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魔導兇犬録:哀 believe  作者: HasumiChouji
第二章:この世に神がいるのなら
13/83

(2)

「待ちなさいッ‼ その部屋の女の人達、嫌がってるでしょッ‼」

 その時、部屋の外から女の子の声。

「誰……へっ?」

「お……お嬢ちゃん、帰ってもらえる? 流石に小学生はマズいんで……」

 チンピラさん達は……声の主を見て、唖然とした声を出す。

「いや……俺はイケる……」

 ボゴォっ‼

「何すんですか、センパイっ‼」

 チンピラさん達のリーダー格らしい人が、何かロクデモない事を口走った人を殴り付けた。

「あのな。唯でさえ性犯罪は刑務所(ムショ)にブチ込まれた時にイジメられんのに、相手が小学生だったら……」

「大丈夫。刑務所(ムショ)に入らずに済むように……終ったら殺して埋めれば……」

「いい加減にしろッ‼」

「いい加減にして下さいッ‼」

 ドゴオっ‼

 チンピラさんの1人が、もの凄い勢いで廊下を吹き飛ぶ。

「えっ?」

「えっ?」

「えっ?」

 (以下略)

 その場に居た全員が一斉に唖然とした声をあげ……。

「ま……魔法?」

「で……でも……微かにしか感じなかったよ……その手の力……?」

 (りん)ちゃんがそう言った。

 変だ。

 魔力・気・霊力……何て呼んでもいいけど、その手の力は感じだ。

 でも……起きた事に比べて明らかに「量」が小さ過ぎる。

「こ……このメスガキ……何の真似……」

「あ……あの……それ……モデルガンですよね……」

 チンピラさん達のリーダー格らしい人が取り出した、とんでもないモノを見て、謎の女の子がうろたえ始める。

「モデルガンかどうか、お前の体に穴が空くかどうかで確かめてみっか、おらッ‼」

「あの……センパイ……。小学生のメスガキを@#$%するのは駄目で、(チャカ)で殺すんはいいって、……えっと……何て言うか(なんちゅ〜か)……その……」

「何が言いたいんだ、江崎?」

「えっと……うまく言葉が見付からねえんですが……変です……」

「どう変なんだ?」

「え……えっと……ともかく変です」

 次の瞬間……以外に小さい音。

 「センパイ」と呼ばれたチンピラさんが懐から取り出した拳銃の先には……ああ、マンガやドラマでたまに見るアレだ……。サイレンサーとサプレッサー、どっちの呼び方だったっけ?

「え……」

「江崎……さぁ……」

「ああああ……」

「お前は頭悪い上に、幼女にしか興奮しねえゲスなんだから……黙ってろ」

「ああああ……血、血、血、血があああああッ‼」

「そりゃ、血も出るだろ。お前の太股を撃ったんだから」

(りん)ちゃん、瑠華(ルカ)ちゃん、はい、落ち着いて、深呼吸。絶対に魔法は使わないで」

「う……うん」

「す〜は〜す〜は〜」

「あの……お客様、困ります」

 続いて、店員らしき女の人の声。

 ただでさえ訳の判らない事態が、更に訳が判んない事に……。

「うるせえ、黙って……うげっ?」

 チンピラのリーダー格らしき人の顔に何か液体がかかる。

「ああああ………あ……あ……あれ?」

 今度は……さっきより、はっきりした「魔法」の「気配」。

 チンピラさんのリーダー格の声は、最初は苦痛……やがて……何か、気のぬけたフニャ〜って感じのモノに変り……そして、床にフニャ〜と倒れた。

「えっ? こんなのに、てこずってるのが、ここの『御当地魔法少女』?」

 さっきの店員さんらしき人の声……良く聴くと……あたし達と同じ位の齢の女の子らしい。

「誰?」

 全員がそう言った瞬間……。

 再び「魔法」の「気配」。

 そして、残りのチンピラさん達も……太股に穴が空いて血がダクダク出てる人も含めて、フニャ〜って感じで気を失なう。

「あ……あの……あたし、こ……この度、新しく結成された魔法少女チーム『スペクトラム・ペンタグラム』のスペクトラム・スカーレットっていいます。あの……『プリティ・トリニティ』の大ファンなんです……。えっと……魔法少女として格好いい名乗りとかしたいんですけど……まだ、その辺りの設定が出来てなくて……」

 最初の謎の女の子……。髪の毛をツインテールにした、たしかに、小学校高学年か……せいぜい中学生ぐらいの()だ。

「あたしは……フラワレット・プリムローズ。あなた達の同業」

 2人目の謎の女の子は、そう自己紹介をする。こっちは高校生ぐらい。髪型は、こっちもツインテールだけど、小さい方の()に比べて、かなり長めの髪だ。

「同業?」

「あ……あの……ファンである『プリティ・トリニティ』に、こんな事を言うのは、すご〜く心苦しいんですが……試合をして下さい」

「試合?」

「そ、この久留米の『御当地魔法少女』の座を賭けて、3チームのリーグ戦」

「3チーム?」

「そう。あなた達『プリティ・トリニティ』と……あたし達『フラワレット・カルテット』と……」

 松雪アカリと名乗った女の子はそう言った。

「そして……あたし達『スペクトラム・ペンタグラム』の3チームで……」

 その時、瑠華(ルカ)ちゃんが何か考え込み……。

「ねえ、ところで、何かチーム名の語感が似てる気がすんだけど……」

 あまりの事態に何を言えばいいか判らない。

 けど……これだけは言える。

「あ……あの……瑠華(ルカ)ちゃん……」

「何?」

「それ……今やる話?」

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