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魔導兇犬録:哀 believe  作者: HasumiChouji
第二章:この世に神がいるのなら
12/83

(1)

「あ……あのさ……やめるって、どう云う事?」

 放課後にカラオケ屋で打ち合わせをしてる時、江見さんはそう言った。

 あたし達が「魔法少女をやめたい」と言ってから……1分近くポカ〜ンとした表情(かお)

 そして、しばらく考え込んで……「やっぱり、意味が判らない」と言いたげな表情(かお)に戻った。

「えっと……言ってる通りの意味です」

美桜(みお)ちゃん……説明が雑過ぎだよ。ええっと……あたしらのファンって、要は、あたしらが『関東難民』だと知ったらオステリー起すようなおじさん達ですよね。そして、あたしらが『関東難民』だとバレちゃった……」

 いつものように瑠華(ルカ)ちゃんが理路整然と説明。

「あ……あ……嘘……。ちゃんと……えっと……弁護士さんが手を打ってくれたって……」

「あの時、あのおじさん達、ネット中継してたんですよ」

「じょ……冗談でしょ……。えっと……弁護士さんから、そんな連絡無かったよ」

「一体、どこの弁護士さんですか?」

「そ……それは……その……」

「あの……そんな弁護士さんが居るなら……市役所がやってる『関東難民』の支援事業の手続もやってもらえたりしますか?」

「あ……あ……あ……。ちょっと待って、君達には、色々とお金をかけて……」

「それ、違法AV撮ってるヤクザの言い草じゃないですか? ひょっとして、あたしらが『魔法少女』の『定年』になった後は違法AVに出すつもりだった、なんて事は無いですよね?」

「違う、違う、違う……そんな事……」

 その時、あたし達が居た部屋のドアが開けられた。

 店員さんにしては……乱暴な開け方。

「ねえ、女の子だけ? なら、俺達の部屋に来ない?」

「え……っ?」

 しばらく、何が起きたか判らなかった。

 「異能力者」の存在が明らかになる以前なら……そんな事は良く有る話だったと聞いた事は有る。

 でも……今は……例えば、男の人が満員電車の中で女の子に痴漢したら……その女の子が何の証拠も無しに犯人を殺せる「異能力者」かも知れない可能性は……無視するには大き過ぎる……。そんな世の中だ。

 男の人が満員電車の中で女の子に痴漢したら女の子は泣き寝入りなんて事が良く有った時代を知ってるおじさん達なら、こんな事をするのも判るけど……そこに居たチンピラ風の男の人達は……どう見ても三〇より齢上には思えない。

 それに……。

「あの……あたしら……女の子だけじゃないですけど……」

「ああ……()()()()は、すぐに居なくなるから……。おい、江見さん、あんたが『仕事』を依頼した俺らの仲間(ツレ)が帰って来てねえんだよ。どうなってる?」

「へっ?」

 あたし達4人は……一斉に声をあげ……そして、江見さんを除く3人は、江見さんの方を凝視(みつ)める。

「あ……あの……ひょっとして……江見さんが言ってる『弁護士』って……この人達の仲間?」

「一体、どう云う仕事を依頼したんですか?」

「あ……あ……あ……」

 あ〜、こんな人達が働いてる弁護士事務所には、あんまり仕事を依頼したくないな……。

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