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8.魔法測定

今日、二つ目の投稿です。

今から待ちに待った魔法学の授業が始まる。


キャロルと友人になった日から3日ほどたっていた。

なぜなら魔法測定は学年全員が行うため、まだ来れていないミラなどの生徒がやっと昨日到着したかららしい。

あの日の授業は普通の授業と変わらず実践ではなく魔法についての基礎知識の勉強をした。

先生の教え方が上手いからか、基礎知識の勉強も割と楽しく受けることができた。


まずは魔法の適正魔法測定だ。

一人ずつ魔法測定用の部屋に入って測定をしていく。


順番的には公爵家の私が一番最初になっている。

この国の公爵家は5つ侯爵家は7つでその中で私の公爵家は筆頭公爵家と認定されている。


この学年の公爵家の子供は私とスレイド様だけだろう。

なので、私の次はたぶんスレイド様だろう。


私は開いた魔法測定用の部屋の中に入る。

測定中には誰にも見られないようにドアは閉じられるため、出入り口に先生が立っている。

一応学校側はそれぞれの生徒の意見を尊重し、使える魔法は秘密厳守とされ魔法学の先生以外はその生徒の許可がない限りその人の使える魔法を知ることはできない。

ドアの横にはケルソン先生とクリス先生が立っている。

二人とも魔法学の名門の侯爵家出の優秀な先生たちだ。


私は入る前に渡された一枚のカードを水晶玉にかざしてこう唱える。

「測定」

水晶玉に光が浮かび上がる。


...これは何の属性なのかしら?虹色に光っているように見えるのだけれど。


普通はその人の適正な属性の色が浮かび上がるはずだ。

予習してきた私にこの属性はなかったと思ったのだけれど...。


私はかざしたカードに触れてみる。

このカードには自分の適正属性のほかに自分のスキルも知れるらしいのだ。


私が触れるとカードから文字が浮き上がる。





適正属性:生活魔法、火、緑、水、天、精霊、光、闇、無、聖、錬金


スキル:神の加護、神の恩恵、神の与えた自由な造形





私は目を見開く。

驚くところはいろいろとあった。

まずは適正属性はこの世界で発見されている属性のほとんどを持っていたからだ。

その中に聖属性があったのがさらに私を驚かせた。


この世界に聖属性を持つ人は少なく、歴代の持っている人は聖女とされてきたからだ。

さらに光と闇のどちらもの属性を持っているのはなかなかいないらしい。


そして無属性もとても珍しいものだった。

普通、無属性を持っている人は他の属性を持たないそうだ。


そして何よりも...なんでスキルが3つとも少し、いや、かなり普通じゃないのはなぜかしら...?

 

...とりあえず怪しまれないようにもうそろそろこの部屋を出たほうがよさそうね。


私はまるで普通に魔法測定が異常がなかったかのように装ってドアをノックして外に出た。

あとで先生との測定した属性についての面談があるのでそこで先生にこのことを伝えたほうがよさそうだ。


その面談は再来週になっているので少し時間が空く、なぜなら一回私たち生徒は家に帰省するからだ。

属性測定をした結果をもとに家族と話しあい、どの属性の授業をとるかを決めるからだ。

2週間の間が空く理由はミラなどの辺境伯から来ている地方の生徒がいるため長めにとられるのだ。


私たち以外の上級生の生徒は強化合宿という野外合宿が行われるらしい。

学年ごとに行く場所が違うので私はその強化合宿も楽しみにしている。


私は友人達が待つサロンに行った。

私は久しぶりにすれ違いざまにスレイド様を見た。


彼はライトブルーの髪を一つに結わえていて透き通ったグレーの瞳をしている。

昔に見た時はそこまで伸びていなかった髪がかなり長くなっていた。

完全に小さいころのあどけなさがなくなったわけではないが昔から感じた不思議な感じが増している気がした。


私はゆっくりとサロンに向かう。


心の中ではかなり落ち着きがないが、長年培ってきた令嬢としての顔はなかなか崩れないらしい。


サロンのドアの近くに到着するとドアの前でティナが待っていてくれていた。

ティアは私に何を聞くでもなくドアを開ける。


私は開けられたドアに入る。

みんなが待つサロンにはルナ、キャロルとミラがこちらを一斉に見る。


たぶんみんな結果がどうだったか聞きたいのだろう。

じっとこちらを黙ったまま見ている。


私は一言こぼした。

「少しまずいことになったかもしれません。」

3人とも首をかしげたがその先は聞いてこなかった。


「また、後日に皆さんにはお話ししようと思います。どうかその日まで待っていてもらえませんか?」

私は3人に嘘はつきたくなかった。

キャロルとルナはつい最近仲良くなったがきっと私のことを他の人に話したりしないとなぜか確信できた。

もちろんミラも信用している。


でもいったんこの話は家族で話合いたかった。


私の少ない言葉で3人は理解してくれたらしい。

3人とも静かにうなずいてくれた。


私は今までの深刻そうな雰囲気を変えるために笑顔を作る。

「あの、私から提案なのですが今月の4週目の学校が始まる数日前から私の家でお泊り会をしませんか?」


するとすぐにキャロルが答える。

「行きます!何があっても行かせていただきます!」

いつもキャロルは元気ね。

でも、なにか家の用事があったら来れないと思うのだけれど...その自信はどこから来るのかしら。


「私はもちろん行かせていただきますわ。皆さんで夜にお話ししてみたかったんです。」

とミラが答える。

ミラは何度か私の家に泊まりに来たことがあるためこの手の話は慣れている。

さすがミラ、もうそろそろ婚約者を決めてもらわないと...その話をしないとね。


ルナは少し迷っているようだ。

「あの、私が行ってもいいんでしょうか?」


ルナ以外の私たち3人はみんな顔を合わせながら首をかしげる。

「ルナは私たちの友人でしょ?全然来ていいのよ?」

と私が言うとルナは顔を輝かせた。


「ありがとうございます。それなら、私も行きたいです。」


それから私たちは詳しい予定を決め始めた。

私は特に休みの期間あまりすることがなかったのですごく暇なのだ。


そして決まったのは学校が始まる一週間前、つまり13日間3人は私の家に泊まることになった。


提案者は一番家が遠いミラだ。

本当に大丈夫なのだろうか...きっとミラの家族が泣いてしまうのではない?と言ってもミラは「大丈夫ですわ。」となぜか自信たっぷりに言っていたので大丈夫なことにした。


ミラは自信満々にそう言ったあとに測定に行ってしまった。

そしてすぐに帰ってきてキャロルに

「キャロル、次はあなたの番ですわよ。」

と言ってキャロルを送り出した。


私が今日は魔法の話ができないので他の3人もお泊り会の時に一人ずつ話すことになった。

たぶんそのほうが情報漏洩されなくて安全だろう。


私はその話をするときは音遮断の魔法をお父様にかけてもらうことにした。


キャロルが帰ってくるとまたみんなで話し始めた。

ルナは男爵なのでしばらくかかるそうだ。


他の同級生は自分の測定が終わるとすぐに家に帰省するために早く寮に帰る。

測定が終われば本当はそのまま帰っていいので私たち3人は帰れるのだがみんなでお話がしたいとみんなの意見が一致したのでルナが終わるまで待つことにしたのだ。


私たちはお泊りの時に王都に出て買い物に行こうなどの予定をいろいろ考えた。

私は今からお泊り会が楽しみだ。

いつもミラと二人だったのが学園で出会った友達とみんなでお泊り会をするのは初めてだったのだ。


無事にルナの測定が終わったので私たちはみんなで寮にもどってそれぞれの自室に荷物を取りに行った。

そしてみんなで校門の前でお別れをした。


ロストワール様としたお別れは遠く長いお別れだったが友人としたお別れは次会える日が決まっているからかそこまで悲しくならなかった。


私は我が家が迎えに送ってくれた馬車に乗り込む。

馬車はゆっくりと出発し始めた。





私は少し魔法測定の結果を伝えるのを怖いと思ったが、きっと私の両親なら聞いてくれるはずだ。


馬車に乗る前に渡された両親からの手紙を開ける。

そこにはこう書かれていた。





“休みの間に弟に会えるかもしれない”と。

次回の投稿は明日の20時です。本編を投稿するまであと2日。

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