告白×告白
「ん・・・、んぅっ・・・・・・」
目を覚ますと、其処は廃墟と化した教室の中。しかし、廃墟の床にしては頭の下が柔らかい?不思議に思い俺は頭を動かす。すると・・・
ふにゅっ・・・
「っ、やぁ・・・・・・」
「!!?」
柔らかい?
何か、艶っぽい声が聞こえた気がした。思わず、頭を勢いよく起こす。其処には、頬を赤く染めて顔を背けるマキの姿があった。俺は気付く。どうやら、俺はマキの膝枕で寝ていたらしいと・・・
そう考えた瞬間、俺の頬はぼっと急激に熱くなった。マキを改めて見る。スレンダーながらも出る所は出ていて小柄だけどバランスの良い体型をしている。顔は小顔で全体的に可愛らしい。
可愛らしいが、出る所はしっかり出ていて所々に女を感じさせる部分がある。可愛いと綺麗が上手く混ざりあい見事に調和している。それが、また俺に異性を感じさせる。
・・・真っ赤に染まった顔は、何だか無性に抱き締めたい欲求にかられる。
「・・・・・・あの、そんなに見詰められると恥ずかしいんだけど?」
「・・・・・・っ、ご・・・ごめん」
思わず、俺も目を逸らした。顔が熱い、視線を合わせられない。
先程のマキの表情を思い出す。真っ赤に染まり、そっぽを向いた表情は破壊力が抜群だ。
思わず、その場で抱き締めて滅茶苦茶にしたいとも思う。まあ、しないけど?俺は獣じゃないし。
「何を想像しているのよ?」
「うっ・・・・・・ご、ごめん」
見抜かれた。どうやら女の勘は侮れないようだ。これからは注意しようそうしよう。
そう思っていたら・・・
「良いよ」
「・・・・・・え?」
「貴方なら、別に良い。見られても・・・・・・」
・・・
・・・・・・
・・・・・・・・・えっと?
「それは、どういう?」
「貴方なら・・・、宙になら見られても構わないと言っているの」
「・・・えっと?」
「・・・・・・っ」
視線を逸らしてそっぽを向くマキ。その表情に、俺は理解した。ああ、なるほど?そういう事か。
納得して、俺はマキに真っ直ぐ視線を向ける。その視線に、マキは更に肩を小さくする。
「なら、俺も言わないといけないな・・・」
「何をよ?」
「マキ。初めて会った時から、君の事が好きでした!どうか付き合って下さいっ!」
「っ・・・・・・」
手を差し出して、俺はじっとマキの目を真っ直ぐ見詰める。マキは更に頬を紅潮させる。
じっと、黙って俺はマキの返事を待つ。そのまま数十秒が経過した。俺の体感時間からすれば、恐らく更に百時間ほどは長く感じられただろう。まあ、ぶっちゃけそれほどの気持ちで待った。
「・・・・・・・・・・・・」
「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・う、ぅん。良いよ?」
「うん?それって・・・・・・」
「私も、貴方の事が大好き・・・・・・だから」
「っ!!?」
俺の意識が、一瞬臨界点を大きく超えた。
その言葉に、俺は思わず叫び出しそうになった。しかし、それは渾身の力でねじ伏せてマキの身体を思い切り抱き締める程度で我慢する。ぎゅっと力一杯抱き締めた。
俺の腕の中で、マキがあうあうと上擦った声で何か言うが。そんな事知った事では無い。
俺は、この日素敵な彼女が出来た・・・




