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魔導兇犬録:哀 believe  作者: HasumiChouji
第七章:HIGH POWERED
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(4)

『おい、何でカメラをOFFにしてる?』

 あたしは携帯電話(ブンコPhone)のビデオ通話アプリを起動していた。

 もっとも、師匠から見れば、こっちの映像が写ってない音声だけの通話だけど。

「師匠の事を、まだ、信用出来ないからです」

『信用するもしないも無い。お前は我々に従うしかないのだ』

「師匠も、あたしを道具として必要としている筈です」

『弟子の分際で、師匠の私と対等なつもりか?』

「それより、こちらから確認したい事が有ります。ゴールデン・ウィークの第一戦ですけど……医療スタッフは用意してますか?」

『何の話だ? 一体、誰に、そんな話を吹き込まれた?』

「あのリングだと……選手の誰かが筑後川に転落する可能性が無いですか?」

『ああ、そうか……そうならないように注意しろ』

「はあ?」

『何が「はあ?」だ。つけあがりおって。我々に従えば、悪いようにはせん』

「何が『悪いようにはせん』ですか?」

『我々には遠大なプランが有る』

「師匠、この前、師匠の目的は『美味いもの食って、いい女を抱いて、安楽な老後を送る』事だって、言ってませんでしたっけ?」

『そうだ。その為に……お前が二〇を超えたら、政治家になってもらう』

「はぁ? 何、言ってんですか?」

『我々のような者が楽に生きられる社会を作る為の広告塔になれ。その為に「悪の魔法少女」として、まずは名を売るのだ。プロレスだって、子供向けのTV番組だって、悪役の方が人気が有るだろ』

「わかりました……。ところで……」

 何故か、高木さんが書いたカンペには……デカデカと……。

 ちょっと待って……どう云う(ゆ〜)事?

「はるやすみのあいだは……やまごもりのしゅぎょうにいくので……れんらくがとれません」

 マズい……ちょっと棒読み口調になったかも……。

『山籠り? 何の話だ? おい、「空手馬鹿一代」なんて……俺が生まれる前の漫画だぞ……』

「まだ……あの『守護天使』を使い込なせてないので……暴走させない為の修行です」

 高木さんのカンペの指示を見ると……なるほど……そう云う(ゆ〜)事か……。

『そうか……なら……我々が……』

「大丈夫です。もし……私の『守護天使』が暴走した場合、師匠で止められるんですか?」

『何を言っている? 私は、お前の師匠だぞ。それ位……』

「あの……並の『守護天使』の6体分の霊力が有るんですよ」

 何とか、この辺りから……アドリブ。

『あ……ああ、そうだな……。で、どこで山籠りするんだ?』

 高木さんのカンペの指示は……。

英彦山(ひこさん)です」

『そ……そうか……。ああ……たしかに、あの辺りなら……修験道系の同業者が居るようだしな……』

「ええ、あるツテで、そこに弟子入りします」

『わかった……。では、山籠りが終ったら……また、連絡してくれ』

 ビデオ通話が終ると……。

「マズいな……。最悪の相手だ……。変な所で頭は回るが……全体的には馬鹿だ。何をしでかすか判らん。クソ野郎はクソ野郎でも……頭が回るクソ野郎の方がマシだった」

 千明さんが……頭を抱えていた。

「でも、とっさにやったにしては……巧い嘘だな、瀾……」

 (ひなた)さんが……高木さんにそう言った。

「すまん……勝手に話を進めてたが……やっぱり、2人とも都合が悪いか?」

「2人?」

 (ひなた)さんが首をかしげた途端……高木さんは……あたしと(ひなた)さんを指差した。

「えっ?」

「えっ?」

「紹介しよう。君の新しい師匠の……修験道当山派の術士・関口(ひなた)さんだ」

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