突撃戦争
今日は、気狂い作家です。
エヴンは結構頭良いですよ。でもお馬鹿ですが。
条に至ってはキチガイです。
それではどうぞ。
「今からシバきに行く成金野郎のジョン・ラッドは、クレイシティ中の警備会社の株を持ってるようだ。当然自宅や旅行先にも警備員が大勢待機してるんだろう。それと・・・その警備員やジョン・ラッド本人は一応反撃してくる筈だ。お前が通常の人類に殺される程弱いとは思わんが、一応反撃の反撃で消し炭にするのはやめとけ。奴には聞きたい事が山程あるからな。」
「わあったよ。俺だって人体破壊趣向はあっても何も考えずに人を殺す程のキチガイじゃないさ。拷問の果てにじわじわと弱っていくのが見たいのさ。」
「ったく。・・・ついたぞ、この豪邸に居るようだ。」
エヴン達の目の前には、巨大過ぎる豪邸が建っていた。家主の財力を見せつけるように豪華な装飾がなされ、2人の略奪者に向けて手招きしていた。この誘いを断る程、2人の略奪者は謙虚じゃない。
「俺はジョンを探す。警備員は任せたぞ。」
そう言って豪邸の奥に消えていった。別に居場所がわかるわけじゃない。エヴンはいつも考える前に体が動く悪い癖に悩まされている。今回も、視界に入る警備員を手当たり次第にミンチにしていくだけだ。頭で考えるまでもないから、思考をカットしている。
「俺も動くか。・・・なぁちょっとそこの警備員さん達よ。地獄に行ってみたいか?」
とりあえず正面にいた2人の警備員に声をかけて、その瞬間に片方を拳銃でぶっ倒した。もう1人は無線機を取り出して何処かに連絡を取ろうとしている。
「させるか。《開眼:破壊」
破壊の魔眼によって無線機は人間ごと破壊され、後にのこったのは銃撃された遺体と人間の破片だけだった。だが、さすがに銃撃時の銃声は聞こえたようで四方から足音が聞こえる。おそらく10人はいるが、条に対して通常の人類が何人束になってもかなうわけがない。対亜人類種の訓練など積んでいる筈がない。
「その戦闘経験の差が、お前らの死因だぜ!」
〜一方その頃、エヴンは〜
「ジョウの奴、派手にキメてやがるな。これならこっちも仕事がしやすいってもんだら。」
相棒の仕事ぶりに感嘆しながらも、エヴンは自分の作業に集中し直した。何も今回の獲物を捕まえて条に引き渡せば終わりというわけではない。家の何処かに獲物が株を持っている企業の情報がある筈だ。洗いざらい調べていると、やっと探し物を見つけた。
「やっと姿を現しやがったな。やはり物を隠す場所は、引き出しの二重底の中が定番だな。高校生かよ。」
〜一方その頃、条は〜
「ハーッハハハハハハ‼︎もう終わりか?こっちはまだ銃と眼しか使っていないぞ!もっと頑丈な警備員は居ないのか?」
「じゃあ、俺とやるか?」
「おーっと!ここで頑丈そうな警備員の登場だ‼︎・・・くたばれやオラァ‼︎」
とりあえず先制攻撃で銃殺を試みるが、相手の頑丈な皮膚によって弾かれた。
「俺はHWDSの上層部から寄越された、クレイシティでも五本の指に入る亜人類種。鋼のバイソンさ!この名前を聞けば、聞く耳も持つ輩は逃げ出すぜ!」
(なんだ・・・たったの五本の指程度か。しかもそれ、どうせ俺とエヴンが入ってないんだよなぁ。)
相手の弱さに失望しつつも、条は殺害の準備を始めた。体内でエレメントを生成し、指先に電流が走る。
「鋼のバイソンとかいう奴、念のため言っておくがお前次回ぐらいで死ぬと思うぜ。話の展開的に。」
条がメタフィクション的な発言を話し始めたが、相手側には一切伝わらなかった。というか伝わるはずが無いのだが。
「だが俺は次回まで待ってらんねぇ!今すぐ死にやがれこのフニャチン野郎が‼︎
《剛雷砲‼︎》
全身に電流が走る感覚はどうだ?」
「お前の能力は電流か・・・だが、下らねぇな!」
雷より遥かに強い電流を浴びてもバイソンはびくともしなかった。
「俺の体は表皮から心臓まで全てが鋼で出来ているのだぁーッ!電流なんぞが効くと思うなーッ‼︎」
条の特技である電流が無駄に終わったが、条に動揺はない。まだ倒す手段が残されているからだ。
「そうこなくっちゃな。《開眼:破壊》」
「ぐうッ!貴様、魔眼持ちか‼︎」
条の《破壊の魔眼》は相手によって威力が変わる。相手が人類なら一瞬で粉微塵に出来るが、目の前にいるのは意思を持った鋼である。たとえバイソンが亜人類種であろうと《破壊の魔眼》の性質の穴を突く結果になった。
「右腕を抉られたが、俺の勝ちだな。拳銃に電流に魔眼まで、色々と持っているようだが俺からすれば大した問題ではない。」
「そーかよ、じゃあ本当に問題ないか試してみるか?」
いかがでしょうか?
Outlawはまだまだ続きます。
ですがこれ。誰かに見てもらえているんだろうか?
それではまたいつか。