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あくまで怠惰な悪役貴族   作者: イコ
第十一章

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カリビアン領へ

 ココロが教えてくれてた通り、テスタ兄さんとは敵対するのではなく、手を取り合うように話し合いができた。良かったと今なら思う。


 そして、デスクストス領内に入って、そろそろ一ヶ月が経とうとした頃に、リベラとカスミの妊娠がわかった。


 すぐにカリビアンに戻りたいところだが、遺跡に入ろうと考えているテスタ兄さんの協力をしようとも思っている。


 そこで、ボクは妻と王都に向かい、そこからカリビアンにワープすることが一番早いと判断した。


 カリビアンには、リベラ、カスミにプラスしてココロも一緒に連れて帰ることにした。


 クロマだけは遺跡の調査に興味があるということで、アイリスに預けて残すことになった。


「クロマ、本当にいいのかい?」

「はい! 大丈夫です。それに私たちが調べた先があるならみたいじゃないですか」

「クロマの興味は尽きないな。わかった。しばらく待っていてくれ」


 アイリスとテスタ兄さんにも、妻の妊娠が発覚したので一旦領地に戻ることを伝えて、ボクが戻ってくることを伝えた。


 もちろん、テスタ兄さんを邪魔するつもりはないので、先に進む際には止めることはない。

 テスタ兄さんが向かうなら先に行ってほしいと伝えた。


 だが、魔王との戦闘で負った傷は思っていたよりも、テスタ兄さんの体に負担をかけていたようだ。


 しばらくは休養して、ボクが王都を経由するなら、テスタ兄さんの妻を一人連れてきてほしいと頼まれた。


 デスクストス家に寄るのは少しだけ緊張するけど、頼まれたことは叶えたい。

 手紙を預かってボクらは王都へ発った。


 デスクストス領を出て、王都近くまでやってくると魔力が満ちていて、すぐにボクとバルニャンも回復することができた。


 マーシャル領の大量に魔力が乱気流しているのと真逆で、デスクストス領は魔力が少なく無風のような状態なので、次にいくときは対策を考えなければいけない。


 デスクストス領に入ってから大人しかなっていたオウキも、すっかり元気になった。

 荷馬車を浮かせて早々に王都の地下室からダンジョンへ入り、カリビアン領へ帰還した。


 カリビアン領のリュー宮殿に戻ってくると、カリンとシロップが談笑をしていた。


「あらリューク、お帰りなさい。遺跡の調査は終わったんですか?」


 今回は今までのような長さではなかったことと、危険が少なかったことで手紙を送り近況を伝えていたこともあり、いつもより心配をかけずに済んだ。


「遺跡の調査は半分ほど終わったんだけどね」


 ボクはリベラとカスミの妊娠を伝えて、ミリルのところに二人を連れて行った。

 その後はカリンとシロップと夕食を取るために宮殿に戻った。


「よかったわね。リューク」

「主様、おめでとうございます」


 妊娠に加えて、テスタ兄さんとの和解を二人に伝えた。


 昔からデスクストス家の事情を知っているカリン、シロップの二人が、ボクの苦悩を理解してくれて賛辞を送ってくれる。


 今後はデスクストス家とも友好な関係を築きながら、カリビアン領、ゴードン領、デスクストス領、ネズール領、アクージ領の五つの領が連携を取れる環境が出来上がった。


「それにテスタ兄さんの話だけど、王都に戻ったら王族に代わってアレシダス王国の政治をとるそうなんだ」

「いよいよデスクストス家が王国だけでなく、世界の中心になるときが来たのですね」


 シロップはデスクストス家に仕えていたこともあり、嬉しそうな顔を見せる。


「時代がどんどん変化していくのね」

「ああ。そして魔王の呪いに対して、全世界が動き出すことになるだろうね」

「また、戦いが始まるのね」

「今度は人と魔族の戦いが本格することになるだろうな。魔王に味方するなら、ボクも庇うことはできない」


 もしも、関係ないままでいられたなら、ボクは魔王なんてどうでもいいと思っていた。

 ダンがマーシャル領のために魔王との戦いに突入していけばそれで良い。


 だけど、ボクがカレンやドロップをこの手で殺してしまう呪いがあるなら、絶対に自分を許せない。

 それをさせたのが魔王の呪いだというなら、それが起こる前にボクは魔王を倒す。


 もしも、魔王が共存を望むような相手で、呪いを解いてくれるなら別に殺すまではしなくてもいいと思っている。


 だか、ルピナスを見ていると、そんなにも簡単に話が終わるようには思えない。


「それで、リュークはこれからどうするのかしら?」

「うん。まずはテスタ兄さんとプラウド父さんに会いにいく。そして、魔王を倒すための動きに入ると思う。面倒だけど、これから生まれてくる子供達に対してボクは殺したいと思っていないのに呪いのせいで行動してしまうなら、自分の意思とは関係ないってことだからね」


 ボクは絶対に家族を殺したくない。


 だから、カリンやシロップ、もっとも大切に思う二人にはボクの考えを共有していてほしい。


「わかったわ。どんなことがあろうと私たちはリュークの味方よ」

「もちろんです。主様の意向に従います。リューク様」


 今では大勢の家族を持ったけど、それでも二人を特別だと思ってしまう。


 それはボクの中で最初から頼りにできたのが二人だけだったからだ。


 今、テスタ兄さん、アイリスと和解できたのもずっと二人が、そして妻たちがボクを支えてくれたからだ。


 どんな手を使ってでも魔王を倒す。


 ゲームで魔王を倒すことはできた。

 だから、いくら強いと言っても倒す方法は必ず存在するのだから。

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