第7章 殿下の部屋で
第7章 殿下の部屋で
公爵と2人の側近を置いて、私と殿下そして、フェン=リルは殿下の私室に来ていた。
「ナディア、姫さん。紅茶でいいか?」
「ああ」
「私は構いませんよ」
そして、フェン=リルが紅茶を私と殿下の前に置いた。
「リル。話したいことがあるんだ。座ってくれないか?」
「ああ」
「俺がナディアだけでなく、異世界の人物琉斗の記憶があることは言ったよな」
「ああ」
「どうやら、俺だけでは無いんだ」
「はっ!?」
「私も殿下と同じ現象が起きているんです。アーネストとは別に異世界の人物亜依の記憶を持っている。」
「そうなのか?」
「ええ」
「しかもだ。リル!俺とアーネストは異世界で恋人同士だったんだ。しかも同い年で!」
「マジかよ!」
「ええ」
「どうりで、2人とも湖に落っこちてから仲がいいわけだ。」
「…」
「で、俺にどうしろと??」
「いや、特にない。知っててくれれば問題ない。」
「なるほど。そういうこと」
「口外は禁止だ。よろしく頼む」
「了解」
「リル。私とナディア様は異世界では王族ではなかったのですよ。」
「じゃあ、いったい…」
「私たちは、一般人で高校生だったんだ。」
「マジか!?」
「ああ、だからここでプロポーズをやり直したい。」
「それなら、俺はここでみてるわ」
「了解。よろしくな」
「ああ」
「アーネスト。いや、亜依。これこらも俺と一緒にいてください」
「もちろんです。よろしくお願いします!!」
すると、リルが
「では、両者とも誓いの証としてのキスを」
私と琉斗はキスをした。
「これで、ずっと一緒だな。」
「うん」
私は頷くと照れを隠すように紅茶を飲んだ。