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魔導兇犬録:哀 believe  作者: HasumiChouji
第六章:恋する乙女は最強無敵
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(8)

「で、結局、何をやって、どこを痛めたんですか?」

 あたしと「フラワレット・カルテット」のリーダーの「当面の隠れ場所」は眞木さんと高木さんの家だった。

 築五〜六〇年ぐらいだけど……結構快適な3LDKの団地。

 どうも、高木さん・眞木さん姉妹の親類が老後の住まいとして買ったモノらしい。

「あっちこっち……。あの馬鹿を片手で抱えて全力疾走した時に、ちょっと変な動きをしたんで……」

 あと後、高木さんは……どうやら知り合いがやってるらしい整骨院に担ぎ込まれて……ちょっと体を調べられた後に言われた一言が「ウチじゃ扱えない。ちゃんとした整形外科の医者に行け」。

治水(おさみ)、私、痛み止めの薬飲んで、さっさと寝るんで、家事は頼む」

「はいはい……」

 部屋の中には、もう1人、あたしを助けに来てくれた女の子の1人……かなり、とんでもない力の「魔法使い」系の子も居た。

「ねえ……ボク、いつまで、ここに居ればいいの?」

「当分」

「やだ……」

「何で?」

「おね〜さんと会いたい」

「その内な……」

「で……当面の問題ですけど……」

「ああ、居場所は一定期間後に変える。それまでは大変だけど……」

「いえ……この子です」

『あぎゃ?』

 あたしは、生れ変った「守護天使」を小型サイズで呼び出す。

「すまん……霊感(ゼロ)なんで見えない」

「あたしも……」

 そう言ったのは、高木さんと眞木さん。

 姉妹だから……こんな所も似てるのか……?

「でも、元のヤツとは別物になったんなら……元のヤツに仕込まえてた『トロイの木馬』も消えたんじゃないのか?」

「えっと……それは大丈夫そうですけど……名前付けようかと思って……」

「えっと……どんな外見だ?」

「ドラゴンと言うか……鳥と言うか……羽毛恐竜と言うか……」

「ガジくんかスーちゃん」

 高木さんは……とぼけた顔の赤いのと、豹柄の怒ったような顔のと、2つのティラノサウルスのヌイグルミを持ち上げる。

「タル坊か(たけ)坊」

 今度は……魔法使い系の子が、気が弱そうな顔のと恐そうな顔の2つの迷彩模様のティラノサウルスのヌイグルミを持ち上げる。

「2人とも恐竜から離れろ」

 続いて眞木さん。

「なんで?」

「なんで?」

「『なんで』って、何でだよ?」

 その時……。

「あ……あたしだ」

 「フラワレット・カルテット」のリーダーの携帯電話(ブンコPhone)に着信音。

『あのさ、これ、何の嫌がらせ⁉』

 「フラワレット・カルテット」の「一匹狼」担当さんの怒鳴り声。

「どうしたの?」

『あのさ、馬鹿可愛い子のフリしてる頭の回る皮肉屋2人と一緒だよ。もうやだ、こんなの』

「えっとさ……頭の回る皮肉屋って、あんたのキャラでしょうが」

『だから、私、あんなキャラ演じるのが嫌なのッ‼ ああ、クソ、見た目だけで(キャラ)を割り振りやがって……』

 続いて……部屋の中から……Maeve(メッセージ・アプリ)の着信音が複数。

「なんだ? まさか……おい、そのモバイルPCで……地元ニュースチャンネルを表示してくれ」

「ちょっとま……なに……これ……?」

 画面に表示されているのは……福岡県内で傷害事件が複数……それはいつもの事だけど……。

 でも……内1件には……見覚えがある人の写真が表示され……別の1件には……知っている場所の名前が表示されていた。

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