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そのキャラを選んだ理由
幼馴染「今日、友に口調を直したらもっと人付き合いが楽になるって言われたの。余計なお世話だけど。余計なお世話なのだけど」
男「お、おう。あぁー……そういや学校にいる時、変な御淑やか口調してたけど、あれの事か?」
幼馴染「友が薦めてきた蔵書を昼休みの間に読み終えて、一字一句逃さず完璧に暗記し、それを復唱していたのよ。5人のヒロインの中で一番違和感のないキャラを選んだつもりだったのだけど、どうだったかしら?」
男(無表情、棒読みでいきなり淑女口調で会話を始めたから、何かの前兆かと勘繰ってしまってたんだが……なんと返すのが正解なんだ)
幼馴染「あら、やっぱり貴方のような鬼畜ドSは純真無垢な子が好きなのね。もしくは生意気な子を自分好みに調教、かしら」
男「あぁー……そうだ、馴染は何でそのキャラ選んだんだ?真似し易いから?」
──ぼすっ
幼馴染「……わたしは読み終わってるから、読んで見ると良いわ。あぁ返すのは明日で良いわよ」
男「な、馴染?なんで顔面に小説押し付けて来るんだよ」
幼馴染「……その巻で主人公に告白する子だからよ……おばか」