイベントが変わるジェットコースターストーリーは、質よりも量を重視した作品です。

 少数の人間模様を描くのではなく、大量のキャラクターを出してストーリーを進めるのも、質より量を重視した作品です。


 それで完結しているなら問題ありません。

 でも完結せずにエタらすなら、それが原因です。作者さんが自分で制限をかけたため、筆が止まったのです。


 壮大な物語を書こうと思えば、大量のキャラクターが必要ですし、イベント数やシチュエーションも文章量も増えます。

 国民的な未来の世界の青ネコロボットが出した秘密道具は、トータルではものすごい数です。

 やはり国民的な顔がアンパンな愛と勇気だけが友達のヒーロー。あのアニメ放送で出てきたキャラクターも、総数はやはりものすごく多いです。


 だから量は必要だと思うかもしれません。

 しかしそれは、最初から量ありきで考えたのではありません。

 質を求めた結果、積み重なって量になったのです。



 それをどうすればいいか?

 作者さんの考え方を変えるしかないです。 


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― 新着の感想 ―
[良い点]  質と量の話は参考になりました。文章量が多くなりがちなので参考にしたいと思います。ありがとうございました!
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