4話 テスト
物語進まないようで進んでます笑
「対価って具体的にどんなのが欲しいんだよ」
俺は険しい顔で答えた。アーシャは少し考え、俺の質問に返答した。
「んー、新汰にとってどれくらい重要なのかにもよるかな。そのテスト?っていう試練は私が見る限り、最大100とするなら新汰にとって20くらいかな?例えば、重要度が100とするなら対価として身体の部位、大切な記憶を私に差し出す必要があるよ。対価がないと知恵は与えないからね!」
笑顔でめっちゃ怖いことをさらっと言うなと思いながら、身体をビクビクさせ俺はアーシャに言った。
「じゃ、じゃあ20くらいだったら何あげればいいんだよ、、」
アーシャはよく考えながらこう答えた。
「そうだなー、あ!新汰が昨日見せてくれた水たまりの写真が欲しい!」
俺はそんなんでいいのかと疑問に思った。100が身体の部位とか大切な記憶って言うから少しびびってしまっていたが、写真一枚か、、確かにお気に入りの一枚だがしょうがない。教室に一回戻り、鞄の中を漁りアルバムを手に取り、またトイレに向かった。そしてアーシャに水たまりの写真を見せた。すると手鏡の中からアーシャの手が出てきた。多少ビビったが、流石に気絶はしなかった。
アーシャは嬉しそうな顔で
「そうこれこれ!すごく綺麗で欲しいと思ってたんだよね!グッドタイミング新汰!」
「お礼はいいから俺に早く教えてくれ」
「わかった!そのテストだっけ?その試練の時はずっと手鏡を触っといてね!」
ほんとにそれだけと疑問に思っていたが、疑っていてはしょうがない。というかこの方法しかないのでアーシャにかけるしかなかった。心の中で神様に祈りを捧げながら廊下を歩き、そして教室に入る。
1限目の授業が始まった。テストが配られる。見たところ、全然わからかったが俺にはアーシャがついている。テスト開始の合図で俺は机の中に隠し持っていた手鏡を触った。
すると、俺の視界が変わった。みんなの考えていることというか記憶?みたいなのが見える。しかし記憶というのは一部だけのもので、このテストだけの知識しか見えない。他の記憶を覗こうとするとぼやけて見える。アーシャの言ってたことは正しかったのだ。当然のように、俺は問題を解きまくっていた。俺の成績は中くらいだ。それ以上も以下でもない。このテストも勉強していたら、50点、60点くらいで終わっていただろう。
テストの時間が終わり、回収が始まる。先生が採点している時、色んなところからひそひそ話が聞こえる。
「お前どうだった?」
「俺、テストの存在わすれてたからさ多分0点」という他の同級生の声が聞こえる。
俺もアーシャに出会わなかったらそっち側の人間になっていただろう。
だがしかし、俺には最高のカンニングペーパーがついている!授業終盤、先生の採点が終わりテストが返される。当然、俺のテストは100点だった。今までこんな点数を取ったことがなかったのでカンニングしていても嬉しかった。授業が終わり、俺は速攻、望の席に向かい点数を見せびらかした
「どうだ望!俺のテスト100点だったぞ!こんな点数初めてだ!」
俺はガッツポーズを望にかましながら言った。
そして望に「点数はどうだったんだ?」と聞いた。
その時望はとても爽やかな顔をしていた。きっと望の点数も良かったのだろう。これで放課後も一緒に居れる。俺は内心ほっとしていたが望はこう言った。
「新汰ごめん、、49点で居残りしなきゃいけなくなった。今日はカメラ探し無しで!」
俺は一気に絶望し、そのまま望に「了解」と言い残しその場を後にした。
どーもくまでーす!
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