2.墓碑銘<エピタフ>
展開は特に気にしてないんで二転三転します。グダグダなの無理な人はブラウザバック推奨。
さ、寒いっっーーーーー。助けてくれ---なんてな。
全て私の計画通りさ。フハハハハハハハハハハ。『キング・オブ・コキュートス』の最下層に転移させられてから10日がたった。このダンジョン正直ちょろいな。僕クラスの実力者なら目をつぶっても攻略できるぞ。
何を隠そう、俺が本当の賢者の血筋を受け継いだ者なのだから。今頃家族は大変な思いをしているだろうな。
何せ愛しのアント二はただの優秀な魔法使いなだけだからな。魔法だけが取り柄の腰抜けの哀れな弟よ。強く生きろよ。
正直言って、このダンジョンから出るのに1分もかからないが、もう少し長居しようと思う。でないと俺の実力がばれてしまうからな。それに、道中で女を拾った。最下層のボス「コキュートス」を倒したら奥の方に墓標があり、俺が触れるとそれは開いた。すると、銀髪の全裸の女が立ってたわけだが、俺のナニも勃ったのは内緒だ。
女はガッと目を開き俺を覗いた。
「助けてくれたの?あなたは誰?」
「僕の名前はシャルル・ウセロ。いいや、今はただのシャルルさ」
女は気色悪そうな顔でこちらを見て
「そのしゃべり方気持ち悪いからやめて。助けてくれたのはありがとうシャルル。」
僕の渾身のギャグが効かないだとぅ。これは想定外の事態だ。計算と違うぞ!
いかんいかん。今は一人じゃないから一人語りはここまでにしよう。
「それで、なんでこんなとこに墓なんてあるの?吸血鬼かなんかですか?」
「ええ。吸血鬼よ、と言いたいところだけどそんなことはないわ。私は、ジュリア・ペココ。ここに封印されていたの。」
「封印??そんな低級な魔法陣で封印だなんて、古代の魔法も大したことないな。とりあえずさ、服着てみよっか。」
「着たいのはやまやまだけど、着るものがないわ。それともあなたが作ってくれるの?」
この女、思ってたよりも、図太いな。俺のエクスカリバーには及ばないが。正直ヤりたい。
まあ、服作るぐらい造作もないし、そんくらいはいいか。
「僕を誰だと思ってるんだ?僕にかかれば朝飯前さ。」
そういって魔法陣を展開する---その瞬間、僕の頭の中に謎の記憶が飛び込んできた。
こ、これは…なんというかわいい服だ。この服をあいつに着させよう。俺は、急いで魔法陣を改変させる。
私の完璧な魔法陣によって服は完成した。この服は記憶によると、メイド服というらしい。
「ほら。完成したぞ。着てみろ。」
ジュリアは、あまりうれしくなさそうな顔だ。
「なぜか、この服を着ることに寒気を感じているわ。誰かの欲望を直に感じるわ。」
さて、服も着せたからなにをしようか。あ、因みに俺は着衣でも問題ないぞ☆
というか最下層攻略しちゃったから、やることないし暇だし1階層まで歩いていくか。
「おい、ジュリア。お前俺と一緒に世界を変えてみないか」
「あなたと一緒というのは少々癪に障るけど助けてもらったことには感謝しているから、協力してあげるわ」
うわぁ…この女生意気だなぁ。今すぐお前を殺すことができると気づいてないのか?
…まあ殺すつもりないけど。
「そうか。ではお前には俺の旅のお世話係となってもらうことにする」
「ええ。構わないわ。その代わり私をわっくわくさせてよね」
いいだろう。お前に最高で最悪な旅をプレゼントしてやるよ。地獄かもしれないがな。
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