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あっ……。
グラスがテーブルから落ちる。
その割れる音に、喫茶店内の時間が止まる。
「……すみません」屈み込み、彼女はその破片に手を触れる。
「大丈夫ですか、お客様」
「……あの、ごめんなさい」
店員に頭を下げる彼女の顔は、紅葉し手が震えていた。
「トシ君……私、ドジだね」
再度、ガラスの破片に手を付けようとするが、店員に、制されていた。
一息つき、長い髪を整え短く咳払いをし、
「ごめんね、えーっと。うん。私で良ければ」
「本当?」俺は、組んでいた腕をとき、テーブルに身を乗り出した。
周囲が興味で、振り向くのを感じた。
俺は学ランだし、自分でいうのもなんだけれど、童顔なので実際の8っつの年齢差よりも開きがあるように思われている、かも。そんな坊やが綺麗なお姉さんに結婚を申し込んでいる。オママゴトみたいな恋愛だ、それこそ自分で言うのもなんだけれどーー。




