↓ ↑ページトップへ
表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
PR
36/38

36話 ステータス更新

「ねぇ、これなんだった?」

「薬草かしら」

「正解だ。キコの薬草といってな。疲れなどに受容作用がある」


 ゾーイが真剣に話を聞いている。看護師としての役目もそうだけど、ゾーイ自身が必要だと感じているんだろう。作り方も聞いているから今後の予備として持つのかな。


 それにしてもこの飲み物、安全そうなら私が飲んでも大丈夫かな。持った限り熱くはなかったけど、中身がそうとは限らない。恐る恐る口にして、少しだけ舌を火傷した。反射的に熱いと言うとゾーイが過剰なほどに心配するから黙っていたけど、エヴァンには見抜かれていた。微かに動いた自分の肩に反応したんだろうね。


「作り方は分かったわ。ただ薬草がどんな形をしているか分からないから教えて欲しいのだけれど」

「受付に言って本を借りるといい。依頼以外で取る時の説明もその時されるはずだ」


 ガインさんの権限でまた入れたりしないかなと思ったけど、そう簡単に入れるわけないか。


「他に注意しておくことはあるか?」

「今のところはないですね。もし、困ったことがあったら聞いてください。答えられることなら答えられますので」

「ああ」


 話は終わったとたんすぐさま立ち上がるエヴァン。待たせてしまってごめんね。


 失礼しましたと頭を下げてギルド長の部屋を出ると、気絶していた人が出て来られるようになってきたのか、少しだけ人数が増えていた。その後、後ろでドアの閉まる音がして、ガインさん達が出てくる。


「お前たちにも先ほど説明されたことをするから、準備が出来るまでここにいてくれ」

「わかりました」


 受付さんが準備している間、ガインさんが今ギルド内にいる人に対して大声で説明していた。いきなりだったこともあって不満をいうものもいたが、賛同している者もいる。管理がどうとか言っている人もいたけど、それは元からだと思う。依頼を受けた後に水晶型の鑑定機に手をかざすと更新されるってギルド登録の時に言っていたから。

 

 どこでもそうだけど、治める人って大変なんだね。当たり前だけど、いきなり全員が理解できるわけじゃないから説明をして理解させないといけないし、不平を言う者にも納得してもらわないといけない。私だったら出来ないな。ただでさえ人の前に立つのが苦手なのに、統率させるなんて到底できない。


 そんなこと考えてたら昔の嫌な思い出がフラッシュバックしてきた。やめとこう考えるの。


「冒険者稼業を続けていくとしても止めたとしてもこの事件が終わるまでついてくる話だ。止めるか止めないかはお前たち次第。よく考え、まとまったら受付で更新すること」


 そう言ったガインさんはギルド長の部屋へと戻っていた。そしてギルド内ではどうするなんて相談する声も聞こえてくる。人が少なくればなるほど大変になるけど、私にはそれを止める権利はない。その人の人生、私には背負えないから。お金持ちだったらもしかしたら出来るかもしれないけど、今ここの世界のお金何も持ってないからね。



「準備が出来るまでの間、本を借りておけばよかったかしら」

「あ、確かに」


 暇そうにしているゾーイが言う通り、借りておけばいい暇つぶしになる。それだけじゃなく、キコの薬草のほかに別の薬草についても調べられたかもしれない。ちょっともったいないこととしたな。

 まぁ、今からすることが終わればいくらかギルド内も落ち着くし、その時借りればいいか。


 準備に結構な時間がかかったけど、なんとか終わったのか残った人たちのを一人ずつ調べている。たぶんほとんどの人が少なからずSAN値は減少していると思う。していないとしたら受付さんくらいかな。ガインさんも深きものを見ちゃったし。

 あ、あれは私たちが説明するために見せちゃったのか。ごめんなさい、ガインさん。


 全員が見終わり、私たちの番。

 エヴァンが最初計った時、結構高かったよね。私は結構減ったと思う。謎の人物について知ってしまったから。


「SANが85……。エヴァンさん、あなたは全く減っていないみたいです」

「わお」


 最初にしていた登録票を見比べながら驚いた顔をしている受付さん。さすがエヴァン。あんなことがあっても全然減ってないのはすごい。ステータス表を更新していたけど、特に変わったところはないって受付さんが言っていた。それは良かった。

 さて、次は私の番。エヴァンと違って私はめちゃくちゃ減っているんだろうな。そしてそれで驚かれるんじゃないかな。


「32って、だ、大丈夫なんですか? こんなに変わっている方がいるなんて」

「あーえっと、今のところ大丈夫です。ちゃんと会話も出来ていますし」

「無理はなさらずに」

「はい、気を付けます」


 この世界に来て死体やクトゥルフやらを見てたらそりゃ減るよ。一瞬だけ発狂したけど、ゾーイがいたから何とかなった。いなかったらどうなっていたんだろう思うと寒気が出てくる。

 

 そしてゾーイの番だけど、ゾーイは登録をしていなかったからこの時に作ることになった。作る理由を問われ、通行の証明にもなるし、自分の健康管理も出来るよと何とか私と受付さんで説得して作ることが出来た。


 ゾーイのステータス表は

 【 MP  】 15


 【 STR 】 12

 

 【 CON 】 15

 

 【 POW 】 15


 【 DEX 】 15

 

 【 EDU 】 15


 【 INT 】 17


 【 SAN 】 73


 だった。結構高くて受付さんが驚いていた。まぁ、めちゃくちゃ良い設定にしたのは私だけどね受付さん。と頭の中でどや顔した。ちらりと横を見ると、エヴァンに見られてた。なんでいつもこういうことを考えたときにすぐ気付かれるのさ。なんか繋がっているとかじゃないよね?

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。