ふしぎなガラク・タ・カラバコ 執筆記 私はこんな作品を志していた(´・ω・`)
思いっきり真剣に、童話に取り組んでいたとです。
こちら「ガラク・タ・カラバコ」というワード、コンセプトだけは、何年も寝かせていて。
えーじゃあ、そんな箱があったら、どうするの?と。
単に宝探し的な、どんでん返し的な、スピーディな展開ではなく。
私は、童話には、なんとなく心に残って、大人になっても、またふと読みたくなる。
どことなく哲学のあるモノガタリを求めているので。
代表的なのは「星の王子様」
ストーリーというストーリーもないのに、なぜみんなを魅了して、折々にまた会いたくなるのか。
哲学があり、人間の根源に触れているから、ですよね。
ファンタジー全盛の中、この「童話」という希少なジャンルを、なんとか生き延びさせたいです。
(冬の童話、の投稿に、R-15も可、というので驚愕したうちのひとりです。
ファンタジーはファンタジー、童話は童話で、どうかどうか、棲み分けをしていただきたい。
童心でいられる貴重な年代は、ほんとうに一瞬なのだから。
コンセプトの「あなたの中の、モヤモヤして断ち切れないもの。
大切なのか、むしろ、ほうむってしまったほうがよいものなのか。
自分ではどうしたらいいのかよくわからない、そんなモヤモヤが、もし「物」の形をしていたら、この箱に入れてみてください。」
っていうのは、大人ならばうんざりするほどあるはずなのだけれど、ありきたりではなく、ちょっと研ぎ澄まされたものにしたかった。
あわよくば、誰かの心にヒットして、あ。と刺さってくれたらな、という。
主人公の「ユウナちゃん」は「真実は言うな」という意味を含めて、ちょっとスネているほかにキャラクター設定はなくて、誰も感情移入できず、誰でもうっすらとは感情移入できるくらいのテイストで。
主人公には個性がなく、読み手のリフレクトであった方が、哲学っぽい、と感じているので。
魔法使いの博士のビジュアルイメージは、私の中では、バックトゥザフューチャーのドク。
ではなく、YMOの高橋幸宏さん。
あの方には、もっともっと長生きして、おじいさんしていただきたかった。
話はそれましたが
では、ガラクタだと思ったらタカラだった、そしてその逆、という「オチ」があるパターンではなく
どうしたら人の心にふっと引っかかり、大人になっても、また読みたいと思っていただけるか。
それで「自分でもどっちか分からないものを判別してくれる箱」
「ただし、元の姿には戻らない」という設定にしました。
この設定なら、サザエさんの如く、えんえんとネタを続けて行けそうですが、インパクトに欠ける。
いいところで終わるのが、良作の知恵というか。
あと!!
「わし」「じゃ」問題もありました。
今どきの老人で「わしは、なになにじゃ」と発話するご老人はいらっしゃるのか。
いないだろうな~~~と思いつつ、いてくれたらいいなーーーーーというか
魔法使いのおじいさんには、ぜひ「わしは魔法使いのおじいさんじゃ」
おばあさんなら「わたしは(または、ばぁばは)じつは、魔法使いなのじゃ」と言っていただきたい。
むずかしいのかしら。
「わし」「じゃ」の発話原則は、いずれ絶滅してしまうのかしら。
少しでもその時を遅らせたく「わし」「じゃ」を使ってみたけれど、ただしく使えているかは自信がないです。
そして、英訳したら、このニュアンスはどうなるのか、ですね。
日本語は、語尾やら非常にニュアンスに富んでいて個性を出せるのですが、テュエリーとミュアリーの言葉遣いの差なんて、なくなってしまいますよね。
難しい。
個性という点では、えーと、この設定で行こう、と決めて、二日くらいでガーッと書いて、
それから半分くらいは、ひたすら削っていきました。
パン屋のおかみのだんなさん、詩人、かしこい男の子、派手な車に飛びつく人なんて、こまかい設定いらないんですよ。
童話の場合。
こんな感じかな、と、みなさまが想像してくださったら、そっちの方がぜったいに的確で効果的。
ですので、研究所も「いかにもあやしい」とかで、二階建てとかコンクリートとか木製とか、とういう描写はやめました。
そういう描写に気をとられちゃうと、本筋への集中が削られちゃうから。
ほんとうに、余計な描写は、自己満足であり、読み手にとっては負荷でしかないのではと感じています。
童話の場合ね。
赤ずきんのおばあさんも、おおかみも、それだけでいい。
右頬にほくろがあったり、洗いざらしのギンガムチェックのブラウスに白い縁取りレースのエプロンとか、オオカミは体調何メートルで体臭はどれくらい先まで臭うとか、自分は知っていても、描写することは得策ではないです。
推理小説とかでは別です。
服に拳銃をかくせるポケットはあるのか、ハンドバックの大きさ、読者は鵜の目鷹の目で見破ろうとしてくるし、比例して、容姿やらその他の描写も多くなる。
ジャンルによると思います。
でも私は今のところ、読者と二人三脚で世界観を作れるスタンスが、とても好き。
それから、音読作業。
脳内の音読ですけれど、もう、吐き気がするほど繰り返します。
自分でも朗読をするし、頭の中でスムースに読める文章は、やはり読みやすいと思うので。
一息で読める量、句読点、てにをは、それがよかったのか、それこそよかったのか、それもよかったのか、それはよかった、それがいいと思ったのか。
書くのに二日と書きましたが、この音読最適化には、頭を冷やして、もう一日かけて、その間、ほとんど外出していないです。
とても健康に悪い。
長編ならあきらめもつくのですが、短編の場合、どうしても、自分のイメージがしっかりしている間にやりとげたくなる。
役者さんみたいに、ほとんど文章を暗記してしまうのでは、くらい読んで、ほんとうにつらいので、誰かと読み合わせしたりできたら、と思うのですが、たぶんダメなのでしょうね。
そのかわり、この作品は、とても読みやすく耳に心地いい文章になったはず。
と書いていて、愕然としたのですが「小説家になろう」のサイトって、なかなかに、エロと異世界が席巻しているサイトだったのね・・・・・・
自分の公開を確認して、広告の偏りに、だいぶびっくりいたしました。
初めてだったので、知らなかった。
この中で、ほんとうに童話を好きなひとなんて、いないんじゃあ・・・・・・
そもそも、ジャンル選択の時、童話、がなかったので多少の不安はあったけれど。
こんなに傾向が明らかなサイトだったとは。
まあいいや。
一人でも、読んでいただけたら、嬉しいです(´・ω・`)
みんなそんなに異次元やら、かけひきとか、被虐的なのが大好きか。
俺みたいなのがこんな美少女に惚れられるわけないとか、寝取らせていただきますとか。
えええええ・・・・・・・
思春期のこじれた欲望が、渦巻いているのね・・・・・・
完全に蚊帳の外だわ。
こんなにイキってしまい、なんというか、とたんに脱力が・・・・・・・・・
まあいいや。
また、出直してきます(´・ω・`)
サイトの傾向を熟知していなかったので、今は失意でいっぱいでありんす。
ちょっと恥ずかしい。。。。