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異世界放浪記 ダンジョンマスターの憂鬱

 テンプレの回避に失敗しました。


 後ろを振り返り愕然とする。虎、ライオンなのかいかついおっさんの頭に可愛い猫耳が付いている。

 2Mを越す巨体に鍛えられた筋肉、にやりと笑う口には牙が見える。・・・マズいこれは勝てない。

 「盗賊のくせに、良いもん持ってるじゃないか。死にたくなければ仲間の所に案内するんだな。もしかしたら助かるかもしれんぞ。んん。」

 完全な上から目線の物言いだか、相手は強者だ仕方無いだろう。しかも2対1打は不利以前に勝負にもならんだろう。

 「盗賊ではないんだが?ここには・・この奥にある古城の調査で来たんだ。」

 「ほう、この奥に古城がある事を知っているのか?誰に聞いたか知らんが関わりがあるのか?どうだ。」

 俺を睨む獣人のおっさんだが妙な言い回しだ。古城の存在は知っているが、関わりは無いと、つまりこのおっさんも古城を探しているかもと結論を出す。・・・違ったら違ったでなんとかしないとな。

 「誰に聞いたかは聞かない方がいい、関わると面倒だからな。古城の場所も道も解っているが?」

 今度はこちらから問かける。暫くの沈黙が続き隣の獣人を会話をしているが意味が解らん。

 「道案内を頼めるか?そちらの調査とか言うのを手伝う代わりにこちらの言う報酬を貰いたい。」

 報酬の内容次第だが無茶を言わないのなら・・・・残念だが拒否権は無くなったようだ、隠れているがさらに3人追加されては逃げ切れないだろう。しかもご丁寧に逃げ道を塞がれてしまった。

 「拒否は出来そうにないな、お仲間も来たみたいだし。報酬が気になるが聞いてのいいか?」

 俺の言葉に、隣に目をやるおっさんは

 「中々だな、何人いて何処にいるか聞いていいか?」

 楽しそうなおっさんのセリフに隣にいたお兄さん?はうんざりする表情を浮かべる。

 「3人、左右の太い木の後ろに1人ずつ、後、木の上に1人、こいつは弓使いか?」

 「ご名答だ、後5人ほど来るからもう少し待ってもらってもいいか?俺は猛虎族のジーギ、こっちは。」

 「ジーハルだ。因みの猛虎族ではない虎族だ。そしてこいつも虎族だ。」

 とおっさんを指す、ジーギだったか?猛虎族と言うのは嘘のようだ。

 「城に囚われている人をこちらに渡してもらいたい。それ以上は要求するつもりはない。」

 ジーハルは簡素に要件を伝えてくるが、ジーギは酒と食料も山分けにと付け加えてくる。

 残りの5人も集まったようだがこちらには近づいて来ないので紹介は無しの様だ。

 「おいおい、兄ちゃん。こっちは名乗ったんだ、そちらも名乗るのが礼儀じゃないのか?」

 ジーギがまとうな反論をしてこちらを見る。」

 「・・・・ダークネスだ、余り関わらない方が良いぞ。」

 俺の言葉にジーギとジーハルが顔を見合わせる。

 「動けばその首が落ちますよ。たかがこの程度の兵でご主人様を討つつもりですか?」

 聞きなれた声を聴いてため息を吐く。せっかく協力者が出来たんだがこのメイドは・・・

 「アリス、やめろ。一応味方だからな。」

 アリスは剣を下して手で合図を送ると空からアリシアが降りててくる。・・・因みのアリスが持ってるのはミスリルの剣、アリシアの装備は癒しの杖に聖なるローブだ。

 「はー、アリスとアリシアはなんでここに居るのだ?拠点が見つかったらと言う話だったが?」

 「ご主人様のメイドが傍に居るのは当たり前です。浮気も我ら眷属意外許しません。隷属の者ならお遊びでなら許可をしても良いですが。」

 アリスさんが爆弾発言を落とす。お、俺のハーレムの夢は?眷属って何人まで許可されるんだろう、予備軍の隷属者の数も気になるし。俺が地面に膝を付きうなだれるとアリシアが

 「ご主人様、元気を出して下さい。私も頑張ってご奉仕いたしますし。眷属は後3人、隷属は10人まで大丈夫です。ご主人様の大好きな貧乳エルフや可愛いロリ獣人の女の子もまだ手に入れられますよ。」

 ・・・何故に貧乳とロリが付くのかと2人を見るとアリスがあきらかに目をそらす。

 「兄ちゃん、そろそろ出発しようか?ロリ獣人は譲れないが、貧乳エルフは譲ってやるから。」

 にやにやしながらジーギが声を掛けてくる。その顔は楽しそうだった。

 何故、貧乳を付けるのかは疑問だったがのちに知る事になる。

 「こっちだ、結界が張られているからちゃんとついて来い。」

 森の中に踏み込むと異様な感じがする。どうやら方向感覚が狂っているみたいだが城が見える俺には意味が無い。が、いささかきついのは変わらない。道があるのは城から離れる方向ばかりで最初から道なき道を進み続けている。しかもモンスターまで出てくるが離れると結界に捕まる為に攻撃されても撃退が難しいのだ。一撃で倒さないと・・と思っているとお隣でアリスさんが一撃で葬っている・・流石、ミスリルの剣。

 「ご主人様、もう少し真面目に戦ってはいかがですか?」

 アリスの叱咤が聞こえるが、出来れば双剣術は見せたくはない。勿論、切り札的な忍術も。

 そんな状態の為にほぼ体術のみで戦闘をこなしている俺はモンスターの攻撃をほぼ受け流している。・・・ほぼと言うのは流しそこなったり反撃を喰らったりで完全に流し切れていないからだ。

 「ミスリルだぜ、良い武器を持てる所を見ると貴族か?」

 「いや、貴族なら騎士とかじゃないのか?あれはもしかしたら忍者かもしれん。」

 「と言う事は、貴族の密偵か?関わると面倒とか言っていたが。」

 そんなやり取りが虎族の戦士から聞こえてくる。・・・それじゃあメイドは?と聞きたくなる。アリシアは大丈夫なのかと思いきやシャイニングアローで迎撃している、こちらもチートだ。

 しかも傷が回復するのはアリシアが回復魔法を使っているマジで優秀だ・・・俺にもチートくれよ。

 小一時間歩いただろうか、前には城のへいがみえるが城門は見えない。城の側面に出たのだろうか。


 

 

 




 

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