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あくまで怠惰な悪役貴族   作者: イコ
第十一章

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いざ、遺跡ダンジョンへ

 ダンとタシテ君にルピナスが強化されて、飛び立っていったことを話した。

 デスクストス領での戦いはボクに不利で捕まえられなかったことも付け加えて話したが、二人からは意外な回答を得た。


「リュークが手に余るのかよ。それは面白いな! 見つけたら絶対に俺が倒してやるよ」

「リューク様、心配しないでください。帝国での不甲斐なさを感じて、鍛錬を続けています」


 二人からは心強い言葉が返ってくる。


「自分だけでなく多くの兵士の底上げもしています。戦争がなくなったからといって、気持ちを緩めるのではく。己を高めることはいずれ生活の役に立つことも理解していますので」


 心強い二人の言葉に、ボクは自分で動かなくても彼らがいてくれたら大丈夫だと思えた。


「うん。二人とも次にいつ会えるのかわからないけど、元気で」

「おう! リュークもな」

「はい! リューク様! また会いに行きますね」


 二人と笑って食べたご飯は妻たちと食べるご飯とは違って、楽しい友人としてまた食事をしたいと思えた。


 一晩を眠れる森のダンジョンで泊まって、エリーナ、アンナがやってきた。


 ボクらはオウキの引く荷馬車で空を飛ぶ。


 バルニャンがいるから、一切揺れも寒さも感じることなく快適な空の旅が始まる。


「ふふ、こうしてリュークと気兼ねなくお出かけできるのが楽しいですわ」


 ボクに膝枕をしてくれて、エリーナが上機嫌だ。

 サクラさんに視線を向けると、外を眺めて驚いた表情をしているように見える。

 あまり表情を変えるタイプではないが、それでも驚いてくれたなら意味があったのかもな。


 それから半日ほどでデスクストス領内のヒュガロにたどり着いた。



《sideダン》


 リュークが王都に来たということで、タシテの奴と三人で食事をすることになった。その話の中で、俺が王都で取り逃して、リュークがデスクストス領で取り逃した魔人の話を聞いた。


 酔い覚ましにタシテと二人で王都の街を歩きながら、俺はタシテに声をかける。


「おい、情報屋」

「なんです、駄犬」

「リュークが取り逃した魔人を俺たちが倒したらリュークは喜ぶと思うか?」

「あなたは相変わらずバカですね。リューク様は何をしても凄いと誉めてくれる方です。つまりは魔人を倒せば、必ず喜んでくれます」


 俺は地面に座り込む空を見る。


 王都から見える景色は美しい。


 色々なことが変わっちまって、各国のトップとリュークが裏で話をつけた話は俺だって聞いてる。これから小競り合いも数十年は起きないだろう。

 領土間の細かな問題はあるだろうが、国同士の大きな問題はリュークが居てくれれば起きないと断言できてしまう。


 あいつは昔から戦うことを嫌っていて、だけど、色々なことに首をツッコンで戦争まで止めてしまうんだから途方もねぇよ。


 アレシダス王国は、政治体制をデスクストス家に委ねる。

 近衛騎士なんていうのは、お飾りでしかないことはバカな俺でもわかってるんだ。


 戦う強さがいる時代は、もうすぐ終わるのかもしれない。

 リュークがいれば、終わらせてしまうんじゃないか? 今ならマーシャル領に戻って魔物を相手に戦っている方が俺に向いているんじゃないか?


 だけど、それはガッツ様やガウェイン様がしてくれているので、俺が必要かと聞かれれば、必要ないのかもしれない。


「ダン。あなたはバカな奴です」

「バカバカ言うなよ」

「ですが、嫌な奴ではありません」

「うん?」

「アレシダス王立学園の入学した当初は猪突猛進のおバカでしたが、リューク様の凄さを理解して、すぐに態度を改めていましたからね」


 それは当たり前だろ。


 あれだけコテンパンにされたら尊敬しちまうよ。


「そして、強さならリューク様に追いつこうとしたことで人外の強さを持っていると思います」

「えっ?」

「魔人を倒せるとしたら、戦いを好まないリューク様ではなくて、あなたなのかもしれませんね」

 

 タシテから放ってくれた言葉は、俺の中でスゲー嬉しかった。


 自分がまだ存在していいんだって思える。


「なら、協力してくれないか? 俺は戦う力はあるが、魔人を見つける力は持ってないんだ」

「ふふ、あなたは誰にものを言っているんですが、王国、教国、帝国、皇国。全てに人脈と情報を司るネズール家に魔人の居場所を特定しろと?」

「ああ、そうだ。お前以上に魔人を見つけられるやつはいないだろ? リュークでもできないことをお前だってできるじゃなねぇか」


 そうだ。俺たちはリュークができない。


 いや、できたとしてもしないことをできるんだ。


「くくくいいですねぇ〜やってあげますよ」

「ガハハハハ、いいじゃねぇか! リューク俺たちが魔人を倒したんだぞって見せてやろうぜ!」


 タシテが俺に向かって手を差し出す。

 俺はそれを握って立ち上がった。


「ダン。もっと強くなりなさい。あなたは強さこそが証明です」

「任せろ。明日の俺は帝国で戦った時よりも強い」


 俺たちは互いに手を取り合って、魔人討伐の部隊を編成することにした。

 今の王都は平和そのものだ。


 俺は戦いを求めている。


 なら、戦場へ自ら赴くのが俺らしい。


 その道はなぜか、リュークに繋がっているように思えた。


 

今年も一年ありがとうございました!


来年もどうぞよろしくお願いします(๑>◡<๑)

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