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スピンオフ『ネルのねるねる大冒険/蛍の逃避行』  作者: きぬごし一兆


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7/7

(7)ギザギザハートの一人歌

 さて、空港からタクシーでホテルに到着した一行は、闘四郎とジョッキ、蛍とキースの二組に分かれて部屋に入りました。

 窓からはギザの三大ピラミッドが見えます。クフ王、カフラー王、メンカウラー王のピラミッドです。

 キースがシャワーを浴びている間に、蛍は身体を締め付ける洋服を脱いで下着姿になりました。

 ブラはビクトリアシークレットのWicked トゥインクル シルバー レース アンラインド バルコネット/ココナッツホワイト、

 ショーツは同じくビクトリアシークレットのクリスタル ハートウェアVストリング/ココナッツホワイトです。

 先程の官能の熾火おきびを手早く消火するため、蛍がベッドの上でクリスタル ハートウェアVストリング ショーツの布地の感触を指先で味わっていると、浴室からキースがフル珍で走り出してきて、

「キャッ!」

「ギャッ!」

「ごめん、シャンプー忘れちゃった。アタシこれじゃなきゃだめなのよ」

 キースはキャリーケースからロクシタンのピュアフレッシュ・シャンプーのブラウンのボトルを取り出しました。

 立ち上がって振り返ったキースがブラブラさせながら、しかし深刻な声で言います。

「蛍ちゃん、まだ闘四郎のことが忘れられないのね?」

「そんなことないよ。私には家族がいるんだもの」

「だって、ほら、あんたの指、昔を思い出してるんでしょう?」

「これは違うの、単なるルーティーンだから」

「どうしても我慢できなくなったら、アタシに言いな」

「大丈夫。絶対に圭を裏切らないっていう自信があったから、このツアーに同行することにしたんだもの」

「絶対なんて、この世に絶対ないから」

「そんなことないよ。私の絶対は絶対だもん。それにもう昔みたいな考えなしの小娘じゃないしね。でも、キースのことは頼りにしてる。また、助けてね」

 蛍は毛布の中にモゾモゾともぐりこみました。

 キースは「本当に大丈夫かなー」とぼやきながら浴室に戻っていきました。


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