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行方不明の天才科学技術者マークス アース

この物語は、皆様の想像力にかかっております。

皆様の妄想力をフルに上げてお読み下さいませ。



3話完了予定。



―――地球暦 ××××××年


 地球に置ける科学技術の向上は素晴らしく、人類は、宇宙へとその勢力を拡大した。


 各国の長期滞在型ステーションは、高精度の技術により、地上の都市部と、変わらぬ住環境を造りし科学的達。


彼等の多くは、地上を離れ未知なる物質が発見しやすい宇宙へとその活動拠点を移した。


 そして、それに伴いステーションで生活することが、一種の特権となった為に、地上の生活に飽きた一部の金持ち達も、こぞって居を移動させた。


 金と技術が集まれば、古来からの地球上の歴史に逆らわず、そこに『権力』を求めるうねりが起こる。


 そして、金持ちと一部の科学者達で建国された『サザール宇宙帝国』


 当然ながら独立を望む声が高まり、圧倒的な科学技術と豊富な資金力で、先ずは宇宙戦争を行える様に、彼ら達は迅速に全ての力を結集させ、軍事機関を整えた。


『大型宇宙戦艦』『接近戦闘巨体ロボット』『小型戦闘機』等を開発したのち、


 地球の各国政府に、独立の要求と地上の支配、この二つを認めないと、地球における人類を抹殺する、との内容の『宣戦布告』を送りつけた。


 そして、これに対応した地上の各国首脳は、天才科学者『マークス アース』の指導の元に『地球防衛軍』を結成し、敵に勝るとも劣らない装備を開発。


『サザール宇宙帝国』の理不尽な要求を突っぱねた。そして、勃発するのは、火を見るより明らか。


 ―――『第三次世界大戦』の始まりだった。もちろん戦いの場所は『宇宙空間』で有るのはいうまでもない。


 ―――『地球防衛軍所属、宇宙戦艦それいゆ』艦内の食堂で、一人の科学技術者が、自身のノートパソコンを真剣眺めながら作業をしている。


 彼の名前は『ミナミ』この度初めて宇宙戦艦へと乗り込む事になった、新進気鋭の者だ。


「何の物質を素に作っているのだ?やはりマークス先生は、素晴らしいお方だな」


 しかめっ面で、何やら分析作業をしている彼に一人の男が、コーヒーが入ったカップを両の手にして話しかけた。


「熱心だな、どうだ?ここの生活にもなれたか?」


 笑顔で、それを彼に薦めてくるのは、彼の上司『科学技術班 班長 イワン』である。


「ありがとうございます。だいぶん慣れました。毎日、宇宙天気を観察するのが楽しくて、素晴らしいですね、ここは」


 カップを受けとりながら、ニコニコと笑顔で答える臨時の新人搭乗員の彼に、ほぅと目を開き軽く驚くイワン。


「お前、地上勤務より向いてるかも知れないぞ、大概の新人は『宇宙酔い』やら磁場の影響やらで、何かしら不調になるのだがな」


 今度地上に帰ったら、正式に俺の部下として搭乗出来るように推薦してやろう、と言われ嬉しそうにお礼を述べるミナミ。


 で、何を分析していたのだ?とイワンは彼のパソコンを背後から覗きこむ。


「僕の師匠であるマークス アース先生が作られた、あの装置に使われていた素材です、地球上では出ない成分の物質があって、あの、何か?」


 ミナミの師匠で、今は行方不明となっている『天才科学技術者、マークス アース』の名前が出た途端に複雑な表情を浮かべるイワン。


 それに気が付いた彼は、そこで言葉をとぎらせた。


「……そうか、君はマークス氏の弟子だったのか、では防衛軍の装備に、手をかけているのだな」


「はい、ほんのお手伝いしか、出来ませんでしたが、全ての物に参加させて頂きました。先生は、地球を守れるだけの物を開発されると、そのまま行方不明になってしまわれて……」


 もっとお側近くで、学びたかったです、と肩を落としてため息をつくミナミに、イワンは何やら思うことがあるのか、話題を別の方向へと変える。


「そ、そうか、ま、まぁ、行方不明なのだから、何処かで生きてらっしゃる、よな、ということは、孫の『エリック』とは顔見知りか?」


「はい!小さい時から知ってますよ。ご両親を早くに亡くされて、先生がお育てになられてましたから、でもびっくりしました。彼が、ここでアレに搭乗しているとは」


 ―――『マークス アース』の孫『エリック アース』15才になる少年。


 ある事情から現在、地球防衛軍に最年少で隊員となり『特別機体エリィ 接近戦闘巨体ロボット』の操縦士として、この『宇宙戦艦 それいゆ』に搭乗している。


 大人しくて、穏やかないい子ですよね、と話すミナミに、どこが?と言いたいイワンだが、


 そのうち分かるだろうと、苦笑いをしながらその後は、彼と他愛の無い話、でのんびりと過ごしていた。すると、突然照明が点滅し始める。


 続くけたたましくサイレン音。そして、オペレーターからの艦内放送が流れる。


 ………「敵機確認、敵機確認、総員戦闘体制に着くように、方向 N18-5,距離 レーダー観測によると、1.9 速度850 接近、繰り返します……」


 初めての事に呆然とするミナミに、格納庫へ出撃準備にいくぞ!とイワンは声をかけ、我に反った彼と共に急いでその場を後にした。





 ―――「あーこのゲームのキャラ設定弱い!」


 自室でのんびりとした、少年らしい午後を過ごしている『エースパイロット』のエリック。


 何故に未成年の彼が『宇宙戦艦 それいゆ』に搭乗しているのか、それには少々簡単で複雑な事情があった。


 それは、本来ならば彼は、地上で学校に通う年齢なのだが、祖父であるマークスが設計、製造をした、地球防衛軍最大の戦力『特別機体エリィ』


 それを操縦出来る事が、何故か孫のみという設定がどうやっても外せず、本人の了承も得たこともあり、仕方なしに現在に至ってるのである。


 ゲームを終えると、コントローラをベッドの上に放り投げ、ふぅ、ため息をつき、ぼすっとうつ伏せに倒れこむ少年。そしてポツリと漏らす。


「じいちゃん、何故?どうして………」


 ……何時も一緒にゲームしたよね。年よりのくせに強くて、てかじいちゃんが作ったゲームだから当たり前か、


 エリックの脳裏に過る、祖父のあれやこれやの姿。いなくなる前日まで笑って過ごしたのに、どうして?


「じいちゃん探して、おじさん説得してここまで来たけど」


 こみ上げる思いを時折口にしながら、思考を深めて行く少年。


 ―――そして、そんな彼の元にも届くオペレーターの声。


 その艦内放送を聞くと、素早く切り替える。落ち着いて戦闘用のスーツに手早く着替えると、廊下へと出るエリック アース。


「エリック、頼むぞ、お前達が出る時の援護は任せとけ!」


 格納庫へとむかう途中、砲撃を担っている者達に出会い、頭を撫でられるのは何時もの事。

 

「大丈夫、頑張ってきます。おじさん達も僕に当てない様に援護をしてくださいね」


 軽口を叩く少年、僕の帰って来る場所守ってよねと付け加える。緊張を和らげるお互いの儀式、


「おう!任せとけ!おっちゃん達もやるときゃやるんだよ!」


 じゃ、後で『勝利飯』一緒にしような、と笑顔別れるのも何時もの事。


「エリック!頑張ろうぜ!しんがりは任せとけ、お前は前だけ見とけばいい!」


 格納庫近くで出会うのは『量産型 接近戦闘巨体ロボット、アーマー』のパイロット達三人。年も近い彼等は、エリックの兄とも呼べる存在。


「うん、わかった。終わったら、一緒にゲームしてよ。クリア出来ないんだ」


 彼等にも笑顔で、話すエリック。彼らもまた彼の頭を撫で、笑いながら手伝ってやるよ、と言葉を残して別れる。


 その直後に話かけられるのは『小型戦闘機 プーマ』のパイロット数人、彼等はローテーションで任務をこなしている。


 彼らもまた、験担ぎだーと、次々にエリックの髪をくしゃくしゃと触り、終わったら甘いもの食べようぜ!と誘ってくる。


「うん、ありがとう、僕アイスクリームが食べたい、果物沢山乗ってるの、じゃ後でね」


 おう!果物な、俺たちはチョコレートにするか、と笑いながら彼等は去って行く。


 みんなと未来の約束を沢山する。何時も出撃前に行う『生きて帰る』為のおまじない。


 少年は、技術者と、整備士達が最終点検をし、準備が整えてある、彼の相棒『エリィ』の操縦席に乗り込む。


 シートベルトを装着し、機器の準備をしていると、ミナミが操縦席近くに寄り、彼に少々心配気に話しかけてくる。


「先生が作られていた『無重力空間外部拡声器』装着出来たけど、大丈夫?シュミレーション無しでも」


「大丈夫です。これって戦闘の時に使いたい物だから、急がしてすみません」


 笑顔でミナミに答えるエリック。祖父が開発した特殊機器を、ふとした事から手に入れた彼は


 次の戦闘迄に装着してもらうよう、弟子であるミナミに頼み込んだのだった。


「うん、でも凄いね、そんなの作ってるなんて、流石マークス先生だね、君のお祖父さんは天才だよ!」


 くったくの無い笑顔で、エリックに話しかけるミナミ、そして彼は出撃前だというのに、落ち着き、物腰柔らかな態度の目の前の少年に驚きを隠せない。


 そんな彼の事など、知ってか知らずか自身の点検の為に、操縦かんを握り、フットレバーに足をかけ、黙々と出撃準備を行う少年エリック。


 屈託の無いミナミに、祖父の事を持ち出されたが、少々思うことがある彼はそれに対しての返事はしない。


 その様子をみて、ミナミは邪魔をしては行けないと、じゃまた後でね、データ取らせてね、彼もまた少年に約束を取り付け、その場から離れる。


 少年は、相棒のハッチを閉じる。そしてメインスイッチを深呼吸と共に軽く押す。


 エリィ号の目覚めの重低音が耳に届く、体に物理的に伝わる振動と共に、操縦室に彼の視界となるモニターからの白い光が満ちる。


 ……「距離、0.9、速度変わらず接近、格納庫作業員、待避、これより、120後、重力固定システム解除と共に、ハッチが開きます、繰り返します……」


 オペレーターの声が艦内に流れる。少年にも他の戦闘員にも、作業員にも、敵が近づいて来ている事が実感として高まって行く。


 冷たい精密機器の塊の『相棒』と意識を合わせて行くエリック、相棒のレーダーは彼の視覚となり聴覚となる。


 操縦かんは手となり、フットレバーは足、メインモニターは視力、高度なコンピューターは考える力と重なる。


 ……「ハッチ全開迄後、50, 40, 各機、自動ロックシステム確認、全開と共に解除, 20, 」


 エリックは、オペレーターのカウントと合わせて声を出す。出撃前、何時も数えるのが彼の癖。


「9, 8, 7, 6, 5, 4, 3………」


 ……「 2, 1 ,0 ! ハッチ、全開、出撃!」


「 2, 1, 0! エリィ号、出撃!」


 少年は、相棒と共に漆黒の宇宙そらへと飛び出して行く。










































 




 






























深夜、勢いで作ってしまったので恥ずかしい作品です。


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