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太郎の章

ボクはお父さんの顔を知らない、


お母さんから、パパって呼んであげて、と言われたお兄ちゃんの顔はわかる。

それがお父さんと言えるのか、はボクにはわからない。


遊んでもらった覚えはある。

懐いていたと思う。


でも、やっぱり違う。

最初は、「お兄ちゃんがパパになったら嬉しい」と思っていた。

でも、それでママが変わっちゃうなら嫌だ。

でも、ボク自身どうすることもできない。


はやく、大人になりたい。

ボクには、ママしかいないから、例えどんな事をされていても。


ーー

願い虚しく、

太郎、幼稚園の夏休み。

彩子はいなくなった。

妹、幸子は事情を知っているようだ。

ーー

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