(7)ギザギザハートの一人歌
さて、空港からタクシーでホテルに到着した一行は、闘四郎とジョッキ、蛍とキースの二組に分かれて部屋に入りました。
窓からはギザの三大ピラミッドが見えます。クフ王、カフラー王、メンカウラー王のピラミッドです。
キースがシャワーを浴びている間に、蛍は身体を締め付ける洋服を脱いで下着姿になりました。
ブラはビクトリアシークレットのWicked トゥインクル シルバー レース アンラインド バルコネット/ココナッツホワイト、
ショーツは同じくビクトリアシークレットのクリスタル ハートウェアVストリング/ココナッツホワイトです。
先程の官能の熾火を手早く消火するため、蛍がベッドの上でクリスタル ハートウェアVストリング ショーツの布地の感触を指先で味わっていると、浴室からキースがフル珍で走り出してきて、
「キャッ!」
「ギャッ!」
「ごめん、シャンプー忘れちゃった。アタシこれじゃなきゃだめなのよ」
キースはキャリーケースからロクシタンのピュアフレッシュ・シャンプーのブラウンのボトルを取り出しました。
立ち上がって振り返ったキースがブラブラさせながら、しかし深刻な声で言います。
「蛍ちゃん、まだ闘四郎のことが忘れられないのね?」
「そんなことないよ。私には家族がいるんだもの」
「だって、ほら、あんたの指、昔を思い出してるんでしょう?」
「これは違うの、単なるルーティーンだから」
「どうしても我慢できなくなったら、アタシに言いな」
「大丈夫。絶対に圭を裏切らないっていう自信があったから、このツアーに同行することにしたんだもの」
「絶対なんて、この世に絶対ないから」
「そんなことないよ。私の絶対は絶対だもん。それにもう昔みたいな考えなしの小娘じゃないしね。でも、キースのことは頼りにしてる。また、助けてね」
蛍は毛布の中にモゾモゾともぐりこみました。
キースは「本当に大丈夫かなー」とぼやきながら浴室に戻っていきました。




