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魔導兇犬録:哀 believe  作者: HasumiChouji
第七章:HIGH POWERED
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(3)

「で……送られてきた資料と台本がコレか……」

「台本は……まだ初稿みたいですけど……」

 あたし達「プリティ・トリニティ」と「フラワレット・カルテット」、そして高木さん・眞木さん・(ひなた)さん・千明さんは、カラオケ屋の大部屋に集合。

 高木さんのモバイルPCの画面に表示されてるのは……あたしの「悪堕ち」コスチュームと……ゴールデン・ウィーク最終日に予定されてる「魔法少女大戦」第1戦の「リング」の構想図。

 筑後川の写真に、3DCGソフトで……良く知らないあたしでも「雑に作った」のが丸判りの「リング」が合成されていた。

 そして……あたしの「悪堕ち」コスチュームは……。

「えっと……あたしらと、あの中学生チームが『次の久留米の御当地魔法少女』の座を賭けて戦ってる最中に、この……正気じゃない格好をした、あんたが乱入すると……」

「うん……あたしの新しい役割は……『魔法少女大戦』って長期イベントのラスボス」

「しかし……どんだけマズい違法薬物(クスリ)をキめたら……こんな露出は多いのに動きにくそうな服を考え付くんだ?」

「このイベントが好評だったら……あたし、学校やめて豊胸手術しろ、って」

「はぁ?」

「『悪の魔法少女』って設定で、日本各地の『御当地魔法少女』イベントに出ろって。そうなったら……学校なんて行ってる暇ないって……」

「この……『悪の魔法少女』と称するダメな中年の男のオタクが考えたSMクラブの女王様みたいな格好して……全国回れって?」

「ええ……」

「ふざけんな。自分の人生を安売りするな」

「でも……出ないと……次は誰が狙われるか……」

「考えた奴は……正気じゃ……待て……」

 高木さんはWEBブラウザを開いて……検索サイトで変なワードを入力。

「このリング……土台とか無しに、筑後川に浮いてるだけか?」

「みたいですけど……」

「そこに……この動きにくそうなピンヒールの靴はいて上がる訳か?」

「え……ええ……」

「そして、プロレスとかボクシングのリングみたいに、ロープやそれに相当するモノは無しか……」

「見ての通りですけど……」

「医療チームは待機してるのか?」

 えっ?

「き……聞いてませんけど……」

「もし……出るしか無いから……必ず医療チームを待機させるようにしろ。それも外傷に対処出来る医者だけじゃなくて、感染症の専門医も呼ぶ必要が有る。目・呼吸器・消化器の全部に対応出来る医者を揃えさせろ。それと抗生物質の用意もだ」

「どう言う事ですか?」

「門外漢だから……確かな事は言えないけど……」

 WEBブラウザに表示されている細かい内容は、あたしにも理解出来ない。

 けど、理解出来ないのは細かい内容だけで……大まかな事は判る。

「筑後川に落ちたら……かなりマズい事になるのに、あんな靴はいて、不安定な場所で動き回れなんて、正気じゃない」

 高木さんが見ているのは……筑後川の水質汚染に関するデータだった。

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