第三回:感想欲しい病
第三回は『感想欲しい病』です。
ほぼ自己満足で書いてる人はピンと来ないかもしれませんが、webで公開している以上、やはり感想が欲しくなるのは当たり前です。
しかしながら、これを少々行き過ぎなくらいに拗らせてしまうことがあります。
特に投稿し始めたばかりの人が陥る症状ですが、「とにかく感想が欲しい!」という思いから、若気の至りのように振り返ると少し恥ずかしいくらいにアチコチで宣伝してしまったという経験は無いでしょうか?
或いは、現在進行形で宣伝中だったりしていませんか?
前述している通り、感想が欲しくなるのは至極当然のことですので、宣伝自体は問題ないのですが、他人の目から見て「若干行き過ぎでは?」という行動をしているケースが結構あったりします。
中には、投稿しているサイトの規約違反スレスレ、もしくは完全に違反してたりというケースも無くはありません。
そういった行動を取ってる時は大抵自覚がないものですが、後から冷静になると「自分はなんでこんな行動を取ったのだろう」と自己嫌悪に近い状態になったりします。
「ああ、この人がっついているな」という風に見えるユーザはすぐにわかるものです。つまり、自分がそうであったとすれば、それは他人からもそう見えているということになります。
……大体、あとになってから気づくのですがね。
さて、そうは言ってもやはり症状をこじらせるきっかけというものは存在します。
これについては人それぞれなので色んなパターンが存在しそうですが、またしても自分を例に挙げてみましょう。
自分の初投稿作品は別の作品ですが、本格的に連載を開始したのが『魔界戦記譚-Demi's Saga-(旧題:魔界DEサーガ)』という作品になります。
宣伝ではないので内容は割愛しますが、初めて本格的に連載するということで、それなりに気合が入っていたワケです。
しかしながら、一週間ほど毎日投稿していたにも関わらず、感想は全く書かれることがありませんでいした。
今でこそ、『特に実績のない作家なら当たり前』という認識ではありますが、当時はそれなりに悩んだものです。
自分では内容が面白いつもりで書いてるし、ブックマークも10件以上されているのに、何故感想が書かれないのか?
自分が読んでる他の作品には、あんなにも感想が書かれてるのに……などとモヤモヤした気持ちを抱えていました。
後から考えれば当たり前のことだし、烏滸がましいとさえ思えるのですが、初心者の頃って頑固というか、自分の力を正確に理解してないせいで、中々納得ができないんですよね。
で、結果として読まれないことが原因だと思い、あちこちで宣伝を始めるワケです。
Twitterを代表に色々なSNSで宣伝したり、掲示板で更新をお知らせしたり(今あるかはわかりませんが、当時は『なろう』にそういった掲示板へのリンクがありました)、その他交友関係や違うメディアを利用したりetc...
人によりやり方はそれぞれですが、自分は基本的にTwitterで宣伝をするようになりました。
やっていることは今でもあまり変わらず、自作品の更新報告ばかりでしたが、当時は『#RTされた小説を読みに行く』などにも参加したことがあります。……結局は肌に合わず、すぐやめてしまいましたが。
こういった感じで感想を求める行動が、いつしかエスカレートしていって、行き過ぎた行為に至ることがあります。
大抵は途中でそれに気づくものですが、中にはずっと気づかずに続けてしまう人もいるようです。
自分は『#RTされた小説を読みに行く』に参加したとき、余りにも度が過ぎる人がいるのを見て冷静になることができました。
勿論、『#RTされた小説を読みに行く』自体を否定しているワケではありません。
今は知りませんが、昔は健全に利用している人がほとんどだったように思いますし……
ただ、先述していますが、やっぱり『がっついている』人っていうのはすぐにわかるし、見ようによっては不快に映る場合もあります。
感想を書いて貰いたい! という気持ちは十分理解できますが、やり過ぎは逆効果になるということも頭の隅に入れておいた方が良いでしょう。
中々に厄介な『感想欲しい病』ですが、拗らせて悪化する前に沈静化させたい所ですね。
欲求に通じる以上完治というワケにはいきませんが、上手に付き合っていくことが大事だと思います。
宣伝活動は大事ですが、節度は守っていきましょう(自制の意味も込めて)。