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魔導兇犬録:哀 believe  作者: HasumiChouji
第五章:Over the Limit
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(2)

「ねえ……この人が、今日からウチに泊まる事になってる『魔法少女』?」

 その時、背後(うしろ)から……。

「あ……」

「迎えに来た」

 そこに居たのは……。

「ども……前にも会ったね」

 同じ学校の別のクラスの……「学年一、女の子にモテる女の子」の眞木さん。

「プランB。落ち合う場所を変更」

 そんな事を、どこかに電話で連絡している眞木さんのお姉さん。

「何で……どいつも、こいつも安易に魔法を使う?」

 そうボヤいてるのは……千明さん。

「最近、その手の学者の間で『能力行使依存症』って概念が出てるそうだ」

 眞木さんのお姉さんが、そうコメント。

「でもさ……精神操作が得意技って聞いてたけど……この子がやってんの『精神操作マインド・コントロール』じゃなくて『精神破壊(マインド・ブラスト)』じゃない?」

「いや……あたし……えっと……『軽い精神操作を同時に複数人にかける』のが……その……得意の筈なのに、ええっと……何故か……毎度毎度……」

「変な事訊くけど……集中力や根気は有る方か?」

 千明さんが「フラワレット・カルテット」のリーダー兼「赤またはピンク」担当さんにそう尋ねる。

「えっ?」

「あと、もし、料理を自分でやるんなら……野菜なんかは、ちゃんと同じ大きさに切る方か? それとも、大きさがバラバラになっても気にしない方か?」

「だ……だから……何の……話……?」

「何となく判った……」

 そう言ったのは眞木さんのお姉さん。

「何が?」

 続いて、何故か不機嫌そうな声で眞木さん。

「こいつ……『力』は結構デカいけど……細かい作業は苦手そうだ……。でも『精神操作』系って、『力』のデカさよりも、集中力とか根気とかセンスが重要になる」

「向いてない『魔法』を教えられた訳か……。ほら……立てるか……」

 そう言って、眞木さんのお姉さんは……自分がやった事のせいで腰を抜かしてる「フラワレット・カルテット」のリーダー兼「赤またはピンク」担当さんに手をのばす。

「あ……ありがと……」

「分かれた方がいいな……」

「えっ?」

「ここに来るまでに、そこで倒れてる奴ら以外にも嫌な感じの連中を見掛けた。人の気配を察知するような『魔法』は使えるか?」

「え……えっと……あんまり得意じゃない」

 まず、「フラワレット・カルテット」のリーダー兼「赤またはピンク」担当さんがそう言った。

「え……えっと……あたしは一応使えます……」

 続いて、あたしが答える。

「じゃあ、千明は……この人を西鉄の久留米駅まで車で送ってくれ。迎えが西鉄の薬院駅に向ってる筈だ」

 そう言って眞木さんのお姉さんは、お姉ちゃんを指差す。

「わかった」

治水(おさみ)は、この人と一緒だ」

 続いて眞木さんのお姉さんは、「フラワレット・カルテット」のリーダー兼「赤またはピンク」担当さんを指差す。

「うん、わかった」

「私は、この人と一緒に行く。治水(おさみ)と私は一端は逆方向。団地を出るまではなるべく人通りの少ない経路で……大通りに出たら、なるべく人通りの多い道を選ぶ。移動は、わざと回り道をするが、可能な限り公共交通機関を使う。いいな」

「了解、行くよ」

「あ……、はい……」

 今度は、眞木さんが「フラワレット・カルテット」のリーダー兼「赤またはピンク」担当さんの手を取る。

「じゃあ、行くか……」

「は……はい……」

 好きな人と2人っきりって……こんな状況じゃなかったら、うれしいんだけど……。

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